今回、読んで個人的に心に残ったのは、以下の2つ。
■福島第一原発は欠陥品です
実際に福島原発で使用されているMARK-Iというタイプのプラントの設計技師が、問題を指摘している。実際に使われている原発の設計技師・・・というだけでも信憑性が高いが、この記事では、様々な専門家の声に聞いた「最悪の事態」について言及している。
一つ、共通性として見えてくるのは”最悪の事態”を想定した場合20Km・・・という数字は、不十分であるということか。
ここからは私見だが、リスクマネジメントの基本は、まず”最悪の事態”を把握すること。その上で対策を講じる。こういう”危機”の際に、危ないなと良く日頃から感じるのは「それは可能性は極めて低いので・・・」という発言。結果的にそういった言動が「想定外だった・・・」という事後発言を生むことになる。
世の中に、絶対はない。可能性が低いので・・・ではなく「可能性はあるので」という言葉使いを持ってしての対応を考えることが重要ではないかと考える。
■原発ムラの科学者達は現場に行け
タイトルはなんとなく過激だが、要するに東電、原子力安全・保安員や原子力安全委員会・・・など、今メディアで良く聞く組織の相関関係を描いて、体制の問題点を指摘している記事だ。我々のようなシロウトでも、誰がどういった組織を代表しているのか、どういう立場で代表しているのか、どういうなれ合いの可能性があるのか、がよく分かる。
個人的に、一番気になったのは記事中でも指摘されているように、監視する立場にある組織の独立性の薄さ。原子力安全・保安員は、その代表格だが、この組織は”外局”という位置付けの組織にあたるそうだ。「なに、外局って?」とシロウトさながらに、インターネット上を調べて回ったが、Wikipediaによれば「ある程度独立した機関として設置されている」とある。「”ある程度”ってどの程度やねん!?」と思わずつっこみたくなるが、結局は、原発を推進する経済産業省の下部組織の域を出ないことは間違いないようだ。
ところで、それにしても改めても思うのは、その財団法人や社団法人・・・など組織の多さである。いつも思うのだが、こういったインフラ事業は、関与する組織が多すぎて誰が何をやっているのかなかなか分かりづらいものがある。今回、未曾有とも言える大災害を通じて、こういった曖昧さや問題が指摘されているが、きっと他の分野にも似たような構図は一杯あるのだろうと推測する。
他人事とせず他山の石とする心がけも大事だ。
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