2013年9月29日日曜日

シリコンバレーですら、90%の人が新しいものに反対する・・・

日経ビジネス2013年9月30日号の特集はビッグデータ。以下、特集に関係ある・なしに関わらず気になった記事をピックアップ。


『(東京メトロの)2013年3月期の売上高営業利益率は23%。鉄道会社ではトップクラスだ。高収益体質で知られるコマツや「ユニクロ」のファーストリテイリングを上回る。』(東京メトロ、再燃する「上場」期待より)

感想)
営業利益率23%って・・・とんでもなく高数値だ。上場企業の利益率を調べてみたら、たとえばソフトバンクが22.1%、漢方薬で有名なツムラで21.9%程度だ。23%という数字の高さがうかがい知れる。交通手段はいってみれば生活必需品なわけだし、よっぽどのことがない限り、この数字は続くわけだ。そこまで競争原理の働かない市場ゆえ、動機は薄いだろうが、逆に、もっとサービス向上にお金をかけられる・・・いや、かけるべきではないだろうか。ちなみに、上には上がいるものだ。上場企業の営業利益率トップは極東証券の57.4%、国際帝石の57%、グリーが52.3%、カカクコムが49.9%、キーエンスが46.1%・・・。経常で見たらもっと変わるだろうが、それにしても凄い。


『清川を支えたのは、古原からアドバイスを受けて聴講したグーグルのエリック・シュミットの言葉だ。ベンチャーの誕生を歓迎するシリコンバレーですら、90%の人が新しいものに反対する』(清川忠康 めがね販売の常識を覆すより)

感想)
企業アイデアが多くの反対されたら、逆にそれはチャンスだと考えるべき・・・とは良く言ったものだ。清川氏の記事を読んでいると、この言葉を地でいく印象だ。起業を目指す人にとって、とても重要なケーススタディになると思う。


『ハウステンボスの抱える問題は3つありました。1つ目は規模の大きさです。東京ディズニーランド(TDL)と同じくらいの投資をしていましたが、お客さんが来る地域から計算すると、TDLには関東の2000万人者市場規模があるのに対し、ハウステンボスは福岡まで入れても200万人。10分の1ですよ。それなのに、TDLの1.6倍の敷地面積をもつこと自体が間違いでした・・・(中略)・・・あとはイベント力です・・・(中略)・・・イベントはオンリーワンかナンバーワンの企画をやるしかありません。いろんなイベントを仕掛けて、それでお客さんを増やしただけ。あんまり難しくないから話したくないんだけど』(澤田 秀雄エイチ・アイ・エス会長、ハウステンボス社長 アジア大航海時代が来る より)

感想)
「ハウステンボスは、色々な人が努力してもダメだったのだから、今更エイチアイエスが頑張っても難しそう。」・・・くらいにしか思っていなかったが、澤田社長の言を聞くと明瞭完結。まさにこれが”現状にもとづく有効な戦略”ってやつと言えるのだろう。こうした戦略論が、なぜ、エイチ・アイ・エス以前に生まれなかったのか。澤田社長が圧倒的に有能だから、ということなのか。前の組織が硬直化していたからなのか。その理由をぜひ知りたかった。


たった99ドル(約9900円)であなたの遺伝情報を解析します」今年8月、全米でこんなテレビコマーシャルが始まった。提供するのは遺伝子解析を手がける米シリコンバレーのベンチャー、23andMe(23アンド・ミー)だ。検査キットに唾液を入れて送ると、4~6週間で遺伝病のリスクなどの分析結果が分かる』(遺伝子解析が激安に より)

感想)
ただ単にWow(わぁお)という気持ち。法的問題がネックで日本ではまだこうしたサービスが行われていないらしいが、個人的なリスク管理の一環として、始まったら飛びついちゃうかも。この商売を始めたら、その会社はとんでもなく儲かるだろうなー。

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