今月(5月)は、中央公論、正論、WILL・・・どれを買うか色々と迷ったが、震災や原発の直接的な話よりも”経済”の話に力点をおいているように見えたVOICEを読むことにした。
■子供達に借金を残すべき、残さないべき??
10兆円・・・いや、20兆円とも言われる復興に必要なお金をどうやって調達するかの議論が目立つ。「日本は不景気だ。不景気の時の増税はあり得ない。国債を発行するなどして、まかなうべきだ・・・(竹中平蔵氏)」といった主張があるかと思えば「安易な国債発行で対応すべきではない。復興費を国債でまかなうことは、将来世代虐待に他ならずそれは避けるべき(河野龍太郎氏)」といった主張もある。
頭の悪い私には、どちらも正しい主張に見える(きっと正解・不正解などないからなのだろう)。ただ「負担者を将来世代にするのか、今の世代にするのか」・・・議論が、あたかもこのどちらかを選ぶしかないような問いかけに、すり替えられてしまっているような気がしなくもない。多少、違和感を覚える。
実際「いやいや、増税や国債発行などせずして、明日にでも20兆円は調達できる(みんなの党 江田憲司氏)」という主張をする人がいる。
物事の本質をみるためには、もっともっと勉強が必要になりそうだ・・・。
■取りあげられない成果
「被災したけれども、迅速な判断と対応で危機を乗り切った」・・・こういった企業は、既に多くのメディアに取りあげられてきた。しかし「普段から、そもそも被災しないように活動してきたので、大きな事故にならなかった」・・・こういった企業は、実はあまり取りあげられていない。地味だからなのか。
そんな企業を紹介しているのが、VOICE6月号の遠藤功氏が執筆した”「民の国」の強さを信じよう”という記事だ。記事では、震度7もの激震に襲われたにもかかわらず、工場が大きなダメージを受けることなく早期に操業を再開した宮城県栗原市にあるスウェーデンのグローバル企業、サンドビックの瀬峰工場を紹介している。遠藤氏は「平時の現場力」とたたえる。
この工場の「平時の現場力」の源泉は、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)にあったそうだ。具体的には、モノが落下してこないように普段から整理したり、機具を止めたり・・・そういった活動が、数を多くの企業を見てきた著者をして「群を抜いて凄かった」と言わしめている。
メディアにはこうした成果もぜひ積極的に取りあげて報道してもらいたいと思った。平時の現場力、危機発生時の対応力・・・この両方の成功事例を共有して、”日本力”の底上げが図れれば・・・と。
20代後半から、今日にいたるまで毎日を全速力で駆け抜けてきました。疾走するスピードは毎年加速度的に増えています。 そんな自分の足跡を残したい、考えを整理したい、自分の学びの場としたい・・・こういった思いからこのブログを立ち上げました。とりわけ、読んだ本や雑誌、観た映画、その他遭遇した事件・・・などなど、思いの丈を吐露しています。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
書評: 3 行で撃つ <善く、生きる>ための文章塾
「文章がうまくなりたけりゃ、常套句を使うのをやめろ」 どこかで聞いたようなフレーズ。自分のメモ帳をパラパラとめくる。あったあった。約一年前にニューズ・ウィークで読んだ「元CIAスパイに学ぶ最高のライティング技法※1」。そこに掲載されていた「うまい文章のシンプルな原則」という記...
-
現在、ロシアはサンクトペテルブルク滞在中。 さて、ふと 「自分の苗字のルーツはなんだろうか?」 と思った次第である。私の苗字である勝俣(かつまた)は、富士山の周りに多い、というのは以前から噂に聞いてきたことだが、インターネットを駆使してもう少し調べられないものかと奮起してみた。 ...
-
さる8月21日グランドラピッズ(ミシガン州)のお寿司屋さんに行ってみた。MIKADO(ミカド)という名前のレストランである。きっと”帝”をモジっているのだろう。 ぱっと見たお店の雰囲気は、 忍者タートルズ の世界である。なんか、全て造りが大げさで、日本のように見えない。お店の中な...
0 件のコメント:
コメントを投稿