2011年5月24日火曜日

子供達に借金を残すべきか、残さないべきか??

今月(5月)は、中央公論、正論、WILL・・・どれを買うか色々と迷ったが、震災や原発の直接的な話よりも”経済”の話に力点をおいているように見えたVOICEを読むことにした。


■子供達に借金を残すべき、残さないべき??

10兆円・・・いや、20兆円とも言われる復興に必要なお金をどうやって調達するかの議論が目立つ。「日本は不景気だ。不景気の時の増税はあり得ない。国債を発行するなどして、まかなうべきだ・・・(竹中平蔵氏)」といった主張があるかと思えば「安易な国債発行で対応すべきではない。復興費を国債でまかなうことは、将来世代虐待に他ならずそれは避けるべき(河野龍太郎氏)」といった主張もある。

頭の悪い私には、どちらも正しい主張に見える(きっと正解・不正解などないからなのだろう)。ただ「負担者を将来世代にするのか、今の世代にするのか」・・・議論が、あたかもこのどちらかを選ぶしかないような問いかけに、すり替えられてしまっているような気がしなくもない。多少、違和感を覚える。

実際「いやいや、増税や国債発行などせずして、明日にでも20兆円は調達できる(みんなの党 江田憲司氏)」という主張をする人がいる。

物事の本質をみるためには、もっともっと勉強が必要になりそうだ・・・。

■取りあげられない成果

「被災したけれども、迅速な判断と対応で危機を乗り切った」・・・こういった企業は、既に多くのメディアに取りあげられてきた。しかし「普段から、そもそも被災しないように活動してきたので、大きな事故にならなかった」・・・こういった企業は、実はあまり取りあげられていない。地味だからなのか。

そんな企業を紹介しているのが、VOICE6月号の遠藤功氏が執筆した”「民の国」の強さを信じよう”という記事だ。記事では、震度7もの激震に襲われたにもかかわらず、工場が大きなダメージを受けることなく早期に操業を再開した宮城県栗原市にあるスウェーデンのグローバル企業、サンドビックの瀬峰工場を紹介している。遠藤氏は「平時の現場力」とたたえる。

この工場の「平時の現場力」の源泉は、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)にあったそうだ。具体的には、モノが落下してこないように普段から整理したり、機具を止めたり・・・そういった活動が、数を多くの企業を見てきた著者をして「群を抜いて凄かった」と言わしめている。

メディアにはこうした成果もぜひ積極的に取りあげて報道してもらいたいと思った。平時の現場力、危機発生時の対応力・・・この両方の成功事例を共有して、”日本力”の底上げが図れれば・・・と。

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