リーダーのための!ファシリテーションスキル
著者: 谷 益美
出版社: すばる舎
「対話を促す、それがファシリテーション」・・・そんな出だしから始まる。私流に書けば、そこにいる人たちを巻き込み、化学反応を起こし、一方的な座学では得られない、一人思考では決して得られない、アウトプットを出す・・・それを促すのがファシリテーションだ。本書は、このファシリテーションを成功させるための勘所や、各種テクニックを懇切丁寧に紹介している。ちなみに、とても読みやすく、私は1時間ちょっとで読破した。
どんな分野の、どんな課題にも、有効な解決手段の一つになりうる・・・私はこのファシリテーションが大好きだ。だから、数年前、ファシリテーションスキルを追求してみようと思った時期がある。そのときに5~6冊、ファシリテーション関連の書籍を大量購入したが(書評は書くにいたっていないけど...)、正直、あまり得るものがなかった。なんとなく本書の方が好きだな、と思う。その理由は、ひと言で言えば、具体性だろう。「すぐに役立つ知識はすぐに役立たなくなる」・・・とおっしゃる池上彰さんには怒られそうだが、これは明日から使えるぞ!と思ったテクニックがいくつかあった。
ホワイトボードのちょっとした使い方にはじまり、参加者がより前のめりになるテクニック、盛り下がりがちな場面を打破するテクニック、100人以上でもできるワールドカフェなど・・・、分かってはいるつもりだったが、あぁ、そこまで意識してできていなかったな、そのテクニックはまだ使ったことがなかったな・・・と思えるものがあった。自分もある意味、我流だからね。
さて、本書を読んで、ぜひ、してみたい!と思ったことが実は3つある。1つは、私の仕事で予定されているワークショップに、本書で紹介されていたテクニックを、早速、取り入れることだ。仕事がら、毎週のようにワークショップがあるので早速活用して、自分流にさらに進化させたい。
2つ目は、ファシリテーションスキルをはじめ、プレゼンや営業スキル、文書スキルなど、業務で求められる様々なスキルの、さらなるデジタル化への挑戦だ。自社内で、これまでも属人化しがちなスキルを文字に落とし込もうと努力してきたが、本書を読んで、まだまだやれることがある・・・と思い知らされた。
そしてそして・・・著者自身にも興味がわいた。ぜひ、とも会ってみたい。彼女のファシリテーションを体感してみたい・・・とまじめに思っている。
【スキル指南書という観点での類書】
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