2012年2月16日木曜日

知的財産国際取引所(IPXI)がやってくる

中央公論2012年3月号を読んだ。とりわけ印象に残った記事は以下の3つ。


■天皇制存続に尽力したグルーのおはなし

どうして日本の天皇制が敗戦後も維持されたのかという疑問にスポットライトを当てた、田原総一朗氏の記事だ。天皇制存続のために尽力したグルーという人がいた事実を知ることができたのが良かった。

■新書通67人げ厳選した年間ベスト10

ベスト・ワンはふしぎなキリスト教 (講談社現代新書)という本だ。

タイトルは無宗教な自分に縁遠い響き・・・。しかしながら速攻、この本を買ってしまった(2月16日現在まだ読み始めてもいないが・・・)。

自分の周りに宗教信者が多かったため自分のアンテナにひっかかりやすかったのかもしれない。くわえて、数えきれないほどの新書が出た中でのトップの座をいとめたという事実にもインパクトがあった。後日、読み終えた暁にはその感想をここにアップさせていただく。

■IPXI(知的財産国際取引所)

IPXI・・・2012年中にアメリカ(シカゴ)にこういった名の取引所がオープンするらしい。アメリカ企業がイニシアチブをとって開発した新たな金融商品の取引市場だ。

何の取引市場か、といえば”知的財産権”だ。登録された会員間で知的財産のオープンな売買をすることができるようになる。

たとえば、車のライト用LED照明技術の特許を持っていたとしよう。この特許を軸に・・・「”これから三年後に年間100万個の照明を生産できる権利”を発行します。誰か買いませんか?」という流れになる。買いたい会員は「買いたい、いくらで売ってくれ!」と声を上げる。こうした取引が会員間の中でオープンに行われる・・・

そんなわけで、より効果的・効率的に知的財産権の売買をすることができる。言い換えれば、この取引所は、技術を持つ(・あるいは使いたい)企業の発展に貢献してくれる場所になるとも言える。

それ自体は素晴らしいことだし、歓迎すべきことだ。ただ、こうした記事を見て思うのは、「あー、またやられたな」・・・という思い。個人向けFXにしてもCFDにしても、こうした新しいアイデアは常に海外発。

ルール作りの得意な欧米とルールに従うのが得意な日本。TPPも、ワールドクラシックベースボールも、ISO規格も・・・。

いつになったら、日本は前者になれるのか。



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