2012年12月4日火曜日

コミュニケーションのあり方

VOICE2012年12月号をようやく読み終えた。後、6日で1月号が発売されてしまう・・・(;´Д`)


■再生JALの心意気(さかもと未明)

さかもと未明さん・・・色々な方の非難を浴びることを覚悟の上で、書きます・・・こう切り出した上で、JALに乗った際に近くにいた赤ん坊の鳴き声がうるさくてうるさくてたまらずブチキレた話をしはじめた。「お客様に迷惑がかからぬよう、個室を作るとか、乳児は乗せないとか、工夫ができないものか?」との提言。

この記事に端を発して、さかもと未明さんが色々な人からバッシングを受けているようだ。「さかもと未明は常識が足りない!!」など云々かんぬん・・・。

さかもと未明さんの気持ちはわかるが、赤ん坊は宝物。彼ら彼女らに関しては我々はもう少し許容の度合いを広げてもいいのでは?・・・と思う。この件にかぎらず、今の社会には(私を含め?)心の余裕がないというかなんというか・・・混雑している電車に赤ん坊を連れて乗り込んでくる母親を見て、ケアしてあげようと思うどころか、あちこちから舌打ちが聞こえてくるありさま。この余裕のなさが非常に寂しい。そもそもプッシングマンと呼ばれる駅員さんは「もっと奥につめてくださいっ!」と叫ぶより、「もうこれ以上乗らないで下さい!」と制する方が人間らしいと思うのだが・・・。

さはさりながら、さかもと未明さんに対するバッシングはやや度を過ぎているような気がしないでもない。女性週刊誌にまで、さかもと未明の文字が踊る。当件、「物議を醸し出している・・・」とか「論議を巻き起こしている・・・」とニュースは語るが、叩かれ方がほぼ一方的で・・・意見の中身よりも彼女の人間性を否定する口撃が多く、そもそも議論自体成り立っていない印象を受ける。ディベート慣れをしてない日本の悪い風潮かもしれないが、意見自体が存在することを真っ向から否定してしまう・・・バッシングの行き過ぎにはいささか、気分が悪くなる。

■悩めるリーダーはSFに学べ(押井守、夏野剛)

押井守氏は映画監督。なんといっても攻殻機動隊が有名だ。夏野剛氏は、ハイパーネット取締役副社長だ。二人の対談の中で「コミュニケーション」について語った印象的な箇所がある。

(押井)コミュニケーションには2つの側面がある。一つは、現状を維持するためのコミュニケーション。近所付き合いする、会社で同僚と関係を築く、恋愛関係や夫婦関係を保つ、といったものです。もう一つは、異質なものと付き合いためのコミュニケーション。会社は学校での会議、国同士の外交、恋愛や結婚の初期段階で必要な交渉などのことです。
 ネット社会では個人がむきだしになるあまり、本質的な問題について真剣に「議論」することなどできない。そして、前者だけを「コミュニケーション」と考えてきたの日本社会です

(夏野)日本人のいうコミュニケーションは、「周りと仲良くやること」。だから、周りと摩擦を起こす人のことを「コミュニケーションが取れない」といいますが、まったくの間違いですね。

 この発言で「なるほどな」と思ったのが、「SNSやツイッターなどのネットツールが、いずれアナログ的なコミュニケーションのあり方を置き換える」という風潮があるが、この論を前提にするとそれは難しい(あるいはできない)のだ、ということ。ネット社会では個人がむきだしになるかぎり・・・。いやはや、”むきだしになる”とは何とも言い得て妙だ。

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