良くもまぁ、ここまで調べたなと関心。サイバーエージェントの「役員入れ替え制度」や沖縄教育出版の「日本一長い朝礼」、アルバックの「超・長時間会議」など、それはもう様々。
こうした制度の背景には「他社と同じ事をやっていてはだめ」「これまでの常識をこれからの常識と思うな」といった経営者の気持ちが伝わって来る。
個人的にびっくりしたのは西松屋チェーンの「繁盛店は作らない」という経営戦略。人がごったがえして、BGMがなっていて、レジには行列・・・そういった繁盛店を目指すのではなく、人のいない店内に無骨なレイアウト、BGMも流れず、レジには店員がぽつんと一人立つ。そんな味も素っ気もない閑散とした店こそ、同社が目指す店舗だ、という。
わたしも利用者の一人だが、確かにそんな表現がぴったりと当てはまる店舗だ。えっ!?そんなんで経営が成り立つの?と思ってしまう。気になって同社のIR情報を覗いてみた。近年は利益がやや減少傾向にあるようだが、店舗数も売り上げも伸びている。今後の計画によれば、利益も急激に右肩上がりの図を示している。今後の動向に注目したい。
売上高・経常利益・店舗数の推移及び中期計画 |
さて、特集記事ではないが気になったニュースが1つある。全日空がエアアジア(マレーシア)と共同出資を行って、LCC(格安航空会社)、エアアジア・ジャパンを設立するという話だ。記事のタイトルは、「名より実を取った”赤い”全日空」。発表した会場が、全日空のコーポレートカラーの青色ではなく、エアアジア(マレーシア)のコーポレートカラーである赤色を基調にしていたことを揶揄したものだ。
私は、この赤色を全面に押し出した動きも、全日空の経営戦略の1つだと思う。そもそもLCCは、自社の顧客を共食いするリスクをはらむものだ。できるだけ、全日空ブランドを遠ざけた方が、そのリスクを回避できる。ちなみに全日空が推進するもう1つのLCC「ピーチ」にしたって、機体の色はピーチ(桃)色だ。
記事は「なれない赤」に包まれるのは、ライバルがもはや国内競合ではなく、海外の新勢力であることを物語っている」と締めくくっているが、戦略的選択として、当然の帰結のように思えるのだが。
関連リンク
・西松屋(会社のホームページ)
・日経ビジネスオンライン
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