事例が豊富で結構、タメになった。サプライチェーンに強く依存する業界にいる人、企業の危機管理担当者、危機管理関係のコンサルタントは必読の雑誌だ。例によって印象に残ったことを以下に挙げておく。
■揺らぐ「日本の裏庭」
「ソニーは東日本大震災の際、部品の調達先が被災し、ビデオカメラなどの生産に支障をきたした。機種ごとにどのメーカーからどのような部品を調達してるか、リストを作って把握するだけで3週間かかり、調達先の被災状況の確認、代替メーカーの確保を経て、生産を再開するまで製品によっては約2ヶ月を要した。それに比べれば、今回は部品調達先のリストが既に手元にあった分、当時の半分の約1ヶ月で生産を再開できた。」
※記事はソニーだけでなく、花王、コマツ、富士通・・・同様の事例を豊富に紹介している。共通のキーワードは、可視化、分散化、標準化だ。
■気づけば調達二流国
「世界の優良企業は、成果的なリスクが高まる中で、サプライチェーンを経営の最優先テーマと位置づけていると痛感した」(日立の江幡誠執行役専務)
※これはわたしも仕事をしていて同感。ただ、どうしてこのような意識の違いが出るのか、それが知りたい。こうした危機感の薄さ・・・これが狩猟民族と農耕民族の違いってやつなのか!?
■市場と価値観を共有する
「・・・そのとき、社外取締役から”3年目はまさか、こうじゃないよね”と問われました。私はその言葉を「3年目も赤字ならトップを続けることは社会の常識では許されない」と受け止めました。」(大八木成男 帝人社長兼CEO)
日経ビジネス2012年3月5日号 |
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