2011年9月8日木曜日

お金もバナナ同様に腐るらしい

現状の円高・デフレ対策について経済学者から色々な声が聞こえてくる。

「日銀よ、もっとじゃぶじゃぶお金をすって価値をさげろ、インフレさせろ」
「いやいや、すっても意味がないのでやめとけ」

素敵な肩書きを持った方々が方々でいろいろな意見を主張されているので全てそれなりに説得力があるのだが、結論はどっちなのだろう。卑怯な意見を言わせてもらえば、人間の行動心理にも絡むことなのでどうしても不確定要素があり、おそらく両方正しく、両方間違っている可能性があるとは言えないだろうか。

大事なのはDo(やってみる)ことで、そこから学びすぐに反省につなげる態勢をとっておく、とか。

ところで先日、経済学者・評論家の池田信夫氏のブログで見かけたこの点についての彼の説明はわかりやすく、妙に納得感があった。

『超わかりやすくいうと(貨幣をバナナに置き換えて説明すると)、バナナが貴重品だったときには、バナナの供給を増やせば流通量が増えるが、バナナが余って価格がゼロになると、それ以上バナナを供給しても売れ残って腐るだけだ。貨幣も一つの商品だから、超過供給で価格(金利)がゼロになったら、それ以上ふやしても「ブタ積み」になるだけで意味がないのだ。わかるかな?』

おおっ!なるほど!

と思ったのだが、ここで馬鹿なわたしは、ふと考えたわけである。

バナナは腐るが、金は腐らないじゃないか!と。これは大きな違いじゃないか!こんな違いのあるものをたとえの引き合いにだして意味があるのか!?と。(完全に論点を逸しているのは重々承知していますw・・・)

しかし、先日、そんな疑問をも払拭する新たなコラムを日経新聞(NY特急便)に見つけた。森安圭一郎氏が、ドル価値がいかに下落したかを目の当たりにしたという記事を書いている。

『数日前、シンポ(ジウム)を主催したカンザスシティー連銀の本部にある「マネー博物館」を訪ねた。目を引くのが、巨大な箱の中に積み上げた「現金」だ。正確に言えば、古くなり裁断処理されたドル紙幣を小袋に詰め、来館者にお土産として配っている。その名も「フリーマネー」という』

バナナが腐りかけるとバナナジュースを作るが、どうやらお金が腐りかけるとお土産品を作るらしい。腐るという事象は、両者、共通のようだ。

【関連リンク】
池田Blog Part2(池田信夫氏のブログ)
日経NY特急便

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