2012年6月25日月曜日

日経コンピュータ・・・ITの災害対策

今回の日経コンピュータ(2012年6月21日号)・・・ITと、もう少しお近づきになりたいと思っているリスクマネジメントの専門家は買いだ。

神戸市の危機管理システム、社員のデジタル行動監視に潜むリスク、東京証券取引所の障害発生原因の解説記事、そしてITの災害対策・・・私にはタメになる記事が多かった。

特に、ITの災害対策(タイトルは「災害対策は平時の延長線上、あえて取捨選択はしない」)は実務に役立つ内容だった。こういった類の話は、テクニカルに寄りすぎた話で終わるか、抽象論で終わるか、のどちらかが多い。今回は、そのどちらでもなく、非常に実践的でわかりやすい内容となっている。

たとえば”段階的な災害対策”として、①堅牢なデータセンターへの移設、②インフラ統合の推進、③バックアップシステムの用意・・・といった流れを挙げているが、合理的で全くそのとおりだと思う。

2012年6月21日号

読んでない方は、ぜひご一読を。

2012年6月19日火曜日

30代後半からはじまるリストラに備える!?

2012年6月18日号の日経ビジネスの特集は「早期退職の経済学 ~もし今、辞めたらどうなる?」

気が暗くなるテーマだ。いくつか以下にポイントを挙げてみよう。
  • 50代どころか40代前半、場合によっては30代後半からリストラ対象になりつつある
    (業種を問わず多くの企業で、40代以上の社員は、会社に残って欲しい2割の中核人材と、やめてもらって構わない8割の一般人材に選別されている・・・。)
  • 早期退職者の3分の1は1年経っても就職が難しい
  • 早期退職する者、会社に残る者・・・いずれの道も覚悟が必要
ご覧いただくと分かるとおり、特集記事の趣旨は「今の苦境をいかに乗り越えるか!?」というよりも、「これからどんな苦境が待ち構えているかを知ろう!」という印象だ。

ところで、これは私見だが、こうした苦境の原因の一端は、単に我々がやっていることに付加価値がなくなってきたからだろうと思う。言い換えると、これまで我々が従事してきた仕事のほとんどが、ITによる自動化や教育レベルの向上により、世界中の大多数の人ができる仕事になってきてしまった、ということではないだろうか。

なお、付加価値の提供につながる経験・知識として評価されやすいのは、たとえば「生産管理やIR業務経験、MBAである、と記事は説く。うーん、どうかなぁ~。かなり前提条件をつけなければ成立しない要件のようにも思えるけど・・・。

このように記事は一応、解決策について言及してはいるが「大変だ。そんなに楽じゃない。」といった論調が大半である。

やはり基本に忠実に「まずは、現実を正しく知ろう。逃げずにとらえよう。」ということなのだろう。「苦境が待ち受けている」というのは嘘偽りのない事実なのだ。

逃げずに現実に立ち向かいたい方、必読?です。

2012年6月18日号

2012年6月16日土曜日

書評: 「IT断食」のすすめ

Windowsが全盛期の時代にいたっても、スペインのアパレルメーカー、ZARAはDOS(旧世代のパソコンのオペレーティングシステム)のPOSシステムを使っていたと言う。

DOSはシンプルで安定していた。パソコンに疎い人でも、マニュアル通りに設定すれば、すぐにセッティングができた。IT部門の人間がわざわざ現地に出向かなくても、現場の人だけで十分・・・その日からすぐに使えた、などのメリットがあったためだ。

これは、わたしがMBAの授業中に知った事例だ。当時、IT信奉者だった私には、”目から鱗”だった。以後、「ビジネスに本当に役立つもの」、という確信を持てない限り、不用意な投資はすまい、そう誓った。事実、今の会社を立ち上げる際にも無駄と思えるITへの投資は一切しなかった。

そして、わたしにとってのこのZARAの事例を彷彿とさせる本がある。それが、この「IT断食」のすすめ、だ。


■ITにコントロールされる側から、コントロールする側に戻ろう

「ITにコントロールされる側から、ITをコントロールする側に戻ろう。そのためには、まず断食をしてみよう」・・・というのが、この本の趣旨である。

ITは確かに便利で我々の生活を一変させたが、「IT中毒」という大きな副作用をもたらしている、と著者は説く。銀行の資金決済処理に代表されるように、単純作業を大量にこなす・・・この自動化を実現させたITの威力には、確かに目を見張るものがある。しかし、高機能PCが安価で誰にでも手に入るようになったあたりから・・・そう、メールやファイルサーバ、ウェブサーバといった、いわゆる情報系システムが登場したあたりから、おかしくなりはじめた、というのだ。我々が行なっているデスクワークの多くが、ITにより効率化されている、というよりはむしろ、ITにより非効率化されている、というわけだ。

「あるメーカーの調査によれば、1日に受取るメールの55%が何のアクションも必要のないメールだったことが分かった」

「インターネット上などにある情報を”何も考えずに”コピペし、提出する・・・そこには自身の考えなど微塵も反映されていない。無駄な資料に基づき、無駄な資料がさらに作られていく。」

「パソコンの前に座ってキーボードをたたいて仕事をしているフリをしやすくなった。仕事ができない人間の隠れ蓑に使われるようになった。」

■”なんとなく”だった課題と解を浮き彫りに

実は、この本が主張する内容は、ものすごく斬新であるかというとそんなことはない。ITの中毒性は”なんとなく”ではあるが、ずっと叫ばれ続けてきたテーマだ。

「ITをビジネスの中心に押し上げるようなCIOといった役職などは不要だ!」

といった著者の主張も一見、斬新に聞こえるが、「CIOが必要だ!」と叫ぶ人たちと、実は目指すところは一緒なのではないかと感じた。

とは言え、今まで”なんとなく”であった問題を明確に浮き彫りにさせ、具体的な解を示しているところにこの本の良さがあると思う。

著者の二人は、コンサルタントや経営の実践を経験してきた人たちだ。だからだろう。本の説明は論理的で、ポイントが明快・・・正直、とても読みやすいし、わかりやすい。

特に印象的なのは、我々ビジネスマンの課題を浮き彫りにするために、ところどころ出てくる小説仕立ての話。

入社3年目、草処くんの1日

「昨夜はつい、ネットのゲームとツイッター、フェイスブックに没頭して夜更かしをしてしまい、今朝は起きるのがつらかった。SNSの”友達”は200人を超えた。一度会っただけの人とも、お互いSNS友達になることにしている・・・。」

「おー、これは今の自分じゃん・・・」というように、我々が、いかに「IT中毒に陥っているか」を、まざまざと見せつけられる感じだ。

経営者、そしてPCにかじりつくビジネスマンに必見の書

読み終えて素直に思う。自分にも自分の会社にも「IT断食」が必要だと。お世辞抜きで、実践的で良いアドバイスだと思う。

効率化を目指す経営者・・・そして、PCの前に向かっている時間が長いビジネスマンには必見の書だ。


2012年6月9日土曜日

書籍出版の夢実現の軌跡

ここで1つご報告。

ついにやった!

長年の夢の1つであった書籍出版。これまでに数冊ほど、執筆協力や共著という立場で本を出させていただいたが、今回は正真正銘、マイ書籍。

「ISO22301徹底解説」 ~BCP・BCMの構築から認証取得まで~
著者: 勝俣 良介
出版社: オーム社
2012年7月下旬出版予定

■夢の最初

何を書けるのか、誰が話に載ってくれるのか、良くわからないままに「とにかく自分の本を出したい」。今振り返れば、そんな、ばんやりとした夢を追いかけていた。

具体的な目標設定や計画策定を行ったのは2010年の年末。

中長期目標: 
 ・3年以内に自分の本を出す

2011年度目標:
 ・毎週最低1冊は本を読み知識を身に付ける
 ・読んだ本や雑誌には、全て感想文を書く

これを忠実に続け、2011年度末までに100冊近い本や雑誌の読破と読んだ書籍全てに感想文を書いた。

そして、2011年末・・・。「機は熟した」・・・何気にそう感じた。

2012年度目標: 

 ・毎週最低1冊は本を読み知識を身に付ける(但し、3割は英語の書籍を読む)
 ・読んだ本や雑誌には、全て感想文を書く
 ・2月迄に企画書を作り出版社に持ち込む


これにしたがって、まずは企画書を作成。約丸1日程度かけて作り上げた。そして同僚に相談しながら、可能性のありそうな出版社をリストアップ。そこからは電話攻勢。

「本当にこんなんで話にノッてくれるのかな・・・」

そんな疑念を持ちつつも、とにかくやってみた。

■行動したらあっという間に結果が出た

電話をかけた先はオーム社。

「あの、出したい本があるんです。ぜひ、御社で実現できないかと。企画書を作ったんですが、誰にお渡しすればいいですか?」

そんな問いを投げかけた。

「あぁ、じゃ、担当は私ですので私宛にメールで企画書を送って下さい。数日中に、企画会議にかけるレベルかどうか回答を返します」

との返答。

「あぁ、これが噂の”やさしい断り方”っていうやつか!?」

などと、ブツブツと自分に文句をつぶやきながらメールを送った。

しかし、そこから先はあっという間だった。打ち合わせを数回行なった後、

「企画会議は通ったので書き始めて下さい」

「へっ!?(そんなもんなの?)」

やや現実感を喪失したままに執筆を開始した。おおっ!もしかして、夢が実現したのか?と現実味が湧いてきたのはそれから数日後のことだった。

■執筆地獄、ふたたび・・・。

2012年4月と5月は地獄の月だった。文章能力ならびにテーマ対する自分の知識の自信にゆるぎはなかったが、いざ書き始めると、遅々として進まない。嘘は書けない。曖昧にはできない。いちいち調べなおして裏取りをしなければならない。しかも、業界の先頭を切って出す本なので、答えがどこにも転がっていない・・・三重苦、四重苦を味わった。

家族にはとてつもなく負担をかけた。会社にも負担をかけたと思う。ただし、4月・5月にあった休祭日は文字どおり全てを書籍執筆に費やすはめになった。今年のゴールデンウィークは、家の庭でひたすらパソコンに向かう・・・そんな記憶しか残っていない。

■ありがたくも、とてもつらいフィードバック

血反吐を吐く思いで、5月上旬にある程度、完成形が見え始めた。

中身にはかなりの自信を持っている。知識・経験、文章能力、タイミング・・・自意識過剰と言われようが、「この題材で自分以外にベストな人間はいない」・・・そう確信している。

しかし、自分一人で調べて、また、考えて書いたものばかりなので、自分よがりの文章になっていることは間違いなかった。そこで、勇気を振り絞って、複数人の同僚や友人にレビュー依頼をかけた。

すると返ってくる、返ってくる。残酷なのか、親切なのか・・・(いや、もちろん親切心からだろうが)、返ってくるレビューを見ると見が切られる思いのものが少なくなかった。

いや、本当にありがたいことなのだ・・・。でも、本当に悲しいことでもあった・・・。

この叫びは、誰にも通じない。

■夢は実現する

と、まぁ、こんな感じでいよいよ出版の日が近づいてきた。今は、校正の真っ最中である。店頭に並ぶまで、最後の最後まで油断ができないが、でも「自分が行動することで何かを成し遂げた」・・・この学びは、本当に大きいし、本当に感慨深い。

そう、強い想いを持てば、夢は実現するのだ。


正式に出版されたら、再度、ご報告させて頂きます・・・。

書評: 佐川萌え

「佐川マンは、すごくもてるらしい」

佐川マンとは佐川急便で働くセールスドライバー(SD)のこと。佐川急便と言われて思い出すのは、トラックに描かれたふんどし一丁の飛脚。そして、縦縞シャツのユニフォーム。そこで働く彼らがとにかくもてるらしいのである。女性からも男性からも、だ。

いったいなぜ、そんなにもてるのか。「佐川萌え」は、その謎をとことん明らかにした本である。

出版社:株式会社ジュリアン

著者坂口ゆり氏が、現場で働く佐川マンに直接取材を敢行した。佐川マンと、そして佐川マンを育て上げる佐川急便自体の魅力にせまっている。

■恐るべき佐川マンの人間力

テレビ番組でも注目の的
バレンタインチョコはわんさか
お客様からのラブコールも日常茶飯事

そこにいるのは“単にモノを配達する青年・おじさん”ではなく、健康的で爽やかに、そして一生懸命に働くセールスドライバー達だ。本を読むと、自分の頭がいかに偏見で凝り固まっていたかが分かる。客は、佐川という看板よりも、むしろ“彼ら”に惹かれて仕事を依頼するのである。

そんな“人間力”をいかんなく発揮する佐川マンの背後には、強烈な佐川イズムの存在がある。思いやり、身だしなみ、挨拶・・・「そんなところで売り上げに差がつくのか?」と思えるような基本中の基本・・・ひとつひとつを丁寧に教育し、体に浸透させてゆく。

・寝癖はNG
・腕まくり、ズボンの裾まくりはしない
・ズボンはきっちり履く
・時間の5分前着席
・褒めるが先、注意は後
・・・

■佐川の”良い部分”を全面的に紹介

さて、この本にあえて難癖・・・いや、読者に気をつけてもらいたいことがあるとすれば、“この本は佐川賞賛本である“という点だろうか。著者は、佐川急便の社員ではなく、フリーランスライターという中立の立場だ。しかし、この本を読んでいると佐川急便という会社がいかに素晴らしい会社か、そこで働くセールスドライバーたちが、みないかに素晴らしいか、のみにスポットライトがあたっていることが分かる。

”物事の素晴らしさ“は、良い部分だけでなく悪い部分にもスポットライトを当てて初めて見えてくるものだ。この本だけを見て「佐川すげっ!」とか「これからは佐川しか使わないっ!」となってはいけないのだと思う。

■結果を出している会社に成功のヒントを学ぶ

「思いの他、ためになった」、という点は強調しておきたい。そこには1人の魅力的なビジネスマンになるヒントが書かれている。そして、1人の経営者として社員のヤル気をどのように引き出していけるか、のヒントが書かれている。

そこには奇をてらった戦略も派手さもない。(今更ながらではあるが)佐川で教育を徹底しているという基本的な行為・・・挨拶や身だしなみ、人への接し方・・・については改めて考えさせられた。

基本を地でいく佐川イズム。常に顧客と接する営業マン、ヤル気満々の若手社員、人の育て方で悩む経営者・・・このあたりの人は、まさにドンピシャのターゲット層となるだろう。

【会社の特徴を描いた本という観点での類書】

2012年6月3日日曜日

日経ビジネス2012年6月4日号

日経ビジネス2012年6月4日号の特集は「日本車 本当の実力」

売上や粗利の推移、買い替え時の同じメーカーを選ぶ消費者の割合、他ブランドからの流出入台数といった数字から、今の日本の実力がどのあたりにあるのかを分析している。

日本の自動車メーカーがどうの・・・というよりも、フォルクスワーゲンの強さと現代自動車の躍進が目につく。くわえて、GMの復活のスピード。とても、つい最近まで瀕死の重傷を追っていた会社とは思えない。ちなみに、日本メーカーの中では、日産の勢いが目に付く。

記事を読んで感じたこと。(当たり前のことだろうが)それは、”良い道具(モノ)を作る”のは、もちろん大事だが、むしろ、その道具(モノ)をどう売るのか?・・・つまり”戦略”が、生き残りの差を分ける、ということだ。

決して技術で他社を引き離しているわけではないフォルクスワーゲンや、現代自動車などが目立つのは結局そういうことなのだろう。穿った見方をすれば、トヨタのリコール問題もアメリカの”戦略”の一部だった、と言えなくもない。

日本は良く”戦術”は得意だが、”戦略”は苦手・・・と言われる。

さてさて、この殻を破ることができるのか。注目のしどころだ。

日経ビジネス2012年6月4日号

2012年6月2日土曜日

書評: 歪笑小説

「この本面白い! 早速、続編を買ってしまった!」

そんな発言をする友人に進められて読んだのがこの本である。


タイトル: 歪笑小説
著者: 東野圭吾
出版社: 集英社文庫

■30ページごとに切り替わる場面と主人公

主人公は・・・とある出版社をとりまく編集者や作家さん。”愉快な仲間たち”と評したくなる登場人物には、編集部に就職したての若手、青山くん、業界きってのやり手、獅子取編集長、才能があるんだかないんだかわからない作家、熱海圭介などなど、個性ある人たちがたくさん。それぞれが主人公になり、脇役になり話を盛り上げる。

本は約30ページごとに場面や主役が入れ替わる構成になっている。

■何と言っても”読み心地”がいい

東野圭吾氏の本は「容疑者Xの献身」をはじめ、これまでに何作品か読んだことがある。次から次と売れる作品を出し続けている人だ。ただし、作品をポンポン出しているだけに「浅く広く」という印象がどうしても拭えない。そんな彼の作品に今更、大きな感動なんて・・・。

ところがどっこい、ほれきたもんだ。

東野圭吾の才能に改めて驚かされた・・・それがこの本を読んで最初に感じたことである。

とにかく、とても読み心地がいいのだ。そう思える理由はなんだろうか。

まず第一にストーリーのテンポが軽快で、各章の出だしが常にキャッチーだ。場面や主役が頻繁に入れ替わると普通は、読み手に負担がかかり、話についていくのがつらくなる。しかし、この本では「おっ、次は何をやらかそうとしているのか?」と気になる出だしにすぐに引き込まれる。

第二にオチがピリリと効いている。各章の物語の最後にかならず「お!?」とか「え!?」、「おおぉ」とつぶやきたくなるようなオチがある。それがまさにタイトルよろしく読み手の歪笑を誘うのである。

第三にほどよい現実感がいい。小説なのでフィクションではあろうが、何と言っても舞台は出版業界。おそらくは著者自身の実体験が数多く反映されているのでは?と思えるようなリアルさが漂う。たとえば、自社で出版してもらうために売れっ子の作家先生の「カバン争奪戦」なる話が出てくるが、その下りを読むと「おいおい、ありえねぇー」という思いと「いや、ありえそう」という思いがもたげるのだが、それがまた本の魅力を引き上げている。

■続編を読みたい

なるほど、知人の言う「続きが読みたくなる」は、わたしにも当てはまるようだ。

この”心地よさ”を引き続き味わいたい。

そんな気持ちにさせてくれる本である。東野圭吾氏に脱帽。








マリオ作ったんだ、見て

「マリオ作ったんだ、見て・・・」

仕事を終えて自宅に戻ってきたわたしに、小学二年生の我が息子が話しかけてきた。

「へぇ~、すごいじゃないか。また、おばあちゃんにでもおもちゃ買ってもらったのか?」

また変な”組立ておもちゃ”が売りだされたものだ・・・やれやれ・・・。そう思った。

「いや、違うよ。レゴで作ったんだよ。自分で・・・。」

「えっ!?」

妻に言わせると、何を思ったか突然レゴブロックと格闘しだして、あっという間にマリオを作り上げたらしい。

(親ばかとわかった上で)素晴らしい才能だ、と思うと同時に、”おまえはなぜそんなにマリオが好きなんだ”・・・、という半ばあきれた感覚がわたしを襲う。


さて・・・次の日。


丁寧に飾ってあった”マリオ”がもういない。

「あれ、マリオはどうしたんだ!?あんなに良くできていたのに?」

「あぁ、あれね。なんかおかしいなと思っていたら、ヒゲを付け忘れてたんだ。だから、またやり直し」

「・・・」



何かに真剣に打ち込める子供に羨ましさを感じた。


2012年6月1日金曜日

いいニュースと悪いニュース

本日の日経新聞の春秋の書き出しはキャッチーだった。おそらく、有名な話だろうが、とてもウケたのでここに記載しておきたい。

【日経新聞朝刊6月1日の日経春秋より一部抜粋】
「いいニュースと悪いニュースがある」と切り出すジョークは世に数知れず、思わずニヤリとさせられる。たとえば、画商と画家の会話。「いい知らせだ。死後の値上がりを当て込んで君の絵を大量に買った客がいたぞ」「悪い知らせは?」「その客は君の主治医だ」

しかし、冗談だから笑える話だが、本気だったらしゃれにならないね。


書評: 3 行で撃つ <善く、生きる>ための文章塾

  「文章がうまくなりたけりゃ、常套句を使うのをやめろ」 どこかで聞いたようなフレーズ。自分のメモ帳をパラパラとめくる。あったあった。約一年前にニューズ・ウィークで読んだ「元CIAスパイに学ぶ最高のライティング技法※1」。そこに掲載されていた「うまい文章のシンプルな原則」という記...