2012年3月8日木曜日

すべらない書き方

2012年3月19日号の雑誌プレジデントのテーマは”「すべらない」書き方”。大きく次の2点の記事が印象に残った。

■議事録の書き方

「すべらない」書き方がテーマ、と言っても手紙や作文だけが対象ではない。記事は企画書をはじめ、提案書、報告書など、ビジネスの要所要所で発生する”書く”という行為全てにスポットライトを当てている。その中で最も有益だったのが議事録の書き方。

議事録の作成は、日々発生するが意外に難しく重要な作業だと思う。自分でも、分かりやすさを追求し独自のフォーマットを用意し作成してきたが、いまだにどうもしっくりきていなかった(※かと言って専門書を買ってまで学びたい、といったような気も起こらなかった)。なんというか、まとまっているように見えて微妙にわかりづらいのだ。

張本邦雄TOTO社長が指南役として登場しているが、そこで見た事例が非常にわかりやすい。

議事録と言うとたいてい会議の基本情報(日時、場所、参加者、使用した資料)、議題、決定事項、話し合った内容・・・などを盛り込む。後から議事録を見た人が「その会議で何が行われたか」・・・そのツボをつかむためには、特に「決定事項」や「話しあった内容」が重要になる。中でも「話しあった内容」を時系列に”誰ソレから○○のような発言があった”といった形で記述されるケースが多い。

事例では、時系列や発言者別に「話しあった内容」を整理するのではなく、”情報の性質別”に整理をしてあった。性質別とはたとえば「前提」「論点」「課題」といった単位で情報をまとめるという意味だ。

自分は十分に徹底できていなかったように思う。良い反省材料をもらった。

■企業の活路 三菱ケミカルHD

文字どおり「三菱ケミカルHDのこれから」についての特集記事だ。この記事からは「よし自分ももっと精一杯生きよう!」というエネルギーをもらった。

そこには同組織で重要な役割を担う7人のサムライが紹介されているが、そのトップを行くのが小林喜光三菱ケミカルHD社長兼三菱化学社長だ。三菱ケミカルと言えば連結での売上額が3兆円を上回る巨大企業。マンモス企業イメージの強い花王の売上額が1兆円だから、三菱ケミカルHDの大きさが窺い知れる。そんな企業の社長・・・とあらば、四方八方から槍が飛んでくるのは当然だろう。

「(部門削減に反対する社員から)反対のシュプレヒコールとかこたえたでしょう?」との問いに小林はこう答えた。
「俺が悪いんじゃねーよ。全部会社のためだと言いたいけどさ、だけども、ブレたことは一度もない。」

そんな小林社長がインタビューアーに「ブレない自分」を確立できた原点を、ありのままの言葉・気持ちで表現しているのだが納得感があり印象に残った(興味のある方は記事をご覧あれ)。ともあれ、海外経験を経て「人間は存在するだけで美しく、素晴らしい。ならば精一杯生きよう」・・・こう思えた瞬間に「ブレない」小林社長が誕生した・・・と記事は言及している。

ちなみに、人生の数年間を海外で過ごしたことが今の小林社長の土台を作ったわけなのだから、海外に出ることの大切さをここであらためて感じる次第。

さて、わたしも常日頃から「精一杯生きよう!」「悔いのないように生きよう!」・・・そういう信条で生きてきた。このブログにつけたタイトル(全速力の軌跡)もそういった嘘偽りのない想いと行動が反映されたものだ。今回、似たような想いを共有する方が大企業のトップとして活躍していることを知り、励みになった。もっともっと精一杯生きよう!

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