日経ビジネス2011年5月30日号を読んだ。
この号の特集は「九州」。九州は1割経済と言われるほど、実は日本の中でも経済的影響力が大きい。総面積11.1%、人口10.3%、域内総生産8.7%、小売業年間販売額9.9%、都道府県歳出額11.0%・・・などなど。
普段しっかりと見ない地域について深く勉強できることはありがたい。自分の会社にも九州地方のお客様が、少なくない。ただし、仕事に大きく直結できるイメージがわかなかったので全体的に「ふーん、そうか・・・」という感じを持つにとどまった、というのが正直なところだ。
一番、印象に残った記事は≪経営新潮流≫「専門性を生かせるか?」だ。東日本大震災の被災地支援を行う企業の様々なカタチを紹介している。三菱商事では、1年間で1200人の社員をボランティアとして派遣するそうだ。会社が宿泊費や交通手段など全て手当をし、社員のボランティアを積極的に促すというアプローチだ。
どんなにひどい災害であっても、時間が経つと、メディアにもなかなかとりあげられなくなり、また、人の記憶からもどんどん消えていく・・・瞬間的の即効性よりも、永続性・・・この意義は大きいに違いない。
日本中の全ての企業が、できることをする・・・これが復興の足音が聞こえるのを早めるのだと感じた。
20代後半から、今日にいたるまで毎日を全速力で駆け抜けてきました。疾走するスピードは毎年加速度的に増えています。 そんな自分の足跡を残したい、考えを整理したい、自分の学びの場としたい・・・こういった思いからこのブログを立ち上げました。とりわけ、読んだ本や雑誌、観た映画、その他遭遇した事件・・・などなど、思いの丈を吐露しています。
2011年5月30日月曜日
2011年5月24日火曜日
子供達に借金を残すべきか、残さないべきか??
今月(5月)は、中央公論、正論、WILL・・・どれを買うか色々と迷ったが、震災や原発の直接的な話よりも”経済”の話に力点をおいているように見えたVOICEを読むことにした。
■子供達に借金を残すべき、残さないべき??
10兆円・・・いや、20兆円とも言われる復興に必要なお金をどうやって調達するかの議論が目立つ。「日本は不景気だ。不景気の時の増税はあり得ない。国債を発行するなどして、まかなうべきだ・・・(竹中平蔵氏)」といった主張があるかと思えば「安易な国債発行で対応すべきではない。復興費を国債でまかなうことは、将来世代虐待に他ならずそれは避けるべき(河野龍太郎氏)」といった主張もある。
頭の悪い私には、どちらも正しい主張に見える(きっと正解・不正解などないからなのだろう)。ただ「負担者を将来世代にするのか、今の世代にするのか」・・・議論が、あたかもこのどちらかを選ぶしかないような問いかけに、すり替えられてしまっているような気がしなくもない。多少、違和感を覚える。
実際「いやいや、増税や国債発行などせずして、明日にでも20兆円は調達できる(みんなの党 江田憲司氏)」という主張をする人がいる。
物事の本質をみるためには、もっともっと勉強が必要になりそうだ・・・。
■取りあげられない成果
「被災したけれども、迅速な判断と対応で危機を乗り切った」・・・こういった企業は、既に多くのメディアに取りあげられてきた。しかし「普段から、そもそも被災しないように活動してきたので、大きな事故にならなかった」・・・こういった企業は、実はあまり取りあげられていない。地味だからなのか。
そんな企業を紹介しているのが、VOICE6月号の遠藤功氏が執筆した”「民の国」の強さを信じよう”という記事だ。記事では、震度7もの激震に襲われたにもかかわらず、工場が大きなダメージを受けることなく早期に操業を再開した宮城県栗原市にあるスウェーデンのグローバル企業、サンドビックの瀬峰工場を紹介している。遠藤氏は「平時の現場力」とたたえる。
この工場の「平時の現場力」の源泉は、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)にあったそうだ。具体的には、モノが落下してこないように普段から整理したり、機具を止めたり・・・そういった活動が、数を多くの企業を見てきた著者をして「群を抜いて凄かった」と言わしめている。
メディアにはこうした成果もぜひ積極的に取りあげて報道してもらいたいと思った。平時の現場力、危機発生時の対応力・・・この両方の成功事例を共有して、”日本力”の底上げが図れれば・・・と。
■子供達に借金を残すべき、残さないべき??
10兆円・・・いや、20兆円とも言われる復興に必要なお金をどうやって調達するかの議論が目立つ。「日本は不景気だ。不景気の時の増税はあり得ない。国債を発行するなどして、まかなうべきだ・・・(竹中平蔵氏)」といった主張があるかと思えば「安易な国債発行で対応すべきではない。復興費を国債でまかなうことは、将来世代虐待に他ならずそれは避けるべき(河野龍太郎氏)」といった主張もある。
頭の悪い私には、どちらも正しい主張に見える(きっと正解・不正解などないからなのだろう)。ただ「負担者を将来世代にするのか、今の世代にするのか」・・・議論が、あたかもこのどちらかを選ぶしかないような問いかけに、すり替えられてしまっているような気がしなくもない。多少、違和感を覚える。
実際「いやいや、増税や国債発行などせずして、明日にでも20兆円は調達できる(みんなの党 江田憲司氏)」という主張をする人がいる。
物事の本質をみるためには、もっともっと勉強が必要になりそうだ・・・。
■取りあげられない成果
「被災したけれども、迅速な判断と対応で危機を乗り切った」・・・こういった企業は、既に多くのメディアに取りあげられてきた。しかし「普段から、そもそも被災しないように活動してきたので、大きな事故にならなかった」・・・こういった企業は、実はあまり取りあげられていない。地味だからなのか。
そんな企業を紹介しているのが、VOICE6月号の遠藤功氏が執筆した”「民の国」の強さを信じよう”という記事だ。記事では、震度7もの激震に襲われたにもかかわらず、工場が大きなダメージを受けることなく早期に操業を再開した宮城県栗原市にあるスウェーデンのグローバル企業、サンドビックの瀬峰工場を紹介している。遠藤氏は「平時の現場力」とたたえる。
この工場の「平時の現場力」の源泉は、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)にあったそうだ。具体的には、モノが落下してこないように普段から整理したり、機具を止めたり・・・そういった活動が、数を多くの企業を見てきた著者をして「群を抜いて凄かった」と言わしめている。
メディアにはこうした成果もぜひ積極的に取りあげて報道してもらいたいと思った。平時の現場力、危機発生時の対応力・・・この両方の成功事例を共有して、”日本力”の底上げが図れれば・・・と。
2011年5月23日月曜日
書評: 暗渠の宿
”私小説”という言葉がある。恥ずかしながら、最近までその言葉の意味を知らなかった。これは文字通り、私事(わたくしごと)の小説という意味で、作者が自ら体験したことを基に書かれた小説をさすのだそうだ。
今回手を出した本は、まさにこの”私小説”であり、中央公論における著者の掲載記事を通じて知った。
「暗渠の宿」
西村賢太 新潮文庫 362円
■不思議なネットリ感の強い小説
この本は、1人の男(=作者自身)の私生活を描いたものであり、何の変哲もない物語・・・と言えなくもない。ハリウッド映画や最近の探偵小説などに毒されたわたしは「何か大きな展開がこの後に待っているのか!?」「どういったオチが待っているのだろう」などとついつい期待しながら読んだものだが、その期待はいい意味で裏切られた。いい意味で・・・というのは、最後まで本が惹きつける力を失わなかったという点につきる。
うまく表現できないのだが、この小説にはネットリとした・・・なんていうか蛇にからみつかれたかのような拘束力がある。1つには私小説ということもあり、内容が非常に身近に感じられる人間くささのある話だからだろう。そしてもう1つには、(平凡な言葉しか思い浮かばず恐縮だが)描写が非常に上手だからだと思う。なんというか・・・ふと気がつくと、小説の中で描かれるシーン1つ1つが、自分の頭の中に克明に浮かんでいるのだ。表現力が素晴らしい。「小説家であれば表現力があるのは当然」とご指摘を受けるだろうが、何というか、この著者の文章には昔の人(三島由紀夫や太宰治など)といった人達と同じにおいを感じるのだ。
文章に重みがある。一見、何の変哲もない”とある男”の私生活の話でありながら、その男の底なし沼のような心理の深淵を覗くような感覚が・・・リアルに伝わってくる。
『・・・うん、まかせといて。もう向こうで座っててよ。』
『まだ、2人の間に遠慮が取り切れていない時期だっただけに、これに私は一応引き下がって新品の食卓についたが、それでもそこからクビを廻し背後の台所の様子を窺ってみると、彼女は三口のコンロをフルに使い、鍋と薬鑵とフライパンとの塩梅の合間に具材を刻むなど、一見手際よく作業を進めてはいるようだった。しかし肝心の麺は茹で始めが早すぎた分、当然できあがりも一足早く、女は先にその湯気を放つどんぶりをテーブルに運んできた後、また台所に戻ってフライパンにかかりっきりとなる。』
■強烈な個性に圧倒された
当然、このような小説を書く人はどんな人物なんだろうか・・・と興味がわいてくる。そんなとき、偶然、ゴロウ・デラックスという深夜番組(SMAPの稲垣吾郎君と小島慶子さんが司会をしている)の記念すべき第一回目のゲストとして西村賢太氏が出るという話を聞いて、どうしても我慢できず、見た。
小説で語られるような言動をする男が本当にいるのか!?・・・そんな疑念を持ちながらテレビを見たが、ずばり、私小説で語られる男を地で行く人である。色々なこと(特に、学のある人)に非常に強いコンプレックスを持ち、自分のやりたいことを素直に追求する人・・・そんな人である。総じて、非常に興味深い。
番組の中で、いきなり「緊張するんです」と言いながら、ワンカップ大関を飲み始めたり、休憩中に「小島慶子の印象はどうですか?」とプロデューサーに聞かれて「ムカつきますね」と素直に答えるところなど、端的に西村氏の人物像を表している。
■西村氏の文章を通じて色々な世界を覗いてみたい
自らの体験をネタにしながら・・・というのは、どんな類の小説であれ多かれ少なかれあることだろう。が、ほぼ完全に自身をネタにしながら書く私小説は、ネタがつきないものなのだろうか・・・と変な心配をしてしまいたくなる。過去の多くの著名の小説家は「何も書けなくなった」という悩みに陥り、自殺にはしった人も多かった(?)と記憶している。
西村氏はどうか? 強烈な個性を持つ作者の個性と、描写能力を持ってすれば、当面、問題はなさそうである。特に、一瞬にして描かれた被写体の裏側を覗いている気にさせる特異な能力は、どんな話をも、興味深い対象と化してしまうのだろう。
さて、この西村賢太氏・・・「苦役列車」
という小説で芥川賞を受賞したそうだ。近いうちに、ぜひ読んでみたいと思う。
今回手を出した本は、まさにこの”私小説”であり、中央公論における著者の掲載記事を通じて知った。
「暗渠の宿」
西村賢太 新潮文庫 362円
■不思議なネットリ感の強い小説
この本は、1人の男(=作者自身)の私生活を描いたものであり、何の変哲もない物語・・・と言えなくもない。ハリウッド映画や最近の探偵小説などに毒されたわたしは「何か大きな展開がこの後に待っているのか!?」「どういったオチが待っているのだろう」などとついつい期待しながら読んだものだが、その期待はいい意味で裏切られた。いい意味で・・・というのは、最後まで本が惹きつける力を失わなかったという点につきる。
うまく表現できないのだが、この小説にはネットリとした・・・なんていうか蛇にからみつかれたかのような拘束力がある。1つには私小説ということもあり、内容が非常に身近に感じられる人間くささのある話だからだろう。そしてもう1つには、(平凡な言葉しか思い浮かばず恐縮だが)描写が非常に上手だからだと思う。なんというか・・・ふと気がつくと、小説の中で描かれるシーン1つ1つが、自分の頭の中に克明に浮かんでいるのだ。表現力が素晴らしい。「小説家であれば表現力があるのは当然」とご指摘を受けるだろうが、何というか、この著者の文章には昔の人(三島由紀夫や太宰治など)といった人達と同じにおいを感じるのだ。
文章に重みがある。一見、何の変哲もない”とある男”の私生活の話でありながら、その男の底なし沼のような心理の深淵を覗くような感覚が・・・リアルに伝わってくる。
『・・・うん、まかせといて。もう向こうで座っててよ。』
『まだ、2人の間に遠慮が取り切れていない時期だっただけに、これに私は一応引き下がって新品の食卓についたが、それでもそこからクビを廻し背後の台所の様子を窺ってみると、彼女は三口のコンロをフルに使い、鍋と薬鑵とフライパンとの塩梅の合間に具材を刻むなど、一見手際よく作業を進めてはいるようだった。しかし肝心の麺は茹で始めが早すぎた分、当然できあがりも一足早く、女は先にその湯気を放つどんぶりをテーブルに運んできた後、また台所に戻ってフライパンにかかりっきりとなる。』
■強烈な個性に圧倒された
当然、このような小説を書く人はどんな人物なんだろうか・・・と興味がわいてくる。そんなとき、偶然、ゴロウ・デラックスという深夜番組(SMAPの稲垣吾郎君と小島慶子さんが司会をしている)の記念すべき第一回目のゲストとして西村賢太氏が出るという話を聞いて、どうしても我慢できず、見た。
小説で語られるような言動をする男が本当にいるのか!?・・・そんな疑念を持ちながらテレビを見たが、ずばり、私小説で語られる男を地で行く人である。色々なこと(特に、学のある人)に非常に強いコンプレックスを持ち、自分のやりたいことを素直に追求する人・・・そんな人である。総じて、非常に興味深い。
番組の中で、いきなり「緊張するんです」と言いながら、ワンカップ大関を飲み始めたり、休憩中に「小島慶子の印象はどうですか?」とプロデューサーに聞かれて「ムカつきますね」と素直に答えるところなど、端的に西村氏の人物像を表している。
■西村氏の文章を通じて色々な世界を覗いてみたい
自らの体験をネタにしながら・・・というのは、どんな類の小説であれ多かれ少なかれあることだろう。が、ほぼ完全に自身をネタにしながら書く私小説は、ネタがつきないものなのだろうか・・・と変な心配をしてしまいたくなる。過去の多くの著名の小説家は「何も書けなくなった」という悩みに陥り、自殺にはしった人も多かった(?)と記憶している。
西村氏はどうか? 強烈な個性を持つ作者の個性と、描写能力を持ってすれば、当面、問題はなさそうである。特に、一瞬にして描かれた被写体の裏側を覗いている気にさせる特異な能力は、どんな話をも、興味深い対象と化してしまうのだろう。
さて、この西村賢太氏・・・「苦役列車」
2011年5月20日金曜日
ツイッターの副作用
2011年5月20日、アディダス社の社員が、店舗に来店したお客様(有名人)についてツイッターを使って情報を流出させたそうだ。
最初のわたしの感想は「またか・・・」といったものだ。去年から今年にかけて、こういった類の事故が相次いで起きている。
2010年12月には、勝間和代さんが三つ星レストランのスペイン料理店で食事をした後に、そこで働く店員がツイッターで以下のようにつぶやく事故が起きている。
『今日勝間和代が来た。でも完全に浮いてた。軽く挙動不審だったしね。やっぱり大嫌いな有名人TOP3に入るわ』
また、2011年1月には、都内にある高級ホテルのレストラン従業員のアルバイト女子大生が有名人カップルの来店情報をツイッター場で暴露。ホテル側が「多大なご迷惑とご心配をおかけいたしました」と陳謝する騒動があった。
『稲本潤一と田中美保がご来店○○○まじ顔ちっちゃくて可愛かった・・・今夜は2人で泊まるらしいよ。お、これは・・・(どきどき笑)』
そして、今回、アディダス社の社員がつぶやいた内容は以下のようなものだ。
『そういえば今日マイクハーフナーが来た。ビッチを具現化したような女と一緒に来てて、何かお腹大っきい気がしたけど結婚してんの(^ω^)??」、「帰化したからハーフナーマイクかwアシュトンカッチャー劣化版みた
いな男が沢尻劣化版みたいな女連れてきたよwとりあえずデカイね、ホントにwww」』
しかも驚くべき事に、このマイクハーフナーという人、Jリーグで活躍するサッカー選手であり、アディダスの契約選手だそうだ。自社がスポンサーになっている選手をこんな形でおとしめるとは・・・(本人が、すぐにこのつぶやきに気づいたのは言うまでもない)。
わたしは、つぶやきの内容を見た瞬間は「まさか、こんな暴言を吐くような非常識な人はいないだろう」と疑っていたのだが、今日、アディダス社はこの件についてお詫び文をウェブページに掲載した。
つまり、ほぼ事実であったことが証明されたわけだ。
事例に挙げたいずれのケースも、つぶやいた本人は「まさか、本人には伝わらないだろう」といった想像力を欠いた楽観的な思いがあったのだろう。本人達は、影で悪口を言ったつもりだろうが、ソーシャルメディアを馬鹿にしちゃいけない・・・公での悪口となってしまった。
ソニーなど大手では社内にソーシャルメディアの利用方針なるものを配布し「ソーシャルメディアを使ってやっていいこと、いけないこと」の教育を進めているようだが、「人の口に戸は立てられない」という諺もある。まだまだ、似た様な事件は増えるだろう。
最初のわたしの感想は「またか・・・」といったものだ。去年から今年にかけて、こういった類の事故が相次いで起きている。
2010年12月には、勝間和代さんが三つ星レストランのスペイン料理店で食事をした後に、そこで働く店員がツイッターで以下のようにつぶやく事故が起きている。
『今日勝間和代が来た。でも完全に浮いてた。軽く挙動不審だったしね。やっぱり大嫌いな有名人TOP3に入るわ』
また、2011年1月には、都内にある高級ホテルのレストラン従業員のアルバイト女子大生が有名人カップルの来店情報をツイッター場で暴露。ホテル側が「多大なご迷惑とご心配をおかけいたしました」と陳謝する騒動があった。
『稲本潤一と田中美保がご来店○○○まじ顔ちっちゃくて可愛かった・・・今夜は2人で泊まるらしいよ。お、これは・・・(どきどき笑)』
そして、今回、アディダス社の社員がつぶやいた内容は以下のようなものだ。
『そういえば今日マイクハーフナーが来た。ビッチを具現化したような女と一緒に来てて、何かお腹大っきい気がしたけど結婚してんの(^ω^)??」、「帰化したからハーフナーマイクかwアシュトンカッチャー劣化版みた
いな男が沢尻劣化版みたいな女連れてきたよwとりあえずデカイね、ホントにwww」』
しかも驚くべき事に、このマイクハーフナーという人、Jリーグで活躍するサッカー選手であり、アディダスの契約選手だそうだ。自社がスポンサーになっている選手をこんな形でおとしめるとは・・・(本人が、すぐにこのつぶやきに気づいたのは言うまでもない)。
わたしは、つぶやきの内容を見た瞬間は「まさか、こんな暴言を吐くような非常識な人はいないだろう」と疑っていたのだが、今日、アディダス社はこの件についてお詫び文をウェブページに掲載した。
つまり、ほぼ事実であったことが証明されたわけだ。
事例に挙げたいずれのケースも、つぶやいた本人は「まさか、本人には伝わらないだろう」といった想像力を欠いた楽観的な思いがあったのだろう。本人達は、影で悪口を言ったつもりだろうが、ソーシャルメディアを馬鹿にしちゃいけない・・・公での悪口となってしまった。
ソニーなど大手では社内にソーシャルメディアの利用方針なるものを配布し「ソーシャルメディアを使ってやっていいこと、いけないこと」の教育を進めているようだが、「人の口に戸は立てられない」という諺もある。まだまだ、似た様な事件は増えるだろう。
2011年5月19日木曜日
電車内で携帯電話・・・えんえんと16時間!!
アンダーソン・クーパー氏のAC360という番組をほぼ毎日見ているのだが、その中でリディキュリスト(Ridiculist:馬鹿な人の造語)というコーナーがある。
そのコーナーでは、「こんな信じられない人がいた!」というその人物の馬鹿っプリを取りあげるのだが、本当に色々な人がいるものだと驚かされる。今日は特に笑ってしまった。
なんと電車に乗って、カリフォルニア州のオークランドからオレゴン州のセイラムまでの”16時間、えんえんと携帯電話で話し続けていた女性”が逮捕されたそうだ。静かな車両で、1人大きな声でしゃべり続けていたため、まわりの人もさすがにキレたらしく、この女性(”セル・フォン・レイディ”とCNNではニックネームをつけていた)に注意したらしいが、あきれたことに乗客と口論をしながらも、逮捕される直前まで電話での会話をやめなかったそうである。
しかも逮捕直後の彼女のコメントは「すごく馬鹿にされた気分だわ」・・・とのこと。
ニュースキャスターは、16時間もあれば映画が何本も見れると揶揄していたが、ここまでの神経の図太さにあきれを通り越して、尊敬の念すら抱かせる・・・。
いやぁ、すごいね。
The RidicuList: Cell Phone Lady – Anderson Cooper 360 - CNN.com Blogs
そのコーナーでは、「こんな信じられない人がいた!」というその人物の馬鹿っプリを取りあげるのだが、本当に色々な人がいるものだと驚かされる。今日は特に笑ってしまった。
なんと電車に乗って、カリフォルニア州のオークランドからオレゴン州のセイラムまでの”16時間、えんえんと携帯電話で話し続けていた女性”が逮捕されたそうだ。静かな車両で、1人大きな声でしゃべり続けていたため、まわりの人もさすがにキレたらしく、この女性(”セル・フォン・レイディ”とCNNではニックネームをつけていた)に注意したらしいが、あきれたことに乗客と口論をしながらも、逮捕される直前まで電話での会話をやめなかったそうである。
しかも逮捕直後の彼女のコメントは「すごく馬鹿にされた気分だわ」・・・とのこと。
ニュースキャスターは、16時間もあれば映画が何本も見れると揶揄していたが、ここまでの神経の図太さにあきれを通り越して、尊敬の念すら抱かせる・・・。
いやぁ、すごいね。
The RidicuList: Cell Phone Lady – Anderson Cooper 360 - CNN.com Blogs
2011年5月16日月曜日
日経ビジネス2011年5月16日 「揺らぐ日本ブランド」
特集≪揺らぐブランド≫では、「日本製?だから何」と題して、放射能汚染をきっかけに、中国で改めて日本製品の付加価値というものが試されているという記事が紹介されている。また、≪特集≫「ロボット大国日本の虚構」 原発で日本製が活躍しないワケでは、これまでに事故対策に向けて政府予算が投じられてきたにも関わらず、福島第一原発事故では活躍できていないのか、にスポットライトが当てられている。
さて、そんな中、今回取りあげたいのは以下の2つの記事だ。
■≪時事深層≫ソニー、トヨタの二の舞も
ご存じの通り、ソニーが情報漏洩事故を起こした。その数、実に1億件。日本の全人口に匹敵する勢いだ。ソニーは、事故が発覚してから、社外に対して正式公表を行うまでに6日間の時間を要している。また、米公聴会での証言要請を断ったとされている。こうした一連の事故後の対応が、トヨタのそれに酷似することを理由に、今後のソニーの対応に懸念を示す記事だ。
この記事を読んで思うところが2つある。1つは、企業における事故発生時の危機対応の体制整備のますますの必要性だ。情報漏洩を100%完璧に防ぐ・・・というのは、そもそも「個人データを持つな」と言っているのと同じ事で、不可能だ。であるとするならば、不運にも事故が発生して情報漏洩事故が起きてしまったときに、何を調査し、何を、どのタイミングで、社外の誰に、誰が報告するのか?・・・こういった事柄について、平時からある程度、準備し、(なおかつ訓練して)おくことが望ましい。こうした備えは、通常、地震や津波といった天災系に対して行われることが多いが、事故発生時のインパクトや発生頻度を考えれば、当然、企業がとっておきたい対策の一つである。
そして、もう1つ思うところは、日本企業の情報セキュリティ対策の手綱を再度、引き締める必要があるだろう、という点だ。「何を当たり前のことを」と感じる人がいるかもしれない。しかし、東日本大震災という未曾有の危機後、どうしてもこういった側面がおろそかになりがちである(これはソニーやスクウェア・エニックスが、どうの、といった話ではないが)。
東日本大震災以後、多くの企業で、やれリモートアクセスだ、やれデータの分散化だ、などなど次なる大災害に備えて、リソースの分散化に力点が置かれている。これは事業継続の観点からは正しい発想だ。だが、情報セキュリティを高めるアプローチと、事業継続能力を高めるアプローチは相反するところがある。情報セキュリティ対策は、(できるだけ情報を分散させない)集中管理、事業継続対策は(できるだけ情報を分散させる)分散管理と言った色を持つ。
「頭隠したら尻が出てしまった。尻を隠したら頭が出てしまった」ということがないように気をつけたい。
■≪実践の奥義≫大震災対応のBCP 10日間で工場を移す
東日本大震災の影響で、富士通の工場が被災。BCPを発動して、福島でのデスクトップパソコンの生産を島根工場に移した・・・事例記事だ。年2回の演習が功を奏したこと、自社工場の被害状況把握に手間取り代替生産の号令をかけるまでに、当初の予定よりも2日間遅れてしまったことなど、今後、他社が対策を練る上で参考となる情報が掲載されている。
2週前の日経ビジネス5月2日号の中でも、富士通の山本社長が触れていたことだが、とりわけ目立った課題が「いかに速やかかつ正確にサプライヤの調達能力を確認できるようにするか」という点。1次サプライヤの被害状況確認までならまだしも、その向こうの2次・3次サプライヤの被害状況となると、自社と直接取引しているわけではないので、そう簡単には確認できることではない。また、数も膨大になる。今回の震災では、このサプライチェーンの”チェーン”が長く、また複雑に絡み合っているため、思わぬボトルネックが発生し、製品を納期できない、という事態が発生している。
私の身の回りでも「飲料を確保できているがそれを詰めるボトルが不足している」「ボトルはあるが、貼り付けるラベルがない」「ボトルは問題ないが、キャップがない」「キャップはあるが、運ぶ手段がない」など、様々な混乱が起きていた。
災害時には、自助(自らを助ける)、共助(地域や仲間で助け合う)、公序(国に助けてもらう)という3つの観点で対策の網を張り巡らせることが必要とされるが、サプライチェーンの世界では、まさに自助だけではだめで、共助の強化が必要になる。今後の大きな課題であることは間違いない。
====(2011年5月28日追記)====
今度は、5月27日にホンダが、カナダのホンダ車ユーザ約28万人の個人情報を流出させたとのニュース。流出したのは名前や住所、車両番号が中心で、クレジットカード等の機微情報は入ってないとのこと。2月下旬にサイトへのアクセスが急増したことで流出が発覚。3月に調査を始め、顧客に注意を呼びかけると同時にサイトを閉鎖していたとある。ホンダは昨年末にも米国で、外部の委託業者を通じ約490万件の個人情報が流出させているし、セキュリティが甘いと思われ、狙われやすかったのかもしれない。それにしてもソニーがいかに多くのデータを流出させたか改めて思い知らされる。28万人も十分すごいが、ソニーの1億件には遠く及ばない・・・苦笑。
再び繰り返そうとしている過ち
さて、みなさん。事業継続計画(BCP)という言葉をご存じでしょうか?
事業継続計画(BCP)とは、事故や災害などに直面し、事業活動が中断するような事態に陥ったとしても、しっかりと人命を保護し、引いては速やかな事業復旧を行えるようにする・・・そのために平時に策定しておく行動計画(書)のことです。通常、何事もリスクに対しては、リスクを根源から絶ってしまう(例:盗難対策なら、盗難そのものを発生させないように予防策をとる、など)という考え方が主流ですが、BCPの特徴は「・・・でも、発生してしまった場合に(例:でも、盗難されてしまったとしたら)どうするのか?」を考えることにあります。
さて、東日本大震災以後、
『これまで作ってきた事業継続計画(BCP)は失敗だった・・・なぜなら、想定していた被災規模を遙かに超える地震が起きたから・・・。だから、今後のBCPはもっと大規模な被災想定を考慮して・・・』
このような発言をされる専門家の方がいらっしゃいます。
わたしは、想定の精度を上げようとする姿勢は良いことだと思いますが、これまで”作ってきたBCPを失敗”と決めつける発言に対しては、首をひねりたくなります。少なくとも、今回の東日本大震災からの最大の学びの一つは、(すごく当たり前なことですが)「そもそも想定は、滅多に当たらない」ということだと思います。それなのに、また「想定は当たる前提」のBCPを一生懸命に作ろうとしている・・・。
想定の精度を挙げつつ、当たらないことも前提に柔軟に動けるような体制を作っておく・・・そのヒントがハードとソフトのバランスをとるということではなかったか・・・。
そう思えてならないわけです・・・。
事業継続計画(BCP)とは、事故や災害などに直面し、事業活動が中断するような事態に陥ったとしても、しっかりと人命を保護し、引いては速やかな事業復旧を行えるようにする・・・そのために平時に策定しておく行動計画(書)のことです。通常、何事もリスクに対しては、リスクを根源から絶ってしまう(例:盗難対策なら、盗難そのものを発生させないように予防策をとる、など)という考え方が主流ですが、BCPの特徴は「・・・でも、発生してしまった場合に(例:でも、盗難されてしまったとしたら)どうするのか?」を考えることにあります。
さて、東日本大震災以後、
『これまで作ってきた事業継続計画(BCP)は失敗だった・・・なぜなら、想定していた被災規模を遙かに超える地震が起きたから・・・。だから、今後のBCPはもっと大規模な被災想定を考慮して・・・』
このような発言をされる専門家の方がいらっしゃいます。
わたしは、想定の精度を上げようとする姿勢は良いことだと思いますが、これまで”作ってきたBCPを失敗”と決めつける発言に対しては、首をひねりたくなります。少なくとも、今回の東日本大震災からの最大の学びの一つは、(すごく当たり前なことですが)「そもそも想定は、滅多に当たらない」ということだと思います。それなのに、また「想定は当たる前提」のBCPを一生懸命に作ろうとしている・・・。
想定の精度を挙げつつ、当たらないことも前提に柔軟に動けるような体制を作っておく・・・そのヒントがハードとソフトのバランスをとるということではなかったか・・・。
そう思えてならないわけです・・・。
2011年5月15日日曜日
書評: 「突然、僕は殺人犯にされた」
今回読んだのは、この本だ。
「突然、僕は殺人犯にされた」 ~ネット中傷被害を受けた10年間~
著者:スマイリー・キクチ(竹書房) 1,300円
水道橋博士(小島慶子のキラキラ)や、荻上チキ氏(コラム・チキチキ塾)がTBSのラジオ番組で紹介していたのを聞いて知った。著者であるスマイリー・キクチ氏はお笑い芸人であるが、おそらく知らない人が多いと思う(残念ながら、私も知らなかった)ので、以下に簡単なプロフィールを載せておく。
「1972年1月16日生まれ。東京都足立区出身。1993年お笑い芸人としてコンビ”ナイトシフト”を結成。1994年、コンビ解散後、1人で活動中。漫談や韓流スターの物まねなどの芸風。趣味を活かし、雑誌などで連載中。」
■10年間にわたる誹謗中傷との戦いを記録した本
ネット上での誹謗中傷をきっかけとして、それがどんな実害につながり、それを打ち消すのにどれだけ苦労をしたか、どれだけ想像を絶する現実が待っていたか・・・約10年間に及ぶ記録をまとめた本である。
インターネット上で「あいつは最低だ」とか「あいつなんて死んでしまえばいい」といった過激な発言をする誹謗中傷は後を絶たない。多くの場合はストレス発散ができて満足するのか、時間の経過と共にそうした話題が自然消滅する。
しかし、中にはいつまで経っても忘れ去られず、そうした誹謗中傷が、(あたかも)”真実の話”であるかのように語られはじめ、実害につながるケースもある。そう、まさに風評被害である。スマイリー・キクチ氏のケースはこれにあたるが、その程度と期間が半端ではない。一応、この風評被害の概要だけ触れておくと以下の通りである。
風評: スマイリー・キクチ氏は凶悪殺人犯の1人である
対象の殺人事件: 東京都足立区綾瀬の女子高生コンクリート詰め殺人事件
風評被害を受けた期間: 10年間
実害: テレビ局への抗議電話、殺害の脅迫、集客
主な相談先: 弁護士、警察、ハイテク犯罪対策総合センターなど
【ネット上には今でも風評の足跡が残っている】

ところで、この本を読んで驚いたことが3つある。
1つは、犯人を捕まえる役割を担う”警察の縦割り行政の弊害の大きさ”である。10年間も解決に時間がかかった背景には、キクチ氏が相談しても、なかなか、まともな相手をしてもらえる警察官に会えなかったことがあるだろう。
2つ目は、容疑者を起訴する役割を担う”検察庁のあまりのいい加減さ”である。いい加減さを端的に表す例として、本ではキクチ氏と検事との間に以下のようなやりとりが会話(一部)が紹介されている。
(検事)『本人達も反省をしてしますし、謝罪があったので・・・(不起訴に・・・)」
(キクチ氏)『すみません、今、謝罪があったとおっしゃいましたが、誰からも謝罪なんて来てないんですけど、それはどういう意味ですか?』
(検事)『えっ、「供述調書」にはすぐ謝罪をするとあったので・・・』
”村木厚子元厚生労働省局長に対する無罪判決に関わる事件”のように最近、検察のいい加減さが目に余るニュースが多いだけに、氏のこうした訴えは間違いなく事実であろうと思える。非常に、不愉快な話だ。
3つ目は、誹謗中傷をする人達が、ふたを開け(捕まえ)てみれば”極めて普通の人”であったという事実である。一般の主婦、先生・・・など。こうした人達に共通して言えることは”犯罪意識の希薄さ”である。本人達に罪悪感はない。むしろ「こんなことくらいで・・・」と思っているに違いない。私は、そういう点ではこの誹謗中傷は”学校のイジメ”と何ら変わらないと思う。ただ、インターネットを介したイジメであるだけでに、時間も距離も選ばず、誰もが参加でき、また即座に正体がばれないだけに、余計にタチが悪い。
■明日は我が身
「こうした話は、何だかんだでレアケースなんじゃないの?」
そう思う人がいるかもしれない。確かに、スマイリー・キクチ氏の事件の特徴だけで見ればそのような見方もできる。史上まれにみる凶悪犯罪の事件に紐づけされてしまったこと、風評を促す(個人的には悪意があったと思うが・・・)記述をした書籍が出版(北芝健著「治安崩壊」)されてしまったこと、そして何よりもスマイリー・キクチ氏が適度(中途半端)に有名であったこと(あまり有名人だと、どこかのメディアで正式に取りあげられ、あっという間に終息していく可能性が高いだろう)、こういった3つの偶然が重なり、風評被害を助長したようにも思える。
しかし、これを単なる誹謗中傷・・・風評被害・・・という言葉で片付けるのではなく、一種の”イジメ”として見たとしたらどうだろうか? イジメは、国内どころか世界中のいたるところで社会問題になっている。イギリスやアメリカでは、ネットで受けた中傷(”Cyber Bullying”と呼ばれる)をきっかけとして自殺者が増えている、という。日本でも、学校裏サイト※なるものが存在し、子供の間でネットを使ったイジメが横行しているという。
先述したように、インターネットネットは、時間も距離も選ばない上に、匿名性が高いため、対象者の年齢・性別を問わずイジメが横行しやすくなったと言えるだろう。
自分が・・・いや、自分の子供が、身内が、知り合いが、いつこういう事態に巻き込まれるか分からない。
※学校裏サイトとは、その学校に通う生徒達が、学校の公式サイトとは別に、同じ学校に通う生徒間での交流や情報交換を目的に立ち上げた非公式なサイトのことである。こうしたサイトには通常、部外者によるアクセスは制限されており、こうした綴じられた先生や親の目の届かない空間の中で、イジメを行うことも多いと言われている)
■私たちは社会の現実を知り、覚悟を持ち、対処方法を知っておく必要がある
さて、この本・・・約300ページからなるが、巻末には35ページにわたる「ネット中傷被害にあった場合の対処マニュアル」を特別付録がついている。なにしろ「警察に行けばすべて解決してくれる」という他力本願で済むような事象ではないだけに、氏の10年間の体験を通じた対処ノウハウは、実践的で価値が高い。
そして忘れてはならないのが、この本が、こうした事件との戦いの話を通じて、我々を取り巻く社会が以下に不完全か・・・いかに理不尽なことが多いのか・・・について、改めて教えてくれる本だ、ということである。
自分たちの身は自分たちで守らなければならない。そのためには社会の現実を知り、覚悟を持ち、対処方法を知っておくこと・・・これが非常に重要なことだ、と思う。
「突然、僕は殺人犯にされた」 ~ネット中傷被害を受けた10年間~
著者:スマイリー・キクチ(竹書房) 1,300円
水道橋博士(小島慶子のキラキラ)や、荻上チキ氏(コラム・チキチキ塾)がTBSのラジオ番組で紹介していたのを聞いて知った。著者であるスマイリー・キクチ氏はお笑い芸人であるが、おそらく知らない人が多いと思う(残念ながら、私も知らなかった)ので、以下に簡単なプロフィールを載せておく。
「1972年1月16日生まれ。東京都足立区出身。1993年お笑い芸人としてコンビ”ナイトシフト”を結成。1994年、コンビ解散後、1人で活動中。漫談や韓流スターの物まねなどの芸風。趣味を活かし、雑誌などで連載中。」
■10年間にわたる誹謗中傷との戦いを記録した本
ネット上での誹謗中傷をきっかけとして、それがどんな実害につながり、それを打ち消すのにどれだけ苦労をしたか、どれだけ想像を絶する現実が待っていたか・・・約10年間に及ぶ記録をまとめた本である。
インターネット上で「あいつは最低だ」とか「あいつなんて死んでしまえばいい」といった過激な発言をする誹謗中傷は後を絶たない。多くの場合はストレス発散ができて満足するのか、時間の経過と共にそうした話題が自然消滅する。
しかし、中にはいつまで経っても忘れ去られず、そうした誹謗中傷が、(あたかも)”真実の話”であるかのように語られはじめ、実害につながるケースもある。そう、まさに風評被害である。スマイリー・キクチ氏のケースはこれにあたるが、その程度と期間が半端ではない。一応、この風評被害の概要だけ触れておくと以下の通りである。
風評: スマイリー・キクチ氏は凶悪殺人犯の1人である
対象の殺人事件: 東京都足立区綾瀬の女子高生コンクリート詰め殺人事件
風評被害を受けた期間: 10年間
実害: テレビ局への抗議電話、殺害の脅迫、集客
主な相談先: 弁護士、警察、ハイテク犯罪対策総合センターなど

ところで、この本を読んで驚いたことが3つある。
1つは、犯人を捕まえる役割を担う”警察の縦割り行政の弊害の大きさ”である。10年間も解決に時間がかかった背景には、キクチ氏が相談しても、なかなか、まともな相手をしてもらえる警察官に会えなかったことがあるだろう。
2つ目は、容疑者を起訴する役割を担う”検察庁のあまりのいい加減さ”である。いい加減さを端的に表す例として、本ではキクチ氏と検事との間に以下のようなやりとりが会話(一部)が紹介されている。
(検事)『本人達も反省をしてしますし、謝罪があったので・・・(不起訴に・・・)」
(キクチ氏)『すみません、今、謝罪があったとおっしゃいましたが、誰からも謝罪なんて来てないんですけど、それはどういう意味ですか?』
(検事)『えっ、「供述調書」にはすぐ謝罪をするとあったので・・・』
”村木厚子元厚生労働省局長に対する無罪判決に関わる事件”のように最近、検察のいい加減さが目に余るニュースが多いだけに、氏のこうした訴えは間違いなく事実であろうと思える。非常に、不愉快な話だ。
3つ目は、誹謗中傷をする人達が、ふたを開け(捕まえ)てみれば”極めて普通の人”であったという事実である。一般の主婦、先生・・・など。こうした人達に共通して言えることは”犯罪意識の希薄さ”である。本人達に罪悪感はない。むしろ「こんなことくらいで・・・」と思っているに違いない。私は、そういう点ではこの誹謗中傷は”学校のイジメ”と何ら変わらないと思う。ただ、インターネットを介したイジメであるだけでに、時間も距離も選ばず、誰もが参加でき、また即座に正体がばれないだけに、余計にタチが悪い。
■明日は我が身
「こうした話は、何だかんだでレアケースなんじゃないの?」
そう思う人がいるかもしれない。確かに、スマイリー・キクチ氏の事件の特徴だけで見ればそのような見方もできる。史上まれにみる凶悪犯罪の事件に紐づけされてしまったこと、風評を促す(個人的には悪意があったと思うが・・・)記述をした書籍が出版(北芝健著「治安崩壊」)されてしまったこと、そして何よりもスマイリー・キクチ氏が適度(中途半端)に有名であったこと(あまり有名人だと、どこかのメディアで正式に取りあげられ、あっという間に終息していく可能性が高いだろう)、こういった3つの偶然が重なり、風評被害を助長したようにも思える。
しかし、これを単なる誹謗中傷・・・風評被害・・・という言葉で片付けるのではなく、一種の”イジメ”として見たとしたらどうだろうか? イジメは、国内どころか世界中のいたるところで社会問題になっている。イギリスやアメリカでは、ネットで受けた中傷(”Cyber Bullying”と呼ばれる)をきっかけとして自殺者が増えている、という。日本でも、学校裏サイト※なるものが存在し、子供の間でネットを使ったイジメが横行しているという。
先述したように、インターネットネットは、時間も距離も選ばない上に、匿名性が高いため、対象者の年齢・性別を問わずイジメが横行しやすくなったと言えるだろう。
自分が・・・いや、自分の子供が、身内が、知り合いが、いつこういう事態に巻き込まれるか分からない。
※学校裏サイトとは、その学校に通う生徒達が、学校の公式サイトとは別に、同じ学校に通う生徒間での交流や情報交換を目的に立ち上げた非公式なサイトのことである。こうしたサイトには通常、部外者によるアクセスは制限されており、こうした綴じられた先生や親の目の届かない空間の中で、イジメを行うことも多いと言われている)
■私たちは社会の現実を知り、覚悟を持ち、対処方法を知っておく必要がある
さて、この本・・・約300ページからなるが、巻末には35ページにわたる「ネット中傷被害にあった場合の対処マニュアル」を特別付録がついている。なにしろ「警察に行けばすべて解決してくれる」という他力本願で済むような事象ではないだけに、氏の10年間の体験を通じた対処ノウハウは、実践的で価値が高い。
そして忘れてはならないのが、この本が、こうした事件との戦いの話を通じて、我々を取り巻く社会が以下に不完全か・・・いかに理不尽なことが多いのか・・・について、改めて教えてくれる本だ、ということである。
自分たちの身は自分たちで守らなければならない。そのためには社会の現実を知り、覚悟を持ち、対処方法を知っておくこと・・・これが非常に重要なことだ、と思う。
2011年5月14日土曜日
Googleのブログがシステム障害で20.5時間のダウン
うむむ。Googleにしては珍しい・・・。タイトルに記したとおり過去20.5時間にわたり、システム障害のためこのブログ(Blogger)がダウンしていた。おかげで何も投稿できず・・・。
メンテナンス作業中に一部のデータが壊れ、ブログ(Blogger)のシステム障害を引き起こしていたとのこと。障害解決の過程で、一時的にユーザのブログデータについて、5月11日時点の古いものに戻すなどの作業をしたともある。20.5時間が経過した今では、”ほぼ通常通りに戻っているはず”・・・Googleはアナウンスしている。
しかし、私のブログで一カ所、明らかに直っていないところがある。
ブログ全体のタイトルだ・・・。「全速力の軌跡 起業編」と言うタイトルを「全速力の軌跡」に直し、その下につづく文章も修正してあったはずなのだが、古いものに戻っている・・・。
これは直るのかなぁ。まぁ。何にせよインパクトが少ないのは不幸中の幸いだけど。
メンテナンス作業中に一部のデータが壊れ、ブログ(Blogger)のシステム障害を引き起こしていたとのこと。障害解決の過程で、一時的にユーザのブログデータについて、5月11日時点の古いものに戻すなどの作業をしたともある。20.5時間が経過した今では、”ほぼ通常通りに戻っているはず”・・・Googleはアナウンスしている。
しかし、私のブログで一カ所、明らかに直っていないところがある。
ブログ全体のタイトルだ・・・。「全速力の軌跡 起業編」と言うタイトルを「全速力の軌跡」に直し、その下につづく文章も修正してあったはずなのだが、古いものに戻っている・・・。
これは直るのかなぁ。まぁ。何にせよインパクトが少ないのは不幸中の幸いだけど。
週刊ダイヤモンド2011年5月14日号「震災に強い街」
週刊ダイヤモンド2011年5月14日号の特集は「震災に強い街」だが、もっとも面白く読めたのは(特集ではなかったが)≪News&Analysis≫だ。
■供給能力の底力を発揮した企業、発揮できなかった企業
イオンやイトーヨーカ堂、CGCグループや日本生活協同連合会のように震災直後でも、一定の供給能力を保つことができた企業がある一方で、震災1ヶ月後でも調達に苦労した企業(西友など)があった。「この差は何故なのか?」・・・この核心に迫った4ページにわたる記事だ。
集中や分担によるバイイングパワーのアップ、平時からの決め事・・・など、これら企業がうまく動けた理由を色々と挙げているが、基本はやはり”普段からの備え”ではないだろうか。普段からこうした危機にどう動くか、どうリスクをヘッジするか、そういったことをある程度考えておかなければ、迅速な動きは無理だろうなと思った。
■特集「震災に強い街」について
さて、話を戻して特集「震災に強い街」の話だが、その内訳はざっと以下の通りだ。
- Part 1: 大震災の教訓
- Part 2: 大震災のリスク
- Part 3: 安全・安心の街
- Part 4: 街の復興
≪Part 1: 大震災の教訓≫
東日本大震災で、多くの犠牲者が出る中(2011年5月12日現在、死者行方不明者:24,834人)、多くの命が助かった街が複数ある。そうした事例にこれからの課題解決のヒントを求めようとしている記事だ。
- 他の街よりも高い防潮堤(15.5メートル)を築いていた岩手県普代村
- 低い防潮堤(3メートル)ながら高台に住むことを徹底してきた大船渡市綾里白浜地区
- 避難経路と訓練を徹底してきた岩手県岩泉町、大船渡市
- 徹底した教育で対応した学校(私立釜石東中学校、私立鵜住居小学校)
これは今号の中でも比較的興味深く読めたが、本質的なポイントはこれまで他の雑誌で紹介されてきたことと変わらないと思う。多くの人が助かった秘訣・・・それは、つまりハード(物理的な対策)とソフト(人的対策)の関係だ。ハード8割なら、2割はソフトでカバーしなければいけないし、ハード3割ならソフト7割でカバーしなければいけない、ということだ。
≪Part 2: 大震災のリスク≫
実は、この記事が今号を買ったきっかけである。コンビニでパラッと見たときに、日本の主要都市における液状化や震度予測、水害マップについて結構綺麗にまとめられていたので、思わず買ってしまった。災害における被害予測データなどは、内閣府や国土交通省※、各地方自治体などでインターネット上で簡単に入手することができるが、なかなか、パッと一覧でみることができるようなスマートにまとまったサイトはない。
ただし、この記事が仕事や家庭において素晴らしく役に立つ・・・というものではない。あくまでも個人の興味を満たすためだけのものだ。改めて自分の住んでいる地域、親戚や知人の住んでいる場所が立地的にどうなのか、ぼーっと眺めてしまった、という感じだ。
※例えば、国土交通省では「ハザードマップポータルサイト」なるものを公開している。
≪Part 3: 安全・安心の街≫
ダイヤモンド社お得意のランキング系の記事(震災に強い街ランキング)が載っている。各地方自治体においてどの程度の防災対策が取られているか、被害想定をどこまでしているか、財力はどこまであるか、などといった観点でランキング化したものだ。
ただ、申し訳ないが、個人的には数字や色がゴチャっとしていて意味がわかりづらい。とりあえず自分のいる横浜市を見て「ふーん、普通だな・・・で?」・・・そういった感想しか出てこなかった。
Part4については特に感想はなし。今号については、こんな感じ。
2011年5月9日月曜日
日経ビジネス5月9日号「不動産ショック」
日経ビジネス2011年5月9日号のテーマは「不動産ショック」。まだまだ震災に強く関係する記事が中心だ。自分なりに様々な雑誌に目を通しているつもりだが、毎回、初めて聞く話が何かしら出てくる。

大規模な電源設備を予め備えていたおかげで被害拡大を食い止めることができた企業として、キリンビールや、エルピーダメモリ、コマツなどが紹介されている。特にエルピーダメモリの11万2千キロワットの出力を持つ広島工場のコージェネ設備を写した写真は圧巻だった(さりげなく三菱のマークが目立っていたりする・・・笑)。
また、東北リコー社長の話 ≪実践の奥義≫大震災対応のBCP「想定外の断水を克服」を興味深く読めた。3月12日に開いた対策会議で操業停止を決めるも、電話が輻輳して利用できなかったため、自宅にいる社員にどうやって伝えるか苦労した話は、なるほどな、と思った。
他にも今回の号では色々とタメになる記事があったが、ここで個人的に取りあげてきたいのは以下の2つだ。
■≪リポート≫企業の災害対応に新潮流 「被災地支援が事業を磨く」
このリポートでは、震災から何週間か経って多くの企業が被災地支援から手を引きはじめる中、大きな貢献を続ける(あるいは、つい最近まで続けていた)企業にスポットライトを当てたものだ。
・すかいらーく・・・被害者ゼロまで炊き出しを続ける
・三城ホールディングス・・・めがねの提供に一手間かける
・エイチアイエス・・・埋もれたニーズに応えるプラン
こうした活動は、短期的な視点を持っていては実現できないものだ。なぜなら、短期的には莫大な費用がかかるからだ。事実、すかいらーくはこうした活動に3億円前後の費用がかかると見積もっている。この記事で、わたしが思い起こされるのは、先日、5月5日子供の日に訪問・インタビューさせていただいた仙台の企業だ。この企業では工場の8割が津波によって流されるも1週間後には片ハイながら、事業を再開している。その企業の常務が強調されておっしゃっていたのが、共助(助け合い)の重要性だった。
『被災時には、本当にたくさんの方に助けていただいた。』
当然、自分がどうしたら助かることばかりを考えていては、いざというときに誰も助けてくれない。常務は次のようにも述べている。
『日頃から、ネットワークを大事にしていたお陰もあると思う。外部委託しなくていい業務でも、あえてお願いして関係を築く努力をしてきた部分もある。それが本当に生きた。それがなければ、いくら立派なハード(BCP文書)が整備されていても事業は再開できなかっただろう。また、被災したときには、自分たちは何が地域や被災者に対して何ができるのか・・・こうしたことも真剣に考えて、実行できるようにしておかないといけないと思う』
NHK解説委員の山崎氏が書いた「地域防災力を高める」でも同じように共助に重要性を指摘している。本に寄れば、阪神大震災では、要救助者3.5万人のうち2.7万人(約80%)が近隣住民などにより救出されたそうだ。
もちろん、単なるボランティアでは企業がつぶれてしまいかねない。将来的には企業の利益につながり、短期的には被災地域の貢献にもなる・・・こうしたウィン・ウィンの関係を築く努力をすることが今の企業には求められているように思う。
■≪渦中のひと≫西久保愼一 スカイマーク社長の告白「不透明な運賃をぶち壊す」
この記事は地震とは関係ない。厳しい飛行機業界において、日本のLCL(ローコストキャリア)として息を巻く西久保愼一社長へのインタビュー記事だ。スカイマークでは、超巨大飛行機で有名なA380を活用し、国際線のビジネスクラスに、低価格フライトを持ち込もうと計画している。
『・・・ビジネスクラスはまだまだ高い。JALやANAの欧州や米国の路線では、正規運賃だと70万円以上の場合が多い。ビジネスクラスの座席空間は確かに広ですが、それでもエコノミーの2.5倍程度。しかし価格では6~9倍の差があります・・・(中略)・・・ビジネスクラスで30万円前後、プレミアムエコノミーで15~20万円を考えています・・・』
これは上手い!と思った。なぜなら、このサービスは私のような海外渡航の多いビジネスマンをターゲットにしているのだと思うが、まさにその当人であるわたしが「ぜひ使いたい!」と思ったからだ。ビジネスクラスは確かに高い。かく言う私もビジネスクラスには乗ったことはない。いつもエコノミーか、運良くアップグレードしてもらったプレミアムエコノミーを利用している。スカイマークのこのターゲッティングは機能するのではないか。
もちろん大手2社は指を口にくわえてぼーっと見ているわけにはいかない。ANAもLCL会社(A&F・Aviation(エーアンドエフ・アビエーション))を設立したという話だ。ただし、価格競争が激化することは間違いないだろうから、LCLの別会社を設立して闘うとは言え、大手2社の利益率は中長期的に下がっていかざるを得ないだろう。
ところで今回のような震災においては、大手2社が臨時フライトを出すなど、有事対応力を見せた。価格競争で三社が疲弊して、不測の事態に対応できる体力がなくなってしまわないように留意することも必要だ・・・なぁんてことを思った。

大規模な電源設備を予め備えていたおかげで被害拡大を食い止めることができた企業として、キリンビールや、エルピーダメモリ、コマツなどが紹介されている。特にエルピーダメモリの11万2千キロワットの出力を持つ広島工場のコージェネ設備を写した写真は圧巻だった(さりげなく三菱のマークが目立っていたりする・・・笑)。
また、東北リコー社長の話 ≪実践の奥義≫大震災対応のBCP「想定外の断水を克服」を興味深く読めた。3月12日に開いた対策会議で操業停止を決めるも、電話が輻輳して利用できなかったため、自宅にいる社員にどうやって伝えるか苦労した話は、なるほどな、と思った。
他にも今回の号では色々とタメになる記事があったが、ここで個人的に取りあげてきたいのは以下の2つだ。
- ≪リポート≫企業の災害対応に新潮流 「被災地支援が事業を磨く」
- ≪渦中のひと≫西久保愼一 スカイマーク社長の告白「不透明な運賃をぶち壊す」
■≪リポート≫企業の災害対応に新潮流 「被災地支援が事業を磨く」
このリポートでは、震災から何週間か経って多くの企業が被災地支援から手を引きはじめる中、大きな貢献を続ける(あるいは、つい最近まで続けていた)企業にスポットライトを当てたものだ。
・すかいらーく・・・被害者ゼロまで炊き出しを続ける
・三城ホールディングス・・・めがねの提供に一手間かける
・エイチアイエス・・・埋もれたニーズに応えるプラン
こうした活動は、短期的な視点を持っていては実現できないものだ。なぜなら、短期的には莫大な費用がかかるからだ。事実、すかいらーくはこうした活動に3億円前後の費用がかかると見積もっている。この記事で、わたしが思い起こされるのは、先日、5月5日子供の日に訪問・インタビューさせていただいた仙台の企業だ。この企業では工場の8割が津波によって流されるも1週間後には片ハイながら、事業を再開している。その企業の常務が強調されておっしゃっていたのが、共助(助け合い)の重要性だった。
『被災時には、本当にたくさんの方に助けていただいた。』
当然、自分がどうしたら助かることばかりを考えていては、いざというときに誰も助けてくれない。常務は次のようにも述べている。
『日頃から、ネットワークを大事にしていたお陰もあると思う。外部委託しなくていい業務でも、あえてお願いして関係を築く努力をしてきた部分もある。それが本当に生きた。それがなければ、いくら立派なハード(BCP文書)が整備されていても事業は再開できなかっただろう。また、被災したときには、自分たちは何が地域や被災者に対して何ができるのか・・・こうしたことも真剣に考えて、実行できるようにしておかないといけないと思う』
NHK解説委員の山崎氏が書いた「地域防災力を高める」でも同じように共助に重要性を指摘している。本に寄れば、阪神大震災では、要救助者3.5万人のうち2.7万人(約80%)が近隣住民などにより救出されたそうだ。
もちろん、単なるボランティアでは企業がつぶれてしまいかねない。将来的には企業の利益につながり、短期的には被災地域の貢献にもなる・・・こうしたウィン・ウィンの関係を築く努力をすることが今の企業には求められているように思う。
■≪渦中のひと≫西久保愼一 スカイマーク社長の告白「不透明な運賃をぶち壊す」
この記事は地震とは関係ない。厳しい飛行機業界において、日本のLCL(ローコストキャリア)として息を巻く西久保愼一社長へのインタビュー記事だ。スカイマークでは、超巨大飛行機で有名なA380を活用し、国際線のビジネスクラスに、低価格フライトを持ち込もうと計画している。
『・・・ビジネスクラスはまだまだ高い。JALやANAの欧州や米国の路線では、正規運賃だと70万円以上の場合が多い。ビジネスクラスの座席空間は確かに広ですが、それでもエコノミーの2.5倍程度。しかし価格では6~9倍の差があります・・・(中略)・・・ビジネスクラスで30万円前後、プレミアムエコノミーで15~20万円を考えています・・・』
これは上手い!と思った。なぜなら、このサービスは私のような海外渡航の多いビジネスマンをターゲットにしているのだと思うが、まさにその当人であるわたしが「ぜひ使いたい!」と思ったからだ。ビジネスクラスは確かに高い。かく言う私もビジネスクラスには乗ったことはない。いつもエコノミーか、運良くアップグレードしてもらったプレミアムエコノミーを利用している。スカイマークのこのターゲッティングは機能するのではないか。
もちろん大手2社は指を口にくわえてぼーっと見ているわけにはいかない。ANAもLCL会社(A&F・Aviation(エーアンドエフ・アビエーション))を設立したという話だ。ただし、価格競争が激化することは間違いないだろうから、LCLの別会社を設立して闘うとは言え、大手2社の利益率は中長期的に下がっていかざるを得ないだろう。
ところで今回のような震災においては、大手2社が臨時フライトを出すなど、有事対応力を見せた。価格競争で三社が疲弊して、不測の事態に対応できる体力がなくなってしまわないように留意することも必要だ・・・なぁんてことを思った。
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