2012年1月29日日曜日

”ツケ”という言葉

”ツケ”という言葉は上手い表現だと思う。

わたしは宇宙を含め世の中は、すべてどこかで帳尻が合うようにできているのではないかと思っている。作ったツケは必ず、どこかに返ってくると思うのだ。科学的な根拠はない。でも、1があれば0があるように、山があれば谷があるように、便利になればリスクも大きくなるように、楽してお金を稼ぐとすぐに失うように、苦労するとその分だけ成功したときに幸せに感じるように、五感の一つを失うと他の感覚が研ぎ澄まされるように・・・。

2012年1月30日号の日経ビジネスに「世界で迷走、核のゴミ」という特集があった。

2012年1月30日号の日経ビジネス(世界の迷走、核のゴミ)

「あらら・・」

フィンランド以外の国々(フランス、ドイツ、アメリカ、イギリス、ロシア、スウェーデン・・・そして日本)では放射性廃棄物の処理に困っている、とある。どう取り扱うべきか答えが出ていないのだ。

「原発は安い、安全さえ確保できればこれほど便利でクリーンなエネルギーはない」

そう言われてきた。原発によって支えられてきた発展も間違いなくあるだろう。

でも、わたしたちの気付かない世界のどこかで・・・あるいは、遠い未来で、かならずツケが返ってくるようにできているんじゃないか・・・と。今回は、そのツケの一部が人類に原発事故になってかえってきたんじゃないか、そんな気がしてならない。

「本当の意味で得をする」

ということは世の中にはないんじゃないだろうかと思ってしまう。原発であれ、火力であれ、金融投資であれ、日常生活であれ、「得をしたぜ」と思えるのは、実はその瞬間だけで、世界のどこかで、あるいは未来のどこかで、自分か他の誰かが損をして、トータルでは帳尻が合うようにできているのでは・・・。

そんなわけだから、

「いや、こっちのほうが経済的にメリットがあるんだから!」とか「いや、こっちのほうがデメリットが大きいでしょう!?」という議論を聞くと、「うーん、そういうことなのかな」と思ってしまうわけなのである。

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