2010年8月12日木曜日

幼少期からはじまる人種差別

今日、CNNを見ていて目を引いたニュースがあったので、それについて少し書いておきたい。人種差別の話だ。それも、子供の人種差別の話だ。

遙か昔に遡って1947年頃、ある博士がアメリカの子供(白人も黒人も全て含めて)に対して「肌の色の違いを、どのように感じているか」について、テストを行った。このときのテスト結果を想像することは難しくないが、一言で言うと「White Bias(ホワイト・バイアス:白人が上位であるという偏見)」を誰もが強くもっている状態、であったとのこと。

そして半世紀以上が経過した2010年、同じようにアメリカに住む子供130人に対して、似たようなテストを行った。具体的には、5人の全く同じ女の子が並んだ絵(但し、色だけそれぞれ違う)を用意して、


「誰が、バカそうに見える?」
「誰が、賢そうに見える?」
「誰が、汚そうに見える?」

などといった質問を子供にする。

これが大人に対しての質問だったら「そんなのナンセンスだ」と言うのかも知れない。

ところが子供は正直で残酷だ。ほとんどの子供が指で絵を指して即答する。

結果、ほとんど白人の子供達が未だに「White Bias」であるということが分かったそうだ。私もその映像を見て愕然とした。みんな即答するのである。

「誰が、バカそうに見える?」

という質問に対して、子供は、一番、右端に描かれている黒人の女の子の絵を指す。そして

「なぜ、そう見えるの?」

と聞くと、

「だって、肌が黒いから」

と回答する。

悲しむべきは、この「White Bias」は白人の子供達だけにかかっているわけではないということだ。実は、黒人の子供達も「White Bias」がかかっている。つまり、黒人も、白人のほうが「頭が賢そう」とか「綺麗そう」とか、そういう劣等意識をもっているのだ(植え付けられている、といったほうが正しいのかもしれない)。

ちなみに子供と言っても年齢に幅があるが、インタビューの対象者は5歳の子供達だった。しかし、3歳の子供でも、既にそのような意識を持っていたことが判明したという。

誰がこんな意識を植え付けるのだろうか? テレビ? 家族? 先生? 友達?

アメリカでは、オバマ大統領が就任した。しかし、前回のテストから半世紀以上経過した今も、人種差別は根強く残っている。これは変わらぬ事実である
。

※参考リンク: Anderson Cooper's Blog (AC360)
http://ac360.blogs.cnn.com/2010/08/11/kids-on-race-doll-study-revisited/

2010年8月9日月曜日

為替差損

円高が進んでいる。1ドル85円台前半まで続伸した。


一消費者として、今まで気にしたことはなかった。むしろ、海外旅行するには都合がいいし、喜ばしいとさえ思っていた。

ところが・・・である。

一経営者としては、頭の痛い話である。我が社は、小さい会社であはるが海外との取引も発生している上に、全体の売上げに占める割合は決して小さくない。

現在走っているプロジェクトを契約したのは今年の1月、この時点では1ドル約93円だった。仮にこの時の契約金額が5千万円だったとすると、1ドル85円で430万円の損になる。

「零細企業で430万円を損するなんて、ありえない・・・」

トヨタのような大企業(2009年度の売上高19兆円)になると、そのインパクトは計り知れない。

「もう下がるのやめてくれ~!」

と叫びたくなる。政府や日銀の円高に対する対応の緩慢さに腹が立って仕方がない。今やどこの国も自国通貨を安くする誘導を行っているのに、日本はただ指をくわえて見ているだけだ。昨日の日経新聞によれば、せいぜい日本では「日銀は8月9日から2日間の日程で金融政策決定会合を開き、じりじりと進む円高が景気に及ぼす影響などについて慎重に議論する」と言っている程度だ。

「これ以上、慎重になってどうする」とつっこみをいれたくなる。

さて、まさか、85円以下になるなんてことは・・・と思う一方で、1995年4月19日に東京市場で円は史上最高値となる79円75銭を記録した事実が頭をよぎる。

リスクをヘッジするためにドルでお金を持ち続けるなんていう体力もないし、まさにトホホの状態である。

2010年8月4日水曜日

歌舞伎の壁、もとい、バカの壁

会社を立ち上げてから、3回ほど引っ越しをしたが常に最寄り駅は半蔵門。1982年に開業した駅で、近くには国立劇場がある。起業から約4年が経過し、これまで何百回と降り立ったこの駅で、今日、あることに気がついた。

そう「歌舞伎のモザイクタイル」だ。

改札口近辺に大きな歌舞伎のモザイク画が描かれている。あでやかな絵だ。とてもすばらしい絵だと思う。今日、気がついて、こんな絵があることにとてもびっくりした。

「あれ!? こんなすばらしい絵、最近、誰か工事でもしてたっけ?」

と考え込んでしまった。

その後、インターネットなどで良く調べてみると昔からあるとのこと。さらには、東京メトロでは千代田線の新御茶ノ水駅にもモザイク画があるらしい。

それにしても、「これまで何で気がつかなかったのか」、そして、「今日、何故、気がついたのか」。

全く、もって謎である。

歌舞伎の壁、いや、バカの壁・・・とは、まさにこのことなり。

2010年7月31日土曜日

書評:マッキンゼー流 図解の技術ワークブック

ここ1週間夏休みだった。この間「普段、読めない本をできるだけ読んじゃおう!」と気合いを入れたが、結果は、気持ちの先走りに終わっただけだった。情けないことにきちんと読めたのはたった2冊だけ。1冊目については先日書いた。今日は、夏休み最終日に読んだ残りのもう1冊にスポットライトを当てようと思う。

 「マッキンゼー流図解の技術ワークブック」
著者: ジーン・ゼラズニー
出版社: 東洋経済新報社


まず、この本をなぜ読んだのかというと、先日、子供につきあって図書館に足を運んだ際にたまたま目にとまったのから、というのがもっぱらの理由だ。加えて、薄っぺらかったという理由もある。全部で123頁、実質的には読めるのは110頁程度だろうか。普段、仕事で頭をフル回転させているだけに、「休みの日くらいはリラックスして読める本が良い」と、そんな思いから借りた。

ところで、今の図書館に、ここまで色々なビジネス書がそろっているとは夢にも思っていなかった。正直、脱帽した。あるある・・・色々な本が、最近発刊された本までたくさんおいてある。すばらしい。しかも、僕が書いた本までおいてあった(貸し出し中だったのはある意味余計に嬉しかった)。

さて「図解の技術ワークブック」とは、なんなのか?

一言で言ってしまえば「プレゼン資料の見せ方」に対する講釈本だ。何らかのデータを使って誰かに訴えかける資料を作るときの図示の仕方や、なにか、大きな論点を訴えたいときのまとめ方・見せ方についてのアプローチ方法が解説されている。

こんな経験ないだろうか?

「プレゼンのタイトルと中身が全然あっていない」
「もう少し、工夫すれば相手にもっと意図が伝わるのに・・・」
「なんか、まとまっているように見えるがごちゃごちゃして分かりづらい」

私自身、もちろん、えらそうなことは言えないが、仕事柄、そのような場面に出くわすことが多い。プレゼン資料の作成者本人は、そこまで重要なこととは意識せず、パワーポイントのスライドに適当なタイトルをつけたり、あるいは、矛盾する中身を作ったりすることがある。

あるいは、もっと形式的なことで、スライドは横長なのに縦長の表やグラフを無理に挿入して、見栄えの悪いものにしてしまっている・・・なんていうケースもある。

実は、こういったことは、本人が思っている以上に、その資料を見る相手に与える違和感は大きいと思う。そして、非常にアンプロフェッショナルだ。

この本は、ちょっと工夫すれば、劇的に見栄えが良くなるヒントについて教えてくれている。有り難いのは、単なる解説に終始するのではなく、”演習”形式をふんだんに活用しており、読者自身に常に考えさせるスタイルをとっている。私も読んでいる間、夢中になって問題を解いた。しかも、問題を解くのに紙もペンもいらない。ただ、考える頭がそこにあればいいだけだ。

さて、著者がプレゼン資料を改善する際にとるべきアプローチが大きく4つあると述べている。これは一見とても単純だが、非常に核心を突いたポイントであると思うので、ここに触れておく。

【4つのアプローチ方法】
・単純にすることを考える
・枚数を増やすことを考える
・視点を変えることを考える
・クリエイティビティーを駆使することを考える

の4つである。

「単純にすること」とは、要するに無駄な情報は省く、ということだ。非常に多くのケースで「こんな情報もあるとよさげだ」とか「あの情報も入れておきたい」など、存在理由が不明瞭な情報を詰め込みがちだが、そんな情報は省きなさい、というわけだ。スティーブ・ジョブズもそういえば言っていたっけな。「重要なことは、どういったものを盛り込むか、ではなく、捨てるか」だ、と。

「枚数を増やすこと」とは、先に述べた「単純にすること」と似ているが、情報を単に捨てるのではなく「複数のスライドに分けたらどうでしょう?」ということだ。やはり多くのケースで、なんとなく「1枚のページに全ての情報が集約されているといいな」と思ってしまいがちだが、本当にそうなのか、ということだ。実は、複数のスライドに分割しても説明する時間が変わらないことは多い。であるならば、文字も見やすくなるし、伝えたいポイントも明確になる複数スライドを使わない手はない、というのが著者の言い分である。

「視点を変えること」とは、一度、今とろうとしているアプローチを白紙に戻して、他の方法(たとえば、箇条書きかもしれないし、グラフかも知れない、あるいは矢印かもしれない)によるアプローチも考えてみませんか?という考え方だ。実は、棒グラフよりもパイチャートの方が、理にかなっており、インパクトも大きく変わるかも知れない。

最後に「クリエイティビティーを駆使すること」とは、既存の表現方法にとらわれすぎるのはやめよう、想像力を働かせよう、ということだ。もしかしたら、表でもなく、グラフでもなく、矢印でもなく、もっと面白い表現方法があるかもしれない、ということである。

このように、非常にタメになる点が多かった1冊であると感じている。ただし、1点だけ「注意した方がいいかな」と感じたことがある。それは「これまでにあまりプレゼン資料を作ったことがない人は読まないほうが良い」、ということだ。

自分なりに苦労して、これまで色々なプレゼン資料を作ってきた人だからこそ、「ああ、なるほど」と理解できる内容が多いと思う。プレゼン資料を作る際に、どんな点が大変か、自分の頭で考えて苦労してみてからでないと、この本の有り難みが半減してしまうように思う。

いずれにしても、薄い本ではあるが、だらだらと冗長的に難しい言葉で解説してある本よりよっぽど役に立つ本だと感じた。

そして、何よりも図書館様々・・・。

 
 
【資料作りという観点での類書】

2010年7月29日木曜日

書評:ITロードマップ2010年版

本を1冊読み終わった。今回は、仕事にとても近い分野の書籍になる。

ITロードマップ2010年度版(情報通信技術は5年後、こう変わる)
野村総合研究所 2,2000円

■最新IT技術のこの先5年間の動向を解剖
本書は、今注目され(または注目されはじめ)ているIT技術の向こう5年間の動向について詳しく解説しているもので、毎年、更新版が発刊されている。

内容は、その章構成を見るとおおよそ理解できるが以下の通りである。

第1章 5年後のITロードマップ
第2章 5年後の重要技術
第3章 複合的なITの活用による新サービスの可能性
第4章 現在のITトレンドを知る

■「情報技術マップ」と「ITロードマップ」が最大の特徴
本書では、各分野(例:サーバや開発言語、セキュリティなど)において、現状どのような注目すべき技術があるのかということを示す「情報技術マップ」と、それら技術が向こう5年間の中でそれぞれどのように台頭(または衰退)していく可能性があるかについてビジュアル化した「ITロードマップ」の2つのマップを軸に解説を行っている点が最大の特徴だ。しかも、これらマップは比較的深いレベルでの技術的考察に基づいている。

たとえば、「情報技術マップ」では、サーバOSの分野において「クラウドコンピューティング」を先端技術の1つとして紹介している。そして、この「クラウドコンピューティング」の「ITロードマップ」では、2013年頃からこの分野での競争がいよいよ激化して企業淘汰が始まるとともに、クラウドコンピューティングを使ったサービスは、"Infrastructure as a Service(IaaS)"と呼ばれるような、単に「システムインフラをレンタルしますよ」というサービスから、”Desktop as a Service (DaaS)"のようなインターネットにつながる端末さえあれば「OSからアプリケーションまで、ありとあらゆるサービスをネットワーク経由でレンタルしますよ」という社会になっていくだろうと予想している。

■ITに興味ある全ての人が対象
本書は、「効果的・効率的にIT技術の最先端を理解したい」という要望を持つ人に対して有用だろう。言い換えると、以下のような疑問に対する回答を見つける必要がある人たちにとって役立つということもできる。

「IT技術を今後どのように活用して新製品につなげていくべきか?」
「今ある社内システムを今後どのようなタイミングで入れ替えしていくか?」
「ソフトウエアを今後、内製化するか外製化するか?」
「どのようなエリアを重点的に勉強しておくべきか?」など

したがって、システムエンジニアのみならず、ITコンサルタントやIT部門長、そしてCIOをはじめとする経営陣など、幅広い読者層が対象となると言えよう。なお、経営陣向けには、技術ごとにエグゼクティブサマリが設けられているのが有り難い。

■毎年購入する価値のある1冊
先述したとおり、どのような立場の人にも有益な情報源となるものであることに間違いはない。特に毎年、更新されるものであるというのは魅力的だ。IT戦略を立てる立場にいる人ならなおさら目を通しておきたい1冊だ。「インターネットで検索をすれば、こんな情報など簡単に手に入るのでは?」という声も聞こえてきそうだが、ここまで整理されているサイトはないだろう。2,200円でこの内容は、極めて価値ある1冊ということができる。

2010年7月17日土曜日

書評:「ビジネスモデルを見える化するピクト図解」

板橋悟著「ビジネスモデルを見える化するピクト図解」(ダイヤモンド社)を、ようやく読み終えた。こう書くと

「なんだ読みにくい分厚い本なのか?」

と誤解を招くかも知れない。そういうことではない。むしろ読みやすい本だ。単に、読もう読もう、と思いながら、ここ1ヶ月ほどずっと鞄に入れっぱなしになっていただけのことだ。どうも仕事の隙間時間に「ビジネス書を読もう」という気になれなくて、1ヶ月もの間、単なる重石がわりになっていた。

さて話題を本に戻して考えてみる。「ピクト図解って、なんだろう」と、ふと思うわけだが・・・。

意味したいことをシンプルな絵文字で表すツールに「ピクトグラム」と呼ばれるものがある。言葉が通じなくてもそのシンボリックな絵を見れば、それが何を意味しているか一発で分かる簡単な絵のことだ。一番わかりやすい例が、トイレに使われるサインだ。どこに国に行ってもトイレのマークがあれば、それがトイレを意味しているものだと、みな直感的に分かる。

タイトルにも使われている「ピクト図解」とは、この「ピクトグラム」の絵を駆使してビジネスモデルを見える化する手法のことだ。著者が開発した手法らしい。別の言葉で言い換えると、ともすれば複雑怪奇に見えるビジネスモデル、すなわち、企業が収益をあげるためのお金とモノの流れ(構造)を簡単に図式化してしまおう、というわけだ。

著者は、どんな場合も、おおよそ8つの代表的なピクト図解を使ってビジネスモデルを描くことができると言う。

1. シンプル物販モデル (例:たこ焼き屋)
2. 小売りモデル (例:コンビニ)
3. 広告モデル (例:グーグル)
4. 合計モデル (例:居酒屋)
5. 二次利用モデル (例:音楽アルバム)
6. 消耗品モデル (例:プリンター)
7. 継続モデル (例:YahooBB!)
8. マッチングモデル (例:結婚相手紹介所)

なるほど、確かに、これら基礎になる8つのモデルを抑えておくこと、そして、ピクト図解の描き方を覚えておくことで、企業のビジネスモデルをA4ノート紙1枚の上に表現するのも難しいことではなさそうだ。そして、一旦、見える化ができれば、そこからはちょっとした発想の転換で「ピクト図解」を変形させて、新しいビジネスモデルを生み出すこともできる、と著者は言う。

全体的に読みやすく、一度手に取れば一気に読めてしまう。ただ、個人的な感想としては、1,500円のビジネス書としては若干物足りなさを感ぜずにはいられない。上記手法の紹介がメインテーマで、後は、

「ピクト図解を駆使して色々なものを見える化してみよう」

という感じの終わり方だ。上記に挙げたような代表的なビジネスモデルを既に知っている人には、特に物足りなさを感じるかも知れない。

「この本を読んで、自分だけのビジネスモデルが湧き出しそうな気がしてきたか」といえばそうでもない。

もちろん、発想の転換手法の1つとして、このようなアプローチの仕方を知っておくのは有効であると思う。実際、著者自身、この手法を使ってこれまでに様々なお客様のピンチを救ってきたようである。

ブックオフで買うのがちょうど良い、そんな感じの本である。

2010年7月2日金曜日

一通の封筒から学んだこと


ある日、こんな封筒(上記写真参照)が届いた。届いた封筒の表には、自分の住所が記載され、サンフランシスコの消印がおされている。裏には何も書いていない。

「どうせ、どこぞのDMだろう。すぐにゴミ箱行きになる運命の封筒だ。紙がもったいないなぁ。」

と思いつつ、とりあえず封筒を開けてみる。A4サイズの記事らしきものが1枚入っているだけだった。

「やっぱり広告だ。捨てよう。」

と思った瞬間、あるものが目にとまる。そう、記事に少し大きめサイズの黄色いポストイットが貼られていたのだ。しかも、そこには手書きでこう書いてある

"See this. It's really good!!" (これを見てみて下さい。すごくいいことが書いてますよ!!)

「ん?誰か知り合いが、どうしても僕に共有したいことがあって、わざわざ記事の切り抜きを送ってきたのだろうか?」

と瞬間、思う。過去数ヶ月の自分の行動を思い巡らせた。

「誰かに、記事(に書かれている内容)に興味があるなんて何気ない話をしたことなんてあっただろうか?」

考えること5分。冷静になって記事を裏返してみる。そこには、どこぞの購読申し込み用紙がついていた。

「なぁんだ、やっぱりDMじゃないか」「それにしても何で手書きのポストイットなんて・・・」

そう、これが彼らの作戦なのだ。マーケティングでいうアイドマ(AIDMA)最初のステージ、Attention(注意をひく)のワザだ。ところでアイドマ(AIDMA)とは

A = Attention(注意を引く)
I = Interest(興味をそそらせる)
D = Desire(欲望を駆り立てる)
M = Memory(記憶させる)
A = Action(行動(購買)に走らせる)

だ。この5ステージを経て人間は最終的に購買に走る、というわけだ。僕はこの最初のステージAttentionに見事にひっかかったことになる。ポストイットに手書きでのメモ・・・なかなか上手だ。ただし、残念ながら次のステージ(Interest(興味をそそらせる))には行かなかったことになるが。AとIのギャップがありすぎたように思う。それにしても、まぁ、太平洋の遙か何千マイルもの向こうから、こんなDMを送ってくるなんて・・・。果たして、(Action(購買))に走った人が何人いたのだろうか。

何気ない封筒1つからも、色々なことが学べるものだと関心した一日だった。

2010年6月29日火曜日

睡眠不足と健康について

おととい日曜日(6月27日)にアメリカから帰国した。1週間の滞在だったが、そのうち3日はほぼ完徹(完全な徹夜)だった。平均すると1週間通して3時間睡眠程度だったろうと思う。

そして場所変わって日本。成田空港に着いたのが27日日曜日の午後2:30。駄々混みの税関を通り抜けて、ようやく空港のバス乗り場へ着けたのが午後4:00。そこからさらに自宅のある横浜までは混雑していなくてもバスで片道2時間の道のり。日曜日の夕方ということもあり、残念ながら、渋滞に巻き込まれて自宅に着いたのは3時間後の午後の7時半だった。アメリカはグランドラピッズを飛び立ってからちょうど24時間後のことになる。

疲れや眠気も何のその。アメリカから持ち帰った仕事がいくつか残っていたため、2時間ほど休憩してから仕事机に。ハッと気がつけば時計の針は午前1:30。就寝。

その3時間半後の朝5:00。優しく鳴る目覚ましの音に敏感に反応して、スパっとベッドから飛び起きる。慣習は怖い。時差ぼけ・寝不足・疲労など、体にべったりとまとわりついた不快感を取り除くべく、直後に近所をジョギング。

「さぁ、今日はさっさと仕事を終わらせて帰るぞ!」

と誓って会社へ出社。この思いも束の間、溢れてゆく仕事。結局、その日は夜中の3時まで仕事を続けた。

話はまだ続く。

いわゆる”今朝”と言える午前5時(夜中の3時に就寝してから2時間後)、跳ね上がるように起床して、再び仕事にむかった。午前9:00ぎりぎりまで仕事をし続け、大阪出張のために自宅を出発した。クライアント先には午後1時に入り、そこから午後4時過ぎまでコンサルティング。その日の仕事はなんとか無事に終了した。

・・・そして今、自宅へ向かう新幹線の中。「おかしいな」と思う。

こんなむちゃくちゃな生活をしているのに、

「眠くない」・・・いや「眠くない」どころか、

「疲労感がない」・・・むしろ「元気」かもしれない。

これはどうしたことだろう。

「死ぬ前兆」? 「突然死」ってこういうタイミングで起こるのか?

とネガティブに考えてみたくもなってしまう。

そんな思いを馳せたつい矢先、一つのことが思い浮かんだ。「そういえば先日、父から85歳でつい最近亡くなった小松茂美さんという人についての記事(産経抄)が送られてきていたっけな」。

小松茂美さんという方は古筆学の研究者(85歳)。なんと「80歳を過ぎるまで睡眠時間が4時間を超えることがなかった」と記事中にはある。この人が常に睡眠不足を惜しんで80歳まで活動しつづける原動力となったのは、学歴のない人間をさげすむ学会への対抗心だったとか...。

人はここから何を読み取るだろうか。

「精神は肉体を超える」ってこと?

もしかしたら、自分も既に精神が肉体を凌駕しようとしている気がする。

なぁんて、言っている奴が突然死なんかになったりするんだろうか。睡眠と健康については、いつも疑問で一杯だ。


孔子曰く「過ぎたるは及ばざるがごとし」

さて。

2010年6月21日月曜日

災難続きの今回の海外出張

アメリカへ再び海外出張。今回は同僚を入れて3人での出張だ。移動日の今日、色々な意味で最悪だった。


まず成田空港からシカゴ空港へ。自分座席についたら、何故か足下に大きなバッグがおいてある。隣の女性を見るとやたらと大きい手荷物を抱えながら座っている。

「まさか隣の女性が、持ちきれない手荷物を勝手に僕の座席の前のスペースにおいたのか?」

取り除いてもらうべくお願いをしようとスチュワーデスの呼び出しボタンを押すがなかなか来ない。今考えるとこのあたりがケチのつきはじめだったのかも知れない。ようやく来た女性スタッフの人が、誰の者かを調べてくれて、結局、僕の座席の前に座っていた人が犯人だということが分かった。座席の下は自分のストレージスペースだと思っていたらしい。

さて、その後シカゴ空港まで10時間強のフライト。到着後、シカゴ空港にて入国審査へ。ここで膨大な旅行者が行列をなしていた。私の人生の中でここまで溢れた行列は過去に見た記憶がない。審査官の窓口にたどり着くまで、なんと2時間半もかかった。多くの人が、シカゴ空港を経由して異なる目的地に向かうからだろう、みんな一様に、現場に一人だけいた女性係員に質問を集中させていた。

「コネクションフライトに間に合わないんですが、なんとかしてもらえませんか?」

ところが、そこへ彼女の同僚の係員が登場。

登場した係員「みなさーん、こちらはベストを尽くしています。コネクションフライトのために特別に処理をするということはしませんから、頼むから、彼女に同じ質問をして困らせないで下さい。次に同じような質問を彼女にしたら、罰として最後尾に並ばせます!」

との発言。そこに並ぶ誰もが唖然・・・。

「困らされているのはこっちだ!!」

と誰もが叫びたかったに違いない。実際、一人が行列を飛び越して最前列まで来て、係員に「なんとかしてくれないか」と主張していたが、むげな態度で対応され、最後は、最後尾に連れて行かれていた。

結局、誰もがそれ以上刃向かう勇気もなく気長に行列にならび続けるしかなかった。さて、自身もシカゴ空港からグランドラピッズ空港へ飛ぶための接続便をつかまえる必要があった。が、当然のごとく、2時間以上もあった貯金もなくなり、結局フライトを逃してしまった。

仕方なく、同僚2人とともに次の便の予約をしに、United Airのカウンターへむかった。シカゴ空港に到着したのが現地時間の午後2時で、既にこの時点で午後5時半をまわっていた。カウンターの女性は、1時間後と5時間後にグランドラピッズにむかうフライトがある、と言う。しかし、いずれもキャンセル待ち。さらに彼女が言うには、

「この2つのフライトに乗れなかった場合は、シカゴに宿泊していただきます」

とのこと。なんのこっちゃ。

そして、時計の針が6時を指す。「XXXさーん」「XXXさーん」と次々にキャンセル待ちの客が呼ばれる。ギリギリ最後の方になって、同僚2人の名前が呼ばれた。まさか・・・とは思ったが、なんと、呼び出しはそこで終わり。そう、私だけ置いてきぼりを食うハメになったのだ。


結局、そこからさらに5時間近くを空港で過ごした。その日の最後のグランドラピッズ行きは、夜10時20分のフライトだった。が、このフライトは何とかつかまえることができた。このフライトでは、出発が30分遅延するというトラブルに見舞われたが、これまでのトラブルを考えたら誤差の範囲で、もう、起こる気力も悲しむ気力もなかった。

なんとか歯を食いしばって、グランドラピッズ空港へ到着。時計の針は夜の12:30。ホテルには朝の1:00に到着した。


さて、明日(?)の朝は7:30半にホテルを出発して客先にむかわなければならない。初日のスタートがこんなだと先が思いやられる。何かの前兆だろうか。

2010年6月20日日曜日

専門記事紹介: Business Skills for the IT Audit and Assurance Professional

ISACAの記事「Business Skills for the IT Audit and Assurance Professional(IT監査におけるビジネススキル)」を読んだ。

「IT監査をする者には、テクニカルスキルだけでなく、ビジネススキルが必要であり、企業は組織のITの使い方や利用度に合わせて、それを監査させる者のスキルの持たせ方に配慮せねばならない」というのが趣旨だ。

「技術が分かっているだけでは、ビジネスに役立つ監査はできない」

それは全く当たり前のことだと思う。何を今更言っているのか?という気すらしてしまう。

ただし、確かに当たり前のことなのだろうが、

「技術を持っているから即IT監査人になれると思う人が溢れており、実際、そうしている人が多い」
「マネジメント自身もIT監査人を技術者扱いしてしまい、本来は共有すべき経営情報を共有していない」

といった事態が現実には多いのだろうと推察される。自身もそういう現場を数多く見てきた。

なお、せっかくなので記事の概要をまとめると、

まず、IT監査のあるべきアプローチ方法として、

1. 監査対象とする企業の属性を定義する
2. 企業の属性に応じて、その企業の8つの項目について理解する
3. 監査を行う

と述べている。ここで「1. 監査対象とする企業の属性を定義する」については、大きく以下のような種類を挙げている。

・金融業(Financial Services)
・大規模コンシューマー向け産業(Consumer-intensive)
・ヘルスケア(Health care)
・運輸業(Transportation)
・政府(Government)
・資源(Resource Industry)
・製造(Manufacturing)
・農業・漁業(Extractive)
・生活インフラ(Utilities)
・パブリックセクター(Public Sector)
・非営利団体(Nonprofit organizations9

また「2. 属性に応じて、その企業の8つの項目について理解する」における「8つの項目」とは以下のことを指している。

・業界・組織(Organization)
・統治・業務分掌(Governance)
・法規制(Laws and Regulations)
・ビジネスプロセス(Business Processes)
・オペレーション(Operations)
・技術の使い方(Use of Technology)
・ビジネス上の成果として活用される指標(Business Measurement)


先述したとおり、至極ごもっともな話だが、このような項目に対する理解は、IT監査人に限った話ではなく、企業において何らかの改善活動や仕組み作りを行う者にとっては、当然、実施すべきタスクであるように思う。私自身、企業において様々なコンサルティングをしてきたが、どのような目的のプロジェクトであっても、上記8項目は最初に抑えておく、というアプローチが最も重要だと感じている。

ただし、監査人一人に求めるスキルとしてはかなり贅沢な要求だと思う。難易度が高いわりに、IT監査人に対する経営陣の意識は低く、なおかつ、まだまだ報酬も低いのではないだろうか。特に日本においては。

2010年6月11日金曜日

メールアドレスの価値

今日のBBCのニュースに、「今、話題のApple社の iPadを利用するユーザ(米国)114,000人分のメールアドレスがハッカーによって不正取得された」とのニュースが出ていた。

この事実が判明したのは、実際のこの不正行為を行ったハッカーグループ(Goatse Security)が、そのような声明を行ったため、とある。いわゆる”なりすまし(あたかもインターネット上で、当人であるかのように装うこと)”を使ったハッキング手法により、AT&T社のウェブサイト上からユーザのメールアドレスを簡単に取得できたらしい。メールアドレスの中には、著名人の者も含まれており、個人情報保護の観点からインパクトは大きいとしている。

さて、記事中メールアドレスの価値について言及している。セキュリティ専門家によれば

「今やメールアドレスの価値は低い。なぜなら、我々はメールアドレスをいたるところで公にさらしているからだ」

という意見もあれば、

「いや、メールアドレスの価値は高い。メールアドレスそのものに価値はないかもしれないが、価値ある情報(機微情報など)を引き出すための”鍵”になるからだ」

という意見もある。

両方とも正論だ。両方とも正しい・・・だからこそ、個人的にはメールアドレスの価値を議論してもあまり意味はないだろうと思う。そういったことよりも、

「企業や個人は今後メールアドレスの取り扱いに対して、どのような対策をしていけばいいのか?」

という点が重要だ。

「メールアドレスはバレるものである」

という観点に立ち、バレても困らないような対策を打っていかなければならない。もう何年も企業が躍起になって対策を考えているが、スパムメール防止の仕組みを強化するだとか、あるいは、原点に立ち返り、認証時にメールアドレスをIDとして使わせないように配慮するなど、考えていく必要がある。ユーザ個人も、バレたときのことを考えて、不正に使われてもあまり困らないメールアドレスを普段から用意しておくことが肝要かもしれない。

書評: 3 行で撃つ <善く、生きる>ための文章塾

  「文章がうまくなりたけりゃ、常套句を使うのをやめろ」 どこかで聞いたようなフレーズ。自分のメモ帳をパラパラとめくる。あったあった。約一年前にニューズ・ウィークで読んだ「元CIAスパイに学ぶ最高のライティング技法※1」。そこに掲載されていた「うまい文章のシンプルな原則」という記...