2011年4月19日火曜日

核兵器は抑止力たりえるか

先日、中央公論5月号について思うところを書いたが、もう1つ気になる記事があったので付け加えておきたい。

今こそ「民主主義」そして「核」を考えるというテーマで、ノーム・チョムスキーという言語学者がインタビューに答えている記事だ。

その中で「核兵器は抑止力たるか?」という質問に対し、彼は以下のように答えている。

『核軍備が防衛になるかどうかは、大変疑問です。過去に核の対立が何度もあり、かろうじて滅亡を免れているような状態です。・・・(中略)・・・実際、過去に自動発射装置が、解析の間違いによる他国の核兵器発射を何千回にもわたって感知しており、すんでのところで手動によって核兵器発射を食い止めてきているのです。』

この受け答えを読んで「ウォーゲーム」といった映画を思い出した。核戦争がすんでのところで止められてきた・・・など、映画の世界の話でしかないと思っていた。確かに、キューバ危機でケネディ大統領が核戦争の可能性が3分の1くらいに達していると計算していたのは知ってはいたが・・・。

ノーム・チョムスキー氏は、次のように続けている。

『つまり核兵器が存在する限り、遅かれ早かれ核戦争を避けることはできないということです』

重たい言葉である。

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