免疫力をあなどるな!
著者: 矢崎雄一郎
出版社: サンマーク出版
価格:1400円
矢崎医師は、がん根絶のため、”免疫力”を使った治療の研究開発を進めている。本書は、そんな医者が書いた健康を維持するための虎の巻だ。免疫力とは何か? どうして免疫力が大事なのか? 免疫力を高めるために何をしたらいいか? の回答にせまる!
正直、最初にパラパラっと全体をめくってみた直後の私の感想は、「適度の運動しろ、とか、トイレを我慢するなとか・・・あるし、なんか当たり前っぽいことが書いてあるな~」といったもの。ところが、改めて少し丁寧に読んでみると、なるほど、と思えるいくつかの点・・・つまり、本書を読むメリットに気がつく。それが何か?を理解するために、本書の特徴を他書との比較の中で見てみたい。
健康管理本の類書である「50歳を超えても30代に見える生き方」の著者、南雲医師は「命の導火線と呼ばれるテロメアをどうやったらすりへらさずに済むか」を論点にしていた。一方、本書の著者である矢崎医師は、人間が元々持っている病気と闘う力・・・免疫力をどうやって高めるかを論点にしている。免疫力を論点にすると、普段とやや異なった健康管理法が見えてくる、というのが矢崎医師の主張だ。たとえば、運動。長時間の運動は、運動能力を身につける、という意味では良いかもしれないが、健康体を作るという意味ではかえって良くないという。なぜなら、運動のやり過ぎはかえって疲労がたまり、免疫力低下につながるからだ。他にも、「口内細菌の量が免疫力に影響しているということを理由に、歯磨きを1回よりも2回実施するべき」という主張をしておられる。ちなみに、南雲医師は運動なんてするな・・・と主張しておられたが、矢崎医師は運動は汗をかく手前でやめるのがいいとの主張だ。これをどうとるかはあなた次第。私自身は、何事も「過ぎたるは及ばざるがごとし」が当てはまるのではないかなと思っているが・・・。
「へー、そうなんだ!?そんな健康管理実践法があったのか!?」と、魔法のような奇抜で効果抜群の健康管理手法を、知らず知らずのうちに我々読者が求めてしまうのも悪いのだろう。結果的には「当たり前のこと」が割と多く書いてある・・・その印象は、本書を丁寧に読んだ後も、さほど変わらない。
でも、それは逆に言えば、明日からすぐにでも実践できることばかりが書いてあるということだ。実際、「納豆キムチが免疫力アップに良い」という著者の主張を読んで、明日から早速買ってたべようとおもってるくらいなのだから。
20代後半から、今日にいたるまで毎日を全速力で駆け抜けてきました。疾走するスピードは毎年加速度的に増えています。 そんな自分の足跡を残したい、考えを整理したい、自分の学びの場としたい・・・こういった思いからこのブログを立ち上げました。とりわけ、読んだ本や雑誌、観た映画、その他遭遇した事件・・・などなど、思いの丈を吐露しています。
2014年11月30日日曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
書評: 3 行で撃つ <善く、生きる>ための文章塾
「文章がうまくなりたけりゃ、常套句を使うのをやめろ」 どこかで聞いたようなフレーズ。自分のメモ帳をパラパラとめくる。あったあった。約一年前にニューズ・ウィークで読んだ「元CIAスパイに学ぶ最高のライティング技法※1」。そこに掲載されていた「うまい文章のシンプルな原則」という記...
-
現在、ロシアはサンクトペテルブルク滞在中。 さて、ふと 「自分の苗字のルーツはなんだろうか?」 と思った次第である。私の苗字である勝俣(かつまた)は、富士山の周りに多い、というのは以前から噂に聞いてきたことだが、インターネットを駆使してもう少し調べられないものかと奮起してみた。 ...
-
さる8月21日グランドラピッズ(ミシガン州)のお寿司屋さんに行ってみた。MIKADO(ミカド)という名前のレストランである。きっと”帝”をモジっているのだろう。 ぱっと見たお店の雰囲気は、 忍者タートルズ の世界である。なんか、全て造りが大げさで、日本のように見えない。お店の中な...
0 件のコメント:
コメントを投稿