2014年2月24日月曜日

顧客満足度調査の妙

久々の投稿。仕事に忙殺されて、完全に雑誌や本から遠のいてました。また、徐々に生活のリズムが取り戻せればいいのですが・・・。

以下、日経ビジネス2014年2月17日号と24日号から気になった記事の引用。


『アトラクションごとに「非常に満足」から「非常に不満」まで5段階で評価した場合、「非常に満足」の絶対数こそが(リピータ率向上につながる)カギになります。満足度を学校のテストにたとえれば、一定の「合格点」を超えればいいのではなく、「満点」でなければなりません。しかも、アトラクションの人気と顧客満足度は必ずしも比例しません。』(日経ビジネス2014年2月17日号 オリエンタルランド 加賀見俊夫)

顧客満足度調査って良くやるが、手段(調査)が目的化してしまうことが良くあるのだと思う。何気なく設定したこちらからの設問に対して、比較的高い点数を返してくれれば、それでOK・・・と判断してしまう・・・みたいな。顧客満足度調査ひとつとっても、点数をどのように解釈すべきか・・・そこをつかみとらないと単なる自己満足で終わってしまう、ということだろう。


『ユニ・チャームも変化の兆候をつかんでいなかったわけではない。「日本国内のベビー用品店で中国人が加増の紙おむつ「メリーズ」を買い占めているらしい」。2012年の中頃、営業担当者からこうした報告が入り始めた。しかし「輸出品の価格は中国国内産に比べて4割ほど高い。需要が急拡大するわけがない」と判断し、対応が遅れた。』(日経ビジネス2014.2.24号 ユニ・チャーム、中国で失速のワケ)

この記事を読んで企業のリスク管理をどうあるべきか・・・について、悩んでしまった。こういう事態の検知と、検知したとしてそれを将来のリスクとして対応をとるかどうかの判断・・・「あのとき、こうしとけば・・・」とか「あのとき、あの人にいっておけば・・・」とか、いくらでも言えるが全て結果論だ。おそらくリスク管理部・・・というより、経営企画部などがこうした事態への対応責任を持つのだろうが、果たして、こうした事態をリスクとしてとらえることができるのか、それを誰がどうやってとらえる環境を醸成するのか・・・。なにかこう、まだモヤモヤっとしている。


『在庫を極限まで減らして緻密に部品供給網(サプライチェーン)を管理すればするほど、不測の事態による影響は大きくなる。ただ、三菱自動車の益子修社長は「自然災害を想定して在庫を増やしたり供給網を分散したりするのは現実的でない」と話す。復旧に全力を尽くすしかないのが実情だ。(日経ビジネス2014.2.24号 時事深層より)

BCP(有事にも重要業務を継続するための行動計画)というキーワードが登場して久しい。BCPは考え方を提供してくれるが答えを提供してはくれない。今回のこうしたリスクに対して、企業にとって有効な対応策はいったいなんなのか? BCPと言うと、仮に1つの工場が撃沈したとしても、もう1つの工場で肩代わり生産・・・みたいな代替手段による継続・・・が注目されがちだが、BCPはBCPでも、益子社長が指摘しているように、被災した工場を速やかに元に戻すために何ができるか・・・そちら(復旧)のほうに力点を置かないと難しいのだろうと思う。

以上。

0 件のコメント:

書評: 3 行で撃つ <善く、生きる>ための文章塾

  「文章がうまくなりたけりゃ、常套句を使うのをやめろ」 どこかで聞いたようなフレーズ。自分のメモ帳をパラパラとめくる。あったあった。約一年前にニューズ・ウィークで読んだ「元CIAスパイに学ぶ最高のライティング技法※1」。そこに掲載されていた「うまい文章のシンプルな原則」という記...