数年前、佐藤可士和氏の「仕事の超整理術」という本を読んだとき、「定期的にバッグをからっぽにする」といった彼の発言を見て、これだ!と思った。そして、定期的にバッグをからっぽにするように心がけてきた。だが、気がつけば最後はいつもパンパンになっている。
ホチキス!ポストイットのり!参考書!ノート!PC!iPad!電源がなくなったときのための予備バッテリー・・・。困ったときにあると便利だが、バッグが重くなる一方だった。パンパンかつ重たいバッグを持ち歩いて、健康に良いことなどない。肩も痛くなるし、体も傾く。
2016年12月、何を思ったか突如、薄型のバッグを買った。とにかく何も持ち歩きたくない・・・いっそのこと持ち歩けないバッグにしてみてはどうだろうか・・・と思ったからだ。予備のバッテリー? いらない! ホチキス! なくても困らない! ノート!数枚で十分!・・・そんな感じで無駄を排除した結果、必要なものは全てそこに収まった。それから2ヶ月。特に困ることは何もない。強いて言えば、客先でもらったペットボトルの水が入らないことくらいだ。でもさっさと飲み干せばいい。
いったい、パンパンで重たいバッグを持ち歩いて・・・それでも、まだ何か足りない・・・という状態だったあの数年間の苦しさはいったい何だったのだろう。バッグは軽いし、体も軽い。必要なものもすぐに取り出せる。整理整頓の整理は捨てること、整頓はしまうこと・・・とは良く言ったモノだが、捨てること・・・これをせざるを得ない強制的な環境を作ること・・・これも一つの有効な手段なのかもしれない。
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