
「お金の正体とは何か?」というテーマの池上彰氏と岩井克人氏の新春対談記事は面白かった。今世界で一番注目されているであろうユーロ危機についてわかりやすく解説している。
池上氏の「経済力の異なる国々を1つの通貨でまとめる”ユーロ構想”そのものが失敗だったようにも思えてきます」は如実に危機の大きさを物語っている。
池上氏と岩井氏は、ユーロの失敗について大きく2つの原因を述べている。
1つ目は、ユーロの通貨統合を成功させるための条件すなわち「共通通貨の下で、労働力が自由に移動すること」が満たされなかったという点だ。
そして2つ目は、ユーロという共通通貨を使っていたがために財政規律が緩くなってしまったという点だ。通常であれば、財政政策として国が国債を発行して借金をすれば利子率が上がる。利子率が上がれば、調子にのって借金をかさねることが難しくなる。それが財政規律になる。ところがユーロ下では、一国でいくら国債を発行して借金をしても、そう簡単に共通通貨の利子率は上がらない。利子率が上がらないと調子にのってついついさらなる借金をしてしまう・・・。その悪魔の誘惑に負けたのがギリシャだと・・・池上氏は言う。
まぁ理由はともかく、先日読んだVOICEの専門家の声にしても、今回のこの日経ビジネスの二人の声にしても、最近の専門家の声を聞いていると「ユーロ危機は超本物である」ということだけは間違いないようだ。
一企業人として、悪い2012年になってしまわないことを切に願っている。
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