日経ビジネス2011.4.18号を読んだ。中でも興味を持って読めたのは、以下の記事。
- ≪敗軍の将、兵を語る≫ 都知事選、それぞれの誤算
- ≪スペシャルリポート≫ 観光地化するチェルノブイリ「原発と生きる苦悩」
- ≪経営新潮流》ファンドが促す事業改革「大企業体質MBOで克服」
よくよく見ると、雑誌のテーマである「食が危ない」とは、直接的に関係のない記事ばかりだなぁ(苦笑)。
■≪敗軍の将、兵を語る≫ 都知事選、それぞれの誤算
都知事選は石原慎太郎氏が圧勝。東国原氏が次点。その次に渡邊氏・・・という結果になった。記事は、選挙に敗れたこの両者にスポットライトを当てたものだ。異なった感想を述べているが「本当にこのタイミングの選挙が正しかったのか?」という疑問に関しては両者が同じように投げかけたようだ。
個人的にもやはり、今回のこの(震災直後の)タイミングで選挙が行われたことは、三者の評価を正しくできる状態でなかっただけに残念だった。石原氏は特に最後の第四期に向けて何をするのか、具体策を打ち出した選挙をしたわけではなかったし、渡邊氏も東国原氏も政見放送以外のメディアで、見かけることがほとんどできなかったので両者の想いが伝わってこなかった(自分は両氏の本を読んだんでそこそこ理解はしていたつもりだが)。
それにつけてもこれも震災の影響だろうか。つい2週間前に行われた選挙戦であるはずなのに・・・いまや、もうどのメディアでも触れられていることはない。メディアは原発関係の記事一色だ。
■≪スペシャルリポート≫ 観光地化するチェルノブイリ「原発と生きる苦悩」
チェルノブイリの原発のその後を追ったレポートだ。事故から25年が経過する今も巨額の負担が発生している現状を紹介している。立ち入り禁止区域を管理するために年間維持費だけでも83億円にのぼり、さらに25年経過した今年、新たに事故があった4号炉を完全に封じる新たなシェルター建設のために追加で1872億円の費用を負担する必要があるそうだ。
原子力発電は仮に事故が発生しなかったとしても、廃炉にするのに多額の費用(噂では数十兆円)がかかるという。原子力エネルギーのコストをライフサイクルで見た場合、原子力発電は本当に安いのだろうか。正確なところを知りたい。
■≪経営新潮流》ファンドが促す事業改革「大企業体質MBOで克服」
電車の経路検索ソフト「乗り換え案内」で有名な「駅探(えきたん)」という会社の話。「駅探」は2011年3月にマザーズに上場したが、記事は、そこにいたるまでの苦労を描いている。潜在能力はあるのに、成長が伸びない・・・。そんな会社をファンドの力を借りてMBOして立て直した、というお話だ。
記事によれば会社がなかなか成長しなかった理由の1つは「顧客ニーズに対する意識の低さ」や「ロイヤリティの高くない出向社員から構成されていた組織体制」にあったそうだ。こういう事例はゴマンとある。誰もが気がついても良さそうな、極めて基本的なところに問題があった印象だ。が、実は分かっていても、そのような基本的なところにつまづく会社が多いのだろう。「自分の会社はどうか?」という問いかけを、定期的に自らにしていきたいと思った。
0 件のコメント:
コメントを投稿