2018年3月31日土曜日

記事評: 非科学的な批判に食品企業はどう対峙するのか

WEDGE2018年4月号の“非科学的な批判に対峙する食品企業。SNS時代に必要な「顔の見える広報」”の記事は2ページという簡単なものだが、具体的な事例が掲載されていて非常に勉強になる。

論点はこうだ。「根拠の薄い論文が科学雑誌などに掲載されることが少なくなく、それがSNSを介して一気に広がり企業にダメージをもたらす。それがどんどん加速されている。企業はこれにどう対峙すべきか」というものだ。

個人的に風評被害対策でパッと思いつくことは、以下の3点だ。
  • モニタリング(すぐに風評被害が起きているという情報キャッチができる体制)整備
  • 情報発信体制(すぐに適切な情報を流せる体制)整備
    (※情報発信ができるよう各種SNS上にアカウントを持ち、フォローワーを作っておく必要がある)
  • 上記2点の訓練
おそらくこれは当然のこととして・・・ということだろうが、記事では次のように述べている。

『味の素、モンサント(2つの事例)に共通するのは、科学的根拠に基づき、経営陣が顔を見せて堂々と主張し、情報発信する姿勢こそが大事だ、という確信だ。』
『・・・その前に、トラストビルディングが必要だ、と言う。企業の姿勢や理念を理解してもらい、社会からの信頼感を勝ち取り、そのうえで、すばやくフェイクニュースに対応する。』(WEDGE2018年4月号より)

キーワードとしては、「科学的根拠」、「トップのプレゼンス」、「スピード」、「コミュニケーション」といったところか。記事はあくまでも企業が被害者となったときの対応事例を取り扱っているが、企業不祥事の対応でも同じことが当てはまるだろう。

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