2012年2月13日月曜日

ケーズホールディングスの「頑張らない経営」

今週の日経ビジネス2012年2月13日号に、ケーズホールディングス会長兼CEOの加藤修一氏のインタビュー記事が掲載されていた。

さすがトップに立つ人だ。メッセージの伝え方が上手いなと思う。キーワードは「頑張らない経営」。「えっ!?」と初めて聞くも者の注意を引くが、わかりやすい。

『人間の体に例えるとよくわかります。長生きするためには腹八分目の食事をして、適度な運動をして、気楽に過ごすことが重要でしょう。一方で、無理を続けると病気になったり、最悪の場合死に至ったりすることもある。経営も同じです。病気は会社がおかしくなること、そして死は倒産です。こういった事態を避けるためには、結果を優先させるのではなく、会社が健康に、つまり強くなる施策に重点をおくべきでしょう』

氏のいわんとすることは、つまり「”緊急ではないが重要なこと”に時間をもっと割こう!」ということなのだろうと理解している。どうしても人は、日々「”緊急だし重要なこと”」と「”重要ではないが緊急のこと”」の2つに軸をおいてしまいがちだが、そうならないように氏自身が強く意識しているのだと思う。

わたしは、仕事をしていると「このまま徹夜すれば全部で6時間、少し寝て仕事をすれば後2時間の作業時間を得られるが、さて、どちらを選択しよう?」という事態に直面することが多い。昔であれば、多少無理してでも前者を選択していた。今は、間違いなく後者を選択する。寝た上に、おまけにこの後に及んで30分~45分時間を失うのを覚悟でジョギングもすることが少なくない。

なぜなら、無理して6時間やっても健康を害するリスクがある上に、6時間起きていたとしても寝不足で実質2時間も集中してないからだ。それであれば、少しでも寝て、少しでも運動して、さっぱりして机に向かう1時間や2時間のほうが圧倒的に健康的だし、効率的だからだ。もちろん、その後の1週間の調子も大きく変わってくる。日々、実践しようと意識しているし、実際にそうしている。

卑近な例になったしまったが、加藤氏がいわんとしていることは、こうしたことを経営レベル・・・いや、会社全体でやっていくべき・・・ということなのだろうと感じた。

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