おさらいをしておくと、初回作(カーズ)の舞台はアメリカ。自分の才能を鼻にかけ、やや傲慢だった主人公マックイーンは、ひょんなことから、ある街に迷い込み、そこで人のやさしさや暖かみに触れて、変わってゆく・・・。マイケル・J・フォックスのドック・ハリウッドの自動車版・アニメ版・・・といった作品だったが、登場人物が車であること、アニメであること、そしてそれを演出したのがピクサーであること・・・この3つの要素は、完全に子供達をとりこにした。
そして続編・・・今回の作品(カーズ2)へ。カーズ2の舞台は世界。これまた、ひょんなことから、世界中の車と戦って優勝を目指すことになるのだが、なんと最初の舞台は日本。そして「どっちが主人公だ!?」と思ってしまうくらい、ちゃめっけタップリのメーターも同行し、ストーリー展開にもはや欠かせない存在感となっている。
これでもか、これでもか、というカーアクションの連続・・・(そもそも登場人物が全て車なので、当たり前っちゃー、当たり前の話だが・・・)。113分もの間、子供がじっと座り続けて何かに集中するなぞ至難の業だと思うのだが、それを可能にしたのは、こうしたアクションシーンが盛りだくさんだからだろう。映画のテーマが何か・・・ということも、はっきり(”友情”)としていたし、映像は綺麗だし、3D盛りだくさんだし、日本が登場していたし、観るべきでない理由を挙げるのが難しいくらい。
ちなみに対象年齢は小学校中学年から上といった感じだろうか。もちろん、それより小さい子供も楽しめる(実際にわたしの息子は6歳だ)が、作品に出てくる、わさびを使ったギャグや、カプセルホテル、ゴミゴミ感たっぷりの道路など、日本文化を理解しているほうが、より楽しめる内容となっている。
最後に辛口コメントを出すとすれば、この作品・・・間違いなく子供ウケはいいのだろうが(実際息子は興奮していたので)、全編とおしてのあまりの落ち着きのなさに、多少(ほんのちょっとだけ)、居心地が悪く感じる人もいるかもしれない。
ただ、そんな点を差し引いても、観て損はない映画だ。DVDが出たら間違いなく手に入れる、ということは断言できる。
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