書店に足を運んだ際に橋下徹さんの著書「異端のすすめ」が目に止まった。帯には「短い人生、リスクを恐れている暇はない」と言う文句。それで購入を決めた。
理由は2つある。1つは、もちろん、個人的に橋下さんのことが好きだからだ。彼の話し方や主張は、他の人と一線を隠していると感じることが多く、惹きつけられる。もう1つは私なりのユニークな理由で、自分がリスクマネジメントのコンサルティングをしていることもあり、「リスクをとる・とらない」はどこで差が出て・・・いや、どこで差をつけるべきで、どう言う場面で「リスクをとるべきなのか」について常に興味があり、そのヒントになるかもしれないと思ったからだ。
本書を一言で表せば“橋下さんから若者へのメッセージ”だ。「今のうちから●●をやっておくといいよ。自分は実際、こうやったよ。こんなこと考えて、こう言うことやってたら、それがすごく役に立ってるよ。だからみんなもここは真似したほうが絶対いいよ」と言ったメッセージが書いてある。
お恥ずかしながら、帯に気を取られて買ったせいもあり、実は自分が本書のターゲット層ではないことに読んでから気がついたw。対象は若者、具体的には20〜30代だ。その意味では、「若い時に読みたかったな(もちろん私が若い時には登場していなかった本だが)」というのが率直な感想だ。
私にとっては自分がやってきたことの正しさを再確認する機会となった。
- マルチタスクの鍵は即時処理
- 何事も手を抜かずに一生懸命やる
- インプット以上にアウトプットをこそ意識する、等
もちろん、議論にめっぽう強い橋下さんの「議論への臨み方」は自分がどうやって議論をコントロールするのかを示してくれていて勉強になった。また、「自分をどうやって他人と差別化するのかを考えて実践してきた」という考え方もヒントを与えてくれた。差別化というとビジネスにおいて組織としての差別化の話ばかりに終始しがちだが、なるほど「個人における差別化」とはあまり考えたことがなかった。例えば「自分はどう他人と差別化を図るのか、それを一言でいうとどう表現できるか」について入社まもない若手に考えてもらうと、より仕事における自分ごと化ができるのでは、と思った次第だ。
一方で、こういう自己啓発本って、読んで明日から本当にそうしよう・・・と思って実践する人がどれくらいいるのかは(全ての本に言えることだが)疑問が残る。仕事で成長したい、成功したい、豊かにしたい・・・と思っていない人は、何を読んでも響かないだろう。逆にそう思っていてどうやればいいか模索している人には良い後押しになるのだろう。そんなことを感じた。
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