日経新聞朝刊2011年4月27日の「わたしの履歴書」は、ジョージ・W・ブッシュ氏の27回目のコラムだった。
コラム中、2008年当時の中国と台湾に対するアメリカの接し方を「戦略的あいまい政策」という言葉で表現していたことが、なんとなく面白かった。
「戦略的あいまい政策」をブッシュ氏は次のように説明している。
『中国に対しては「台湾に武力侵攻すれば、米国が報復するかもしれない」と思わせ、台湾には「一方的に独立宣言しても、米国は守ってくれない」と思わせる。つまり、中台のいずれもが一方的に現状を変更することを米国は受け入れない、と私は明確にしたのである。』
ブッシュ氏のこの発言を聞いて、ふと、昨日立ち読みした雑誌に「尖閣諸島問題へのアプローチ方法」について大前健一氏の発言を思い出した。その中で氏は「歴史的な経緯を考えれば、あいまいにしておくのが一番」と述べていたのだ。
世の中には相互が満足する答えなど常にあるわけではない。であるならば現状維持が、相互に・・・あるいはそれをとりまくステークホルダーに最も満足度の高いということか・・・”あいまいにすること”も立派な戦略というわけだ。
いまさらながら、なるほどな・・・とうなずいてしまった。
20代後半から、今日にいたるまで毎日を全速力で駆け抜けてきました。疾走するスピードは毎年加速度的に増えています。 そんな自分の足跡を残したい、考えを整理したい、自分の学びの場としたい・・・こういった思いからこのブログを立ち上げました。とりわけ、読んだ本や雑誌、観た映画、その他遭遇した事件・・・などなど、思いの丈を吐露しています。
2011年4月27日水曜日
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