2011年11月25日金曜日

従業員に対する気遣い

日経ビジネスをいつものようにペラペラとめくっていると、いつもと違う感覚。

「なんだろう・・・。」

ビジネス誌に、いつも見ないスポーツ紙ばりのプロ野球の写真が載っていたせいだ。

「いったいどんな趣旨で?」

見るとテーマは「マネジメントの研究 ~小川マジックの極意(ヤクルトスワローズの現監督)~」とあった。つまり、野球で大きな成果を出した監督の活動を企業経営に照らし合わせると何が見えてくるだろう、というわけだ。

わたしは”もしドラ”も読んでいないし、プロ野球の監督という職業が果たして企業経営にどこまで役立つか、には正直疑問を持つ口だ。

しかし、小川監督の次の言葉が素直に自分の心に響いた。

『こんな立場にいながらも「マネジメント」を意識したことはありません。みんなを「優勝したい」と思わせることだけに集中しています。そもそも、プロ野球選手は多様な価値観を持っていますから、彼らをまとめるのは不可能なんですね』

各選手モチベーションが異なる。お金のため、名声のため、ただ好きな野球で飯を食い続けたいため・・・。そうした価値観の違いを上手く吸収し、同じ方向へベクトルをあわせる。単純明快、経営と同じだ。

本当に今さらなにを!?と自分でも思ってしまうのだが、ふと考えると、自分は常に「顧客、顧客・・・」と顧客のことばかりを考えて仕事をしてきた。どうしたら喜ばれるかな・・・。何が彼らが望んでいる本当の付加価値なんだろうか・・・と。お陰でお客様にはそれなりの評価をしてもらってきた。

しかし、顧客のことばかりを考えるあまり、マネジメントとして重要なことが1つ完全に欠落していた。従業員の思いを考えることだ。「彼らは何を望んでいるのかな?・・・」「彼らはどうしたら幸せに感じるのかな?・・・」と。

ところでそういえば、最近「従業員第一」を掲げる企業について耳にすることが多くなったように思う。EC-Studioの山本氏の経営方針は「従業員第一」だ。従業員が満足できる環境を作れば、自然にお客様へのサービスも向上するというのがその論理だ。先日読んだハーバードビジネスレビューの記事にも、やはり、似たような企業の事例が紹介されていた。

こうした記事を読んでいるときは、わかっているつもりでいたが、それは間違いだったようだ。会社を起業してもう5年経過。今更何をを言っているのか!?と、周りからは白い目で見らる発言だとは思う。

更に一段高みに登るために、この課題を克服したいと思う・・・そんなことを思わせてくれた日経ビジネス(2011年11月21日号)でした。

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