2013年1月24日木曜日

書評: 結果を出すリーダーはみな非情である

ぜひ出世をしたい!と考える世の課長がおさえておくべきポイントをまとめた本だ。

結果を出すリーダーはみな非情である


タイトルは刺激的だが、内容は至極まっとう・・・そしてある意味、一般的とも言える。「どこかで耳にしたことのあるな・・・けれど、すっかり忘れていたな」・・・そんなメッセージに出会うこともチラホラ。たとえば、著者が謳うポイントの1つに「ミドルマネジメントであっても、常に社長のように考えろ」というものがある。これは10年前のわたしが当時の上司からまさに言われたことだ。このほかにも「失敗をたくさんしろ」「論理性を持ちつつ、情に訴えるコミュニケーションをしろ」といったメッセージが続くが、どこか聞き覚えがある。

 
【本書の目次】
第一章 なぜ若いうちからリーダーシップが必要なのか
第二章 現実を直視する: 日本と日本企業と「ニッポンンの課長」の命運
第三賞 リーダーシップの条件1 論理的な思考力、合理的な判断力が不可欠である
第四章 リーダーシップの条件2 コミュニケーションは情に訴え根負けを誘う
第五章 リーダーシップの条件3 実践で役立つ戦略・組織論を押さえる
第六章 リーダーシップの条件4 評価し、評価されることの本質を知る

先の例や上に示す目次からも推察できるように、本書が挙げるポイントは、基本的なことばかりだ。ゆえに、課長職・・・それも課長職になりたて・・・やさしい初心者向けの本といった感がある。ちなみに、ターゲット層ではない、わたしには響くところがあまりなかった。それは著者のせいではなく、タイトルだけ見て購入してしまった、わたしのせい・・・だ。

買おうかどうか迷っている人は、タイトルではなく、上に挙げた目次を見て・・・そしてできれば書店でぱらぱらっとめくってみて、自分に響きそうな言葉があるかどうか・・・その上で購入するかどうかの意思決定をしてほしい。

余談になってしまうが、私がこの本の中で最も印象的だったのは、社長と社長が暴走しないための法規制を、スポーツカーに例えた話だ。著者曰く、よく曲がりスピードが出る車を運転しているのが欧米の社長。だから、社外取締役やSOX(内部統制)といった”ガバナンス”という名の強力なブレーキを効かせて、社長をけん制する必要がある。ところが、日本の社長は、そもそもよく曲がりもせず加速力もない車を複数人で運転しているようなもの。必要なのは、車がもっと加速し、曲がる仕組みなのに、そんな鈍くさい車に欧米スタイルのブレーキを入れようってんだからお門違いだ・・・とのこと(日本にもオリンパスや大王製紙など、トップが暴走した例はあるが、それは極めてマイノリティだと著者は一蹴している)。

確か、最近わたしが気になっている、デフタパートナーズグループ代表、アライアンスフォーラム財団代表理事の原丈人(はらじょうじ)氏も、同じ理由で、米国から輸入されたSOX法(内部統制)なんて廃止しちまえ・・・と言っていたように思うが、冨山氏のこの喩えはとてもわかりやすく、感動をおぼえた。




【関連書籍】
MBA流チームが勝手に結果を出す仕組み(若林計志著)

ビジネスにはITでは越えられないものがある

日経コンピュータ2013年1月24日号はクラウド特集。中でも、印象に残ったのは、2つ。

日経コンピュータ 2013/1/24号

1つは「クラウド活用、わが社の”条件”」という記事。つまり、パブリッククラウドをわが社に採用するなら、この条件を満たしてさえくれれば・・・と企業がクラウドに関して気にしているところを語ったものだ。

勉強になった。

ちなみに、その中で「パブリッククラウドサービスを提供する会社が、データセンター監査を受け入れるならば・・・」といった条件を挙げた会社がある。監査をいちいち受け入れてくれる会社あるの?・・・と思ったら、あったらしい。記事によれば、セールスフォース・ドットコム社だけだったという。なかなか珍しい話。今後、そのように監査を受け入れる会社が増えていくのだろうか。

もう1つは、ジャパネットたかた代表取締役 高田明氏のインタビュー記事。いま流行の「ビッグデータ」※に対して語った一言が印象的だった。

『結局のところ、ビジネスにはITでは越えられないものがある、と私は思っています。たとえば商品が10個しか売れなかったときにも、その10個しか売れなかった中に10万個が売れる要素を感じるときがあるのですよ。・・・(中略)・・・これは数の問題ではありません。ITだけでは解けない世界です。・・・(中略)・・・背景にあるものを知恵や経験で、どう読み解くか。この部分を加味していかないと、ITを理想的な形で活用することはできないと思ってますよ。』(記事本文より)

含蓄のあるお言葉です。

※ビッグデータ: 通常のデータベース管理システムでは取り扱え切れないほど膨大なデータのことを指し、こうしたデータをさまざまな角度から分析することによって、法則性やビジネスチャンス拡大のヒントを見つけ出そうと、ITを活用した活動が近年、ますます活発化している。

2013年1月22日火曜日

月刊VOICE2月後はナイスです

月刊VOICE2月号を読んだ。いろいろと印象に残る記事が多かった。

■クオリティ国家に進路をとれ(大前健一)

タイトルのとおり、日本が進むべき道について言及した記事だが、他国の例が数多く紹介されている。その中でスイスの話が出てくるが、なんとスイスでは、18歳になると男子は全員18週間軍に入隊して訓練を受けるとのこと。変わってるのは、これで終わり・・・ではなく、その後も人生の中で7回(全8回)、それぞれ3週間の訓練があるということ。それが国民の生活の品質にどのような影響を与えるかはさておき、なかなか、こんな国もあるんですなー。

■「国防軍」は日米同盟を変えるのか

著名人4人の対談。尖閣諸島の問題が取り上げられている。不思議なのは、日本国内においても、尖閣諸島は日本の領土ということに正当な根拠がある・・という人とと、中国が自分の領土だ・・・と主張することに一定の正統性がある・・・という人がいることだった。が、この記事を読んでほんの少しわかったような気がした。

たとえば、中国に根拠がある・・・という人の主張の1つは、カイロ宣言やポツダム宣言で領土返還がされたはずだ、というもの。日本の領土だ・・・という人は、どちらの宣言も中国国民党が参加するしたもので、いまの中国共産党は国民党政府を認めていないので、当時の約束はすべてなかったことになるはずだ・・・と、まぁ、こういう主張になっているらしい。論理性は日本の領土と主張する人にあるような気がするが、大きな利権が絡む話だし、もめそうなことではある。

■「東京国が霞が関の壁を壊す(猪瀬都知事)

オリンピック招致活動もそうだし、こうした雑誌への投稿もそうだが、都知事になってから一層露出が増えた感のある都知事。

省庁の縦割り行政の弊害の事例として取り上げられた九段下駅の階段の話は知らなかった。

『九段下駅の階段の駅の都営新宿線と東京メトロ半蔵門線のホームは、壁一枚で隔てられているだけ。しかし、上階まであがって改札を二度もとおって乗り換えないといけない。同じ地下鉄なのに、なぜ乗り換えで苦労しなければいけないのか』

いや、確かになんか大変だな・・・と思ってた。なるほど、そんな裏があったのね。氷山の一角なんだろうなぁ。

■日本発、新しい中期投資の仕組み(原丈人)

最近、とみにマルチステークホルダー主義に関する記事を見かけるようになった。先日も、オックスフォード大学ビジネススクールの元学長、コリン・メイヤー氏がそのようなことを語っていたし、最近の日経ビジネスでもそれににたような特集がなされていた。原氏の主張も例外ではない。

要するに、短期的視野を持った株主に振り回される会社はサステイナビリティーもないし、社会にもたらすメリットも少ない。中長期的視野を持つ株主を増やして行くための仕組みを作るべきだという主張だ。全く同意。特に、そもそもいまの金融の仕組みが、特定の金持ちや既得権者が特になるようにだけ作られているのだ・・・という話は全くもって納得感がある。

長く株主をであり続けてくれようとする人により多くのメリットが出るようにする仕組みとして、配当金をそういった人には増やすなど・・・といった考えはなるほど・・・と思った。

■新浪剛史が初めて語った真実(財部誠一)

ローソンの顔、新浪氏についてのしられざる裏話。最近、氏の「個を動かす」という本を読んだあとだけだっただけに、衝撃的だった。

何が衝撃的って、その本には書かれていなかった大事なことがこの記事には書かれていたからだ。ローソンが負の遺産を背負って出発した・・・というのは理解していたつもりだが、この記事を読むと、その負の遺産がいかにはかりしれないものであったかったかがわかる。

財部(たからべ)さん・・・これをベースにした本をだすらしいので読んでみたい。しかし、ちょっと高いな(苦笑)・・・。

■再び英国へ(彬子女王)

彬子女王のオックスフォード大学奮闘記のようなものだ。女王様の記事には、毎回、しみじみ感があって、惹きつけられる。

今回ももちろんそうだった。彼女は二度留学をしたらしい。一度目の留学は一年・・・ただ、あっという間だったとのことで、それを経て、なんとか本格的に学位をとりたい・・・そう決心して、父親を説得するために腐心したときの心情が細かく描かれているのだが、それにとても共感を覚える。女王様に似ているだなんていいだすと、失礼千万・・・と言われそうだが、あえていわしてもらいたい。自分も本当に似たような境遇だった。彼女の生活感、心情・・・それらすべてがシンクロするのだ。

だからなに?と言われればそれまでだが、これからも彼女の一挙手一投足に注目したい。

VOICE 2013年2月号

2013年1月12日土曜日

書評: 地図から読む歴史

すごく新鮮で愉しい!

この本の感想を一言で表現するならこんな感じだろう。

地図から読む歴史※
著者: 足利健亮(あしかがけんりょう)
発行元: 講談社学術文庫

※1998年に日本放送出版協会より刊行された「景観から歴史を読む-地図を解く楽しみ」を文庫化にあたり改題したものとのこと。

地図に記された過去の断片から、かつての景観と人々の営みを復元する学問を”歴史地理学”というらしい。本書は、それがどのようなものであるかを教えてくれるだけでなく、その過程を疑似体験させてくれるのだ。教科書や専門書からは決して読み取ることのできない、過去の人々の生活や思想を、地形や地名からだけで、浮き彫りにさせるその驚きのプロセスを・・・。

一つ例を挙げてみよう。たとえば、滋賀県近江八幡市の琵琶湖の側にある八幡山(やはたざん)。古地図を見ると、鶴翼山(かくよくざん)と呼ばれていた時期があることが分かる。

「地図からは、どうみても鶴が翼を広げたように見えないのに、なぜ、そのような名前がついたのか、そして、どうして八幡山に名前が変更されたのか?」

過去の復元プロセスは、著者のこの”ふとした疑問”の投げかけから始まる。謎解きがその後に続く。著者が現地に足を踏み入れたときに、ひょんなことから謎が全て氷解したという。琵琶湖の側から山を眺めたときにだけ、まさに鶴が翼を広げたように見えるのだそうだ。だからこそ、鶴翼山と名付けられたことが分かるわけだが、推理はここで終わらない。さらに、この呼び名が、一定期間を経て(ある特定の一時代だけで)、やがて地図上から消え去ったという事実は、当時、水上での移動が盛んに営まれていたことを示す、と著者は語る。

このように、本書には、数多くの”謎解き”が掲載されているが、薄っぺらい地図から、・・・それこそ当時の都市整備計画の考え方から、生活様式、果ては思想まで・・・かくも色々なことが分かってしまうということに、ただただ驚くほかない。

ここで一点、本書の難点を挙げるとすれば、読むのにかなりの体力を要するということだろう。取り扱うテーマがテーマなだけに、著者の解説を理解するためには「地形(挿絵)のどのあたりのことを指して、説明しているのだろう?」と何度もページの前後を見返す必要があるからだ。「なぜフォークの歯はなぜ四本になったか(ヘンリー・ペドロスキー著)」を彷彿とさせるが、挿絵の数は圧倒的に多く、かなり理解の助けになるのだが、それでも普通の小説を読む以上の労力は必要だ(挿絵上には示されていない言葉が文中に登場するなど、多少ではあるが不親切感が否めない)。

面倒くさがりやの人には向かない本だろうが、こうした苦労すら謎解きの一プロセスであると思えば、許せてしまう。いや、本当に愉しいのだ。ジャンルは全く異なるが、西洋小説のダ・ヴィンチ・コード(ダン・ブラウン著)を愉しいと感じるのと、その感覚は似ているのかもしれない。事実、わたしは本を読みながら、そこに登場する地名を見ては・・・「今も残っているのかなぁ」「今はどんな地形や地名に変わっているのだろう」という好奇心に駆り立てられ、Google Mapで現代地図を検索しながら、著者の解説に自分の想いをかぶせ・・・そして過去に思いを馳せた。その行為が、とても心地良いのだ。

それだけではない。日常生活の中で訪れる地名や地形に興味をそそられるようになった。仕事の合間のちょっとした待ち時間すら・・・過去を覗く・・・謎解きを楽しむ時間に変えることができるなんて・・・なんか素敵なことだと思いませんか?

2013年1月6日日曜日

書評: 現実を視よ

「成長しなければ、即死する・・・Xデーは早ければ三年後にやってくる・・・」

のっけから読者の喉元に刃をつきつけてくるこの本はいったい・・・。

現実を視よ
著者: 柳井 正(ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長)
出版社: PHP研究所 

発行日: 2012年10月4日


■柳井流の”愛のムチ”

日本が”超”危機的状況に陥ってしまっている事実、こうなってしまった元凶、そして、この状況から脱する数少ない残された手段について、ユニクロの社長がやけどするほどの熱を持って”熱く”、語っている本である。

「マネーゲームに興じた某IT起業家」「”消えた年金問題”は国家犯罪」「常軌を逸した”国土強靭化基本法案”」・・・このように、本書の特徴は”柳井氏の今の日本に対する想いの丈”を、堰を切ったように、何1つオブラートに包むことなく、最初から最後の1ページにいたるまで、ただひたすらに語り続けていることだろう。それは世間によくある「海外をカジった人間がその影響を受け、単に日本を蔑んでいる」といった構図ではない。氏が、純粋に日本のことを誇りに思っている(氏は、それを”大和魂”と呼んでいる)からこそ何とかしたい・・・その想いから「みんな気づけ!立ち上がるんだ!」と必死に叫んでいる・・・そういった構図である。

■日本人よ、今こそ”肉食”たれ

遠藤功氏は、著書「日本企業にいま大切なこと」の中で、「エコノミックアニマルになって何が悪い。今こそエコノミックアニマルに立ち戻れ※」と訴えている。要するに「日本国内では通用するかもしれないがボーダレスになった今日の世界では、草食じゃでは生き残れないよ。肉食にならなきゃ。」ということだが、柳井氏の主張もこれと通ずるものがある。
※エコノミックアニマル: 元は経済的利潤の追求を第一として活動する人を批判した言葉

わたしも柳井氏の主張には概ね賛同できる。たとえば「産業は”保護すべき”との価値観を捨てよ」の章では、柳井氏は「行政が保護したことで伸びた産業などはない」と息を巻く。本では国の保護がJALに破綻をもたらしたことを例に挙げているが、「”誰かに依存し続けねばならないシステム”は最後に破綻する」というのは、私もかねてから感じていたことだ(エコポイントは結果的に今家電業界を苦しめているようだし、本人が納めた以上のお金を若い世代に負担させる年金は事実上の破綻をしているし、言わずもがな過保護に育てられた子供はいつまでたっても独り立ちできなくなるし・・・。こういった真理が誰の目から見ても明らかなのに国は、誤った政策を取り続けるのには腹が立つ・・・)。

■人間の幸せ=継続的成長・繁栄!?

しかしながら一方で、この本は、一部の層からは嫌悪感を持って迎えられるかもしれない。ここで”一部の層”とは”人間のミッション(幸せ)=継続的成長・繁栄”といった考えに同意できない人たちのことだ。というのも、本書は全て次に示す前提に立って書かれたものだからである。

「資本主義がベストではないがベターであることは事実。これに鑑みれば、その基本精神である”継続的成長・繁栄の追求”を止めてしまっては、生きるのをやめることと一緒だ。今の日本は気付かないうちに死に向かっている”湯でガエル”と一緒だ。みんな、成長を止めてはならない。」

柳井氏は62歳。第一次ベビーブーム・・・いわゆる団塊の世代の人間だ。わたしはその世代の子供・・・すなわち、第二次ベビーブーム世代の人間で「競争社会で生きる親」を見て育ち、そして自らもある程度競争社会というものを経験してきた人間だ。だから、柳井氏の言う資本主義の基本精神というものにある程度、共感できる。が、果たして今の若い世代が、この前提に素直に賛同できるのかどうなのか・・・それには疑問符がつく。

■これからの日本を支える若い世代の人たちに

とは言え、柳井氏は決して難しいことを根拠無くだらだらと主張しているわけではない。そこには日本・・・いや世界の第一線で戦ってきた者だからこそ感じる想いを、自身の経験から、至極まっとうに語っているだけである。

日本は借金が増えている。生活に窮する者が増えている。旧来のワザだけでは、お金を得る術が限られてきている。日本は何かを変える必要がある。これらは全て反論しようのない事実だと思う。

「現状をしっかりと把握し、危機感を共有し、逃げずに立ち向かうべし。」

ただそれだけである。私のような年代や年配の方には熱く響きそうな本だが、本当は(前提条件に疑問符を持つかもしれないが)特にこれから社会人になる若い世代こそ読み、何かを感じ取るべき本だと思う。全てに同意はできなくとも、何か学びはきっとあるハズだ。


【関連書籍】

===経済的繁栄を追求する理由(大前研一氏)(2013年1月11日追記)===
大前研一氏が、経済的繁栄を追求する理由について語っていたので、取り上げておきたい。氏によれば

『サイバー化が進んだグローバル経済の世界では、「勝ち組」が国境を越えて「負け組」からどんどん富を奪い、しかもその構造が固定化される恐れがあるからだ』

===大学1年生のうちから内々定を出す意図(2013年1月11日追記)===
日経新聞2013年1月11日朝刊によれば、ファーストリテイリング傘下のユニクロで昨年の採用選考から大学1年製でも内々定を出す制度を始めたそうだ。その裏には、大学のあり方を変えなければ「日本が沈んでしまう」という危機感があるからだという。

2013年1月5日土曜日

嘘のような本当の技術

ハーバード・ビジネス・レビュー2012年12月号をようやく読み終えた。興味を持てず読み飛ばしたものも少なくないけど・・・(-_-;)。

HBR 2012年12月号

例によってINNOVATION(革新)に関する記事が多いが、今回の号で(遅まきながら?)キヴァという会社の存在を教えてくれたことに感謝したい。

タイトルは Kiva the Disrupter (破壊者 キヴァ)。訳し方が誤解を招くかもしれないが、要は、既存の技術を覆す技術革新を行ったキヴァ社について、その劇的な成功を手中に収めるまでのプロセスを描いた記事だ。

どんな技術革新を行ったかというと、倉庫でのピッキング作業を自動化させるロボット(システム)を開発したのだ。「そんなの前からあるじゃん!?」と思うかもしれないが、驚く無かれ、従来の技術やプロセスは作業員自身が、該当アイテムが保管された場所に出向いて取りに行くことが前提だったが、キヴァ社の技術(Kiva Systemと呼ぶらしい)では、ロボットが何百何千何万というアイテムの中から該当するものを特定し、それが保管された棚そのものを作業員のところまで運んで来てくれるのだ。

あの有名な家庭用掃除ロボット”ルンバ”の知恵が進化し、その背中に高い棚を持ち、動き回っているような感じ・・・・そんな場面を想像してもらえればいい。百聞は一見にしかず・・・以下の動画を見れば、言っている意味が一発でわかるはずだ。感動してしまった。


記事で特に参考になるのは、従来の(”作業員が取りに行く”という)前提を覆したこの技術・・・をどのように潜在顧客に受け入れさせたか・・・といった点だろう。イノベーティブな商品は、一般的にそのあまりの革新さゆえ、顧客がかえって「本当に大丈夫なの?そんな技術、動くの?」不信感を持ってしまうことが多い。記事ではキヴァ社が、価格設定や支払い条件など様々な工夫をこらし、いかにして、そうした顧客のアレルギーを下げることに腐心したかについて触れている。

ちなみに、このキヴァ社・・・その価値をいち早く見出したAmazon社により買収されたとのこと。

Amazon’s $775 Million Acquisition of Kiva Systems Could Shift How Businesses See Robots!


うーん、それにしてもロボットといえば日本!というイメージがあるが、ルンバといい、キヴァといい、そんな優れた技術を持つ日本が、どうしてこのようなイノベーションにつなげられないんだろう・・・。

日経ビジネス2013.1.7号

日経ビジメスの2013年第一号は、1月7日版。

2013年1月7日号
表紙には大きく”幸せな資本主義”とある。株主第一だった企業視点がどんどん変わりつつあるトレンドにスポットライトを当てている。いわゆる、ステークホルダー資本主義(by 大前研一氏)というやつだ。

このテーマ自体は目新しいものではない。実際、本雑誌中で1つの参考にすべきモデルとして採りあげられている”ジョンルイス社”は1985年に既にこの考えを取り込み始めたという。とりわけ、資本主義の悪しき部分が目立ったリーマンショック以降、同じようなことを取り上げる記事が増えたと思う。ただし日経ビジネスなりに、豊富な事例をもとに、わかりやすく丁寧に解説しているところは有難い。

さて、この号で気になったのは2つ。

■中国労働人口、年内に減少へ

最新の国連推計によると中国の出生率が、なんと1.18だというのだ(出生率の低下が叫ばれる日本は1.4で、なんと中国の出生率は日本よりも低いことになる!)。記事は、この数字の信ぴょう性に疑問を投げつつも、この数字を前提として捉えた場合の世界経済へのインパクトについて論を展開している。

正直、にわかには信じがたい。なお、1.18という出生率を前提にすると当然、そのインパクトはとてつもないものになる。記事はこれが事実だとすれば予想より人口減少に転ずるのに後10年かからないと訴える。

ただし個人的には「でも、人口が増えなきゃ繁栄を約束できない世界って、どうなん?」

と、感じるのだが・・・。「扶養力」・・・確か、NHKか何かの番組でそのような言葉を使っていたように思うが、地球が今の技術で扶養できる人口は確か90億だったと思う。ねずみ算のように人口が増える世界を前提とするシステム・・・それを資本主義と言っていいのか分からないが・・・は、大きな欠陥を抱えたシステムであるように思えてならない。

■「見える手」の幻想

民主化に舵をとったかのように見える中国・・・でも実態は、社会主義というOSの上に、資本主義経済というアプリをインストールしたものにすぎない・・・。これを国家資本主義と呼ぶ・・・らしいが、リーマン・ショックに資本主義の限界を見た先進諸国の中には、このシステムに羨望の眼差しを向けている国もあるらしい。

でも、「他人の芝は青く見える」とは良くいったもの。記事は、見た目ほど決して素晴らしく上手に回っているわけではないという。そういえば、先日読んだばかりの「2014年、中国は崩壊する」(宇田川敬介著)でも、その危うさ(危うさどころか、タイトル通り、2014年の崩壊するかもしれないと言っている)について語っていた。

その危うさの原因が人口の多くを占める貧困層・・・下層民衆だ。つまり、国家資本主義は一党・・・すなわち、共産党によるコントロールが前提であるため、その強大な権限を持つ、共産党員に利権が集中し、国全体でみれば儲かっているように見えても、そのほとんどは一部のエリートにのみ集中してしまっている・・・というのがその理由だ。一言で言えば、格差社会問題だ。

この記事の面白いところは、現状の中国の体制を受け入れつつ、格差社会上の欠陥をなくそうと動いている人物やその手段を紹介しているところだ。たとえば記事では、民主化を唱える改革派として知られる経済学者の茅于軾(マオ・ユーシー)氏が、事業資金を借りることのできない(でも、ビジネスを立ち上げる意思のある)貧困層の人たちに、お金を融資するマイクロファイナンスの仕組みを確立した話を取りあげている。なるほど!だ。

資本主義がいいのか、国家資本主義がいいのか、社会主義がいいのか・・・。それは分からないが、間違えいなく言えるのはいずれも何らかの欠陥を持っているということだ。よりよい社会を作ろうと目指す人達の話はとても面白い。

2013年1月3日木曜日

書評: 墜落の夏

何のためにこの本を読むのか?

自分のふとした好奇心から手に取っておきながら、読み終わった後、暫くの間、茫然自失・・・深く考えこんでしまった。

墜落の夏 ~日航123便事故全記録~
著者: 吉岡 忍
出版社: 新潮文庫



たまたま何かの雑誌で過去の事件・事故の特集を扱っていて、その1つが日航機墜落事故のことだった。記事を読んでいるうちに自分が「日航機墜落は悲惨な事故だった」ということ以外、何一つ知らないことに気がついた。そこで、今さらではあるが、当時の事故を記した本の中でも比較的有名なこの本を読むことにした。

本書は、1985年8月12日(月曜日)(当時、私は13歳)に起きた日航機墜落事故の発生、及び、それに翻弄された家族やJALの現場スタッフ、消防・警察や医療関係者の状況を、克明に記したノンフィクション小説である。現場に深く入り込み丹念に調査した結果を反映したものである。いたるところで、その内容が引用されていることからも、その信頼性の高さをうかがい知ることができる。

とりわけ注目されるのは、乗客524人の中で奇跡的に助かった4人の生存者のうちの1人・・・落合由美さんの証言だ。著者吉岡忍氏は、事故発生から4ヶ月後、彼女に総計7時間のインタビューを敢行し、墜落までの32分を明らかにした。その後も彼女本人による入念なチェックを繰り返し、仕上げたとされる。それだけに、落合さんの証言が描かれている第二章「32分間の真実」を読んだときには、自分自身があたかもその場にいたかのような錯覚に陥るほどで・・・本当に心が凍りついた。

『そして、すぐに急降下がはじまったのです。まったくの急降下です。まっさかさまです。髪の毛が逆立つくらいの感じです。頭の両わきの髪がうしろにひっぱられるような感じ。ほんとうはそんなふうにはなっていないのでしょうが、そうなっていると感じるほどでした。怖いです。怖かったです。思い出させないでください、もう。思い出したくない恐怖です・・・』(本書第二章より)

きっかけは自分の好奇心からだったが、この本を読み終わった後は、正直に言うと、ただただ混乱するばかりだった。というのも「この本には何が書かれているか?」を伝えることは比較的容易にできるが、この本を「何ために読むのか?」「誰が読むべきなのか?」・・・その答えが見つからなかったからだ。

本を読み終えて最初に頭に浮かんだ一言は「矛盾」という言葉だけだ。絶対に生きてやる、という人の意志の強さとは無関係に一瞬で命が奪われる矛盾、有機物なのに無機物のように扱われる・・・いや扱わざるをえない矛盾、家族のために身を粉にして働くことこそが自分の使命・意思と思って生きてきたはずの多くの男性陣にこそ多くの未練が残ってしまった(であろう)という矛盾、その悲しみの大きさを到底受け入れられないとわかっているにも関わらず人は飛行機に乗り続けてしまうという矛盾、家族やJALの現場など一部の人にのみ苦しみが偏るという矛盾、技術革新は人にすら均質化を求める一方で均質でないことが人の救いになりうるという矛盾・・・。

矛盾・・・矛盾・・・矛盾・・・。

この本を読む意義はどこにあるのだろうか?単に人の好奇心を満たすだけなのだろうか?現実と向き合って何を得るのか? 悲劇を繰り返さないようにするために・・・それを忘れないために?・・・そうかもしれない。でも人は飛行機に乗り続ける。自分もそう。ある意味、原発問題にも通ずるところがある。私自身がかろうじて絞り出した答えは「たとえ明日死ぬことになったとしても後悔しないように、一瞬一瞬を精一杯生きるんだ!」ということだ。でも、それは他の人には当てはまらないことかもしれない。

答えは読む人、一人ひとりが見いだす・・・きっと、そういうことなのだろう。


2013年1月2日水曜日

書評: 2014年、中国は崩壊する

日経ビジネスで「ちょっと過激だけど・・・」と紹介されていた本だ。

2014年、中国は崩壊する
著者: 宇田川敬介
出版社: 扶桑社新書


確かにそんな印象を持たせるタイトルだが、全くあり得ない話でもないだろう。むしろ、こうした極端な視点で書かれた本を読むことで新しい発見があるかもしれない・・・そんな気持ちから手にとった。

■中国の現状と著者の実体験から、中国の今後を予測

この本は中国を思想、文化、政治・経済の体制面から掘り下げ、向こう数年間の中国がどうなってゆくかを予測したものである。

中国のGDP7兆2,980億ドルは世界第2位。日本、いや、世界を語るのに米国・欧州同様に無視できない存在になっている。ここ数年、GDPわずか3,000億ドル(世界第35位)のギリシャ一国に振り回される世界経済を見ればそれも強く実感できる。著者はそんな中国が近い将来・・・2014年に崩壊すると予言する。著者は中国の体制、中国人のメンタル、中国ビジネスでの実体験、政府交官から得た数々の情報を根拠に、この予言は決して大げさなものではないと主張する。

※2011年の実績です

■”過激”かつ”マクロ”な視点で中国を理解できる

本書の魅力は、先述したように、その過激とも言える視点により読者に新たな発見を提供してくれる(かもしれない)ということもあるが、それ以上に中国というものを深く理解するのに大いに役だってくれるという点にあると思う。

たとえば、巷の専門家は良く「中国は50以上もある民族が、共産党体制の下でなんとか1つにまとまっている・・・実は不安定な状態。だからこそ、強力なコントロールをかけなければいけないのです。」と言うが、本書は"なんとか1つにまとまっている"と一言で片付けることはしない。著者は、中国の中華人民共和国憲法前文に記述された中国の長期ヴィジョンや体制に触れた上で・・・次のように語る。

『・・・現在では、社会主義的と言いながら資本主義化し、力をつけた下層民衆をいかに制御するのかという点にかかっている。市場経済を導入してしまったがゆえに、下層社会の不満を解消する方法は、通貨を流入させインフレに導いて景気循環させ、裕福になったという物質的な満足感を与えることでしかない。』(本書より)

なお、「中国を理解する」という観点では以前読んだ「中国人は、本当にそんなに日本人が嫌いなのか」(加藤嘉一著)も同類だが、これはどちらかと言えば私生活から見える中国人の性格にスポットライトを当てた・・・そうミクロ的な視点での考察だったものであるのに対し「2014年、中国は崩壊する」は、(ミクロ的な視点もあるが)マクロ的な視点が強いと言えるだろう。

■中国リスクを測るための一冊として・・・

2014年、中国は崩壊するゾ!・・・

さて、このようにやや偉そうに語る著者はいったい何者だろうか。著者の宇田川敬介氏は、ワーナー・マイカルの運営に携わり、中国でマイカル大連の出展にこぎつけた経歴を持つ。現在は、国会新聞社で編集次長としてペンをふるっているとのことだ。

大連でのビジネス経験を持つということから、本書で語られる事例の多くが、実は大連のものばかりである。大連での経験がそのまま中国全土に当てはまるとは思えないので、そのあたりは差し引いて読みたいところだ。

ただ一方で、著者ほど中国に精通している人もなかなかいないのだろうと思う。そもそもあの広大な中国で、複雑な民族、文化、体制・・・その全てを理解し”客観的に”考察できる人なんて、中国人の中にもいるのだろうか。自らにビジネスでの実体験を持ち、かつ、中国の各界にそれなりの太いパイプを持っており、普通の人では入手できない貴重な情報を入手できる著者は、稀有な立場にあることには間違いない。

このように”それなりに信ぴょう性がある本”という前提を鑑みれば、本書は、特に政治家をはじめ、中国に進出している企業の経営陣、経営企画部の方、リスク管理部の方向けの警鐘本として役立つだろう。


【”中国を知る”という観点での類書】
中国人は本当にそんなに日本人が嫌いなのか(加藤嘉一著)

====2015/01/25追記====
さて、年が開け2015年になった。「不動産に買い手がつかず、価格が値下がりしている。」「習近平国家主席は、腐敗を取り除く取り締まりを強化しているが、派閥強化の道具に利用されている。」・・・などなど、中国の危うさに関する報道は、常になされているが、本のタイトルどおり「崩壊」とは、ならなかった。実は、バブルがはじける、崩壊する、ハードラインディングする・・・などと言われているうちは、大丈夫で、「あれ、何も起こらないな?」と油断したときに起こる・・・そんなものなのかもしれない。

2013年1月1日火曜日

2012年に読んだ本を振り返る

「2011年に読んだ本を振り返る」に引き続き、恒例の個人的書籍ランキング・・・2012年の表を作成してみた。全43冊。

どうして、この43冊を読むにいたったかだが、たいていの場合、雑誌やラジオがきっかけになっているものが多い。たとえば「ふしぎなキリスト教」は、月刊VOICE・・・だったか、どこぞの雑誌で書籍ランキングが出ていてそこの一位に輝いていた本だ。また、道尾秀介の「背の眼」は、雑誌「男の隠れ家」で知った。なお、友人・知人のススメで知った本もある。数えてみたら5冊がそうだった。

ランキングは極めて個人的な意見に基づくものだが、たいていの場合、「もう一度読みたいと思うか?」「面白く読めたか?」「学びがあったか?」といった観点にひっかかるものが上位にきている。

【2012年に読んだ本一覧と個人的ランキング】
タイトル
著者
Best 10
ザ・ゴール(The Goal) エリヤフ・ゴールドラット
2
犯罪 フェルディナント・フォン・シーラッハ
 
南極越冬隊タロジロの真実 北村泰一
 
舟を編む 三浦しをん
 
ザ・ゴール2(It's Not Luck) エリヤフ・ゴールドラット
5
「正しく」考える方法 齊藤了文、中村光世
 
体制維新 - 大阪都 橋下徹、堺屋太一
 
ドキュメント宇宙飛行士選抜試験 大鐘 良一、小原建石
 
井上ひさしと141人の仲間たちの作文教室 井上ひさし
10
50歳を超えても30代に見える生き方 南雲吉則
 
ふしぎなキリスト教 橋爪大三郎、大澤真幸
3
小島慶子 女子アナ以前 小島慶子
 
日本でいちばん大切にしたい会社 坂本光司
 
歪笑小説 東野圭吾
9
佐川萌え 坂口ゆり
 
「IT断食」のすすめ 遠藤功、山本孝明
 
「超」文章法 野口悠紀雄
 
挑む力  世界一を獲った富士通の流儀 片瀬京子、田島篤(共著)、野中郁次郎(解説)
 
人間の基本 曽野綾子
6
ハーバード白熱日本史教室 北川智子
 
ルポ若者ホームレス 飯島裕子
 
石橋を叩けば渡れない 西堀栄三郎
1
人を見ぬく技術 桜井章一
 
数学物語 矢野健太郎
9
大前流 心理経済学 大前研一
 
子どもの心のコーチング 菅原優子
 
この1冊ですべてわかるコーチングの基本 コーチ・エイ 監修:鈴木義幸
7
清州会議 三谷幸喜
 
目からウロコのコーチング 播磨早苗
 
日本企業に今大切なこと 野中郁次郎、遠藤功
 
逆境を超えてゆく者へ 新渡戸稲造
 
戦国の軍隊 西股総生
 
神去なあなあ日常 三浦しをん
 
「勉強しろ」と言わずに子どもを勉強させる法 小松公夫
 
伝える力 池上彰
 
これが週間こどもニュースだ 池上彰
8
進化する教育 大前研一、ビジネス・ブレークスルー出版事務局 編著
 
なぜフォークの歯は四本になったか ヘンリー・ペドロスキー
 
背の眼 道尾秀介
 
南海物語 ~西郷家 愛と悲しみの系譜~ 加藤和子
 
セブン-イレブン終わりなき革新 田中陽
10
個を動かす 池田信太朗
10
奇跡の教室 伊藤氏孝
4

さて、読書&書評の習慣をつけるようになって約2年が経過した。おおよそ2年で100冊のペースだ。全てではないが、日経ビジネスや月刊VOICE、ハーバード・ビジネス・レビューなど、読んだ雑誌について思ったところも、できる限り反映するようにしている。これらをトータルすると、数百冊くらいはいってるのではなかろうか。

以前は、数ヶ月経つと読んだ本の中身をすっかり忘れていたが、こうやってブログにつけるようになって、読んだ本のほとんどをはっきりと覚えることができている。読みっぱなしにせず、自分の中で十分に咀嚼しアウトプットしてきた成果だろう。まとめる能力も向上したと思う。

2013年は、電子書籍を利用しつつ、ぜひとも読書の幅を広げていきたい。

2013年 あけましておめでとうございます


明けましておめでとうございます。奈良県天理市で2013年新年を迎えました。

大晦日はちょうど0時に就寝し今朝は6時に起床。そして初ジョギングを決行。奈良市の初日の出は7:03分とあったので、その数分前から、野原が見渡せる場所で待ち構えてました。2012年の初日の出は曇り空で見ることができなかったので、今年こそはぜひに・・・と気合いっぱい。

ところが天理は山に囲まれいてる盆地。なかなか日の出が拝めず、太陽が出てきたのは7:45! なんと40分以上も待っていたことになります。

いやぁ~、とっても寒かったです・・・が、苦労して見ただけに感動もひとしお。今年も良いことがたくさんありますように・・・。

2013年初日の出@奈良県天理市 午前7:45頃

書評: 3 行で撃つ <善く、生きる>ための文章塾

  「文章がうまくなりたけりゃ、常套句を使うのをやめろ」 どこかで聞いたようなフレーズ。自分のメモ帳をパラパラとめくる。あったあった。約一年前にニューズ・ウィークで読んだ「元CIAスパイに学ぶ最高のライティング技法※1」。そこに掲載されていた「うまい文章のシンプルな原則」という記...